恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

2/11(火祝)葛西イオン寄席(春風亭昇吉・林家楽一)

2020年02月11日 | 噺とか
建国記念の日の今日、末廣亭では松之丞改め伯山襲名披露の話題で持ち切りでしょうが、
そんな喧騒とは打って変わって、葛西にあるイオンでの無料寄席へ足を運びました。
この会にはこれで4度目ぐらいの参加になります。
かつてはアイススケートのリンクがあったとは思えない4階のホールで、
二つ目さんを中心に毎月行われている落語会です。
紙切りの楽一さんが出ることと、新作も古典も手掛ける昇吉さんが出る、
ということもあっていってきました。

開演1時間ちょっと前に着くとすでに前方の席は抑えられており、
地域に認知されている落語会なんだなと改めて驚きます。
無料ということはあっても、開演時にはほぼ満席で立ち見も出ている。
んー、すごいことで。

昇 吉「安いお店」
楽 一「紙切り」(東京オリンピック・チコちゃん・ピカチュウ・アリエル・似顔絵)
昇 吉「片棒」

昇吉さん、特に予備知識もなくいったのですが、東大卒なんですねぇ。
高学歴落語かもいろいろと出てきておりますが、
この人は行ってみればその元祖みたいなもんでしょうか。
一席目は「安いお店」という新作落語。
ビールなどの飲み物は安いものの、それ以外がバカ高いという、
なんとなく現実にありそうで、かつぶっ飛んでいる新作。
寄席などでもよくかけるのでしょうか、短い尺で疲れさせず、
そして笑いどころもきっちりと用意されている新作でした。

楽一さんは鋏試しをいつもより多めに「馬」と「土俵入り」から。
そういえば正楽師匠も寄席以外だとそんな感じでしたね。
一昨日に二楽師匠の会に行ってきたわけですが、
間断なく喋りまくるに楽師匠とは対照的に、
どちらかというと寡黙に、でもしっかりと間を心得て繰り出すワードが絶妙。
小さい子から優先的に注文を取るのもいいですね。

昇吉さんの二席目は、師匠・昇太の結婚式でのエピソードから。
お弟子さんが総出で受付などのお手伝いをしたそうで。
結婚式につきもののご祝儀の噺のあれこれからケチな人の噺へ。
本題は「片棒」なのですが、10分少々でやってのけました。
もちろんいろんなところはカットして短くしてあるのですが、
「片棒」を10分少々でやる、というのは初めて見ました。
いや、天どん師匠が「芝浜」を10分ちょっとでやったのも見ていますが。
短くしたとはいえ、噺のエッセンスは飛んでおらず、
むしろ無料寄席に来ているお客さんの層には歓迎される尺かもしれません。
このあたりのチョイスもやはり頭の良さがあってのことなんでしょうかね。

無料寄席でこれだけ楽しめたら満足かな、というのが正直なところ。
館内放送が遠慮なく流れたり、チラチラと通行人が目に入ったり、
マナーをわきまえないお客さんがあちこちにいたことを考えても。

恐懼謹言。

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