2017年12月23日(土) 晴れ

最高気温:11.8℃  最低気温:1.1℃

 

 

二日前の夜、いつものようにふたりにごはんをあげたが、

翌日は朝からはっちゃんだけしかいなかった。

 

これまでも時々ひとりしかいないことはあったので

朝の時点では「まだ寝てるんかなー?」とか

「どっか行ってるんかなー?」とあまり気にしていなかったが

昼も夕方もやっぱり小屋にははっちゃんしかいない。

 

結局、夜ごはんもはっちゃんひとりでちびちびの姿はなかった。

 

かーちゃんとねーねがいなくなってふたりだけの生活になってから

丸一日ひとりっきりだったのは初めてのことだった。

 

 

 

そして翌朝、ごはんを持って行くとやはりはっちゃんひとりで

なんだか異常に怯えていて、小屋からなかなか出てこない。

 

「どうしたん?何かあった?はっちゃん今日もひとり?

ちびちびはどこ行ったん?」

 

聞いてもしょうがないけど、声をかけずにはいられなくて

そーっと静かに近づいたけど、

出会ったばかりの頃のビビリようで

車越しに2メートル手前ぐらいに近づいただけで

一気に小屋から飛び出て逃げてしまった。

 

 

いったい何があったのか・・・。

 

 

 

あんなにふたりでべったりだったのに

こんなにずっとちびちびがいないなんて

やっぱりおかしい。

 

 

 

午前中は出かける予定だったのでいずれにしても何もできないし

怖がっているはっちゃんを追いかけても余計怖がらせるだけなので

しばらく様子を見ることにした。

 

その日の昼過ぎ、はっちゃんは小屋に戻っていたが

やはりちびちびはいない。

 

 

これはやっぱり何かあったに違いない。

 

 

車にひかれた?

他の猫に追いかけられた?

トンビやカラスにやられた?

 

 

いてもたってもいられなくなり、

自然とちびちびを探すために足が動いていた。

 

いつもかーちゃんと一緒に渡っていた近くの道路をまずは見て回ったが

本猫もいなければ血の跡のようなものも一切見当たらない。

 

 

車にひかれたわけではないのかー。

 

 

ちょっとホッとしつつ

とりあえずこれまで見かけた場所を

くまなく探してみるも、どこにも姿はない。

 

 

もしかして、かーちゃんと一緒にいるのかも?

 

 

その可能性は低いとは思いつつも

かーちゃんを探す方が早い気もして

道路の向こうの介護施設の方に目をやると

かーちゃんっぽい猫がいる気がする・・・

 

でも、その場所からだとよく見えない。

猫が寝ているようにも見えるがビニール袋っぽいような気もする。

 

もうちょっと、どこか見えやすいところはないかなー?

確認できそうなところまで移動しようと

道路脇の植え込みの中に入ったとき

 

 

 

 

 

いた。

 

 

見つけた。

 

 

 

 

 

 

外からは見えない、ちょっと入り組んだ植木の茂みに

ちびちびが横たわっていた。

 

 

 

「ちびちゃん!」

つい大声を出しそうになるのを抑えて息をのんだ。

 

 

 

逃げないように、驚かせないように、

できるだけ音をたてないようにそーっと近づく。

 

 

 

 

 

でも、

 

 

どれだけ近づいても逃げない。

 

 

 

起き上がる気配もない。

 

 

 

うっすら目を開けたまま

 

 

 

動かない。

 

 

 

 

そのまますぐそばまで近づいて

ようやく悟った。

 

 

 

 

もう、

 

 

 

動かなくなっていることを。

 

 

 

 

 

「ちびちゃん。

 

なんでこんなところで・・・」

 

 

 

 

ケガをしている様子はなく、

どこにも血はついていなくて

顔も体もキレイなままだった。

 

 

力が抜けてその場にへたり込み、

なすすべもなくおそるおそる顔をなでる。

 

 

初めて、触れた。

 

 

もう冷たく固くなっていたけれど

ふわふわの毛はやわらかく

どこか穏やかな顔つきだった。

 

 

 

もっと温かくてやわらかい顔を触りたかったなー。

もうちょっとで触れそうやったのになー。

もうちょっとでゴロゴロ言ってくれると思ってたのになー。

 

もっともっと、美味しいものをいっぱいあげて

もっともっと、一緒に楽しい時間を過ごしたかったなー。

 

 

 

 

 

 

ちびちゃん、

 

 

 

ごめん。

 

 

守ってあげられんかった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、

 

 

カラスやトンビに見つかる前に、

 

他の誰かに見つかって

「ゴミ」として処分される前に、

 

見つけてあげられてよかった。

 

 

 

 

ちびちゃん。

 

一緒に帰ろう。

 

おうちに帰ろうな。

 

 

 

 

 

いったん家に戻ってダンボールにタオルを敷き

ちびちびを連れて帰ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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