【サラブレッド夜話】テイエムプリキュラ |  おおむね日刊 ★ 狐のブログⅡ

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  今週は「福島牝馬S(G3)」「マイラーズC(G2)」「フローラS(G2)」です。

2歳と6歳でのみG1連対、引退レースの日経新春杯で大逃げ勝利!記録より記憶が鮮烈なタイプの魔法少女テイエムプリキュラ。
 こんばんは、管理人の狐です( ´_ゝ`)ノ
 今日の夜話はテイエムプリキュラです。阪神JFを3連勝で勝利、その後エリートコースから外れてしまい夢破れたかに見えたエリザベス女王杯で見事に2着死守、ブエナビスタを退けたレースが余りにも強烈な印象を残した名馬です。プリキュラという可愛い名前は、もちろんTVアニメ「二人はプリキュラ」から取ったものですが、馬主さんの娘さんが付けたそうな。その名の通り、魔法使いのような成績を残しました。
 テイエムプリキュラは、ウォッカやダイワスカーレットなどの世代の一つ上の2003年生まれ。牡馬はメイショウサムソン、牝馬ではフサイチパンドラなんかがいた世代、セリ価格は250万円でした…
 
 9月の新馬戦小倉千二でデビュー勝ち(この時に、後のダービー2着馬ドリームパスポートを降しています)、続く500万下のかえで賞(千四)を連勝。そのまま、阪神JFを豪快に差しきって3連勝でG1制覇と申し分のない成績で2歳女王に輝きます。この時の騎手が熊沢という何とも地味な感じで、3連勝中の人気が5番人気→5番人気→8番人気、そしてパッとしない血統。これだけの成績を上げても、なにかしら華やかな印象が全くない感じでした。
 
 さて、年が明けて期待された3歳。 チューリップ賞を4着、桜花賞8着と連続して人気を裏切り、1番人気で臨んだフローラSも7着に大敗、案の定オークスも11着と魔法の威力も地に落ちた感じで敗れると、悪いことは続きます…脚部不安で長期休養に入ります。で、翌年復帰後の4歳の成績は惨敗の連続で惨憺たる結果に。地方ダート、中央ダート、小倉も中京も福島も全部惨敗。あげく5歳には三千のOP特別戦や、三千四百の重賞ダイヤモンドSまでも使うことに。ファンはさすがにいつ引退になってもおかしくないと覚悟を決めつつありました。

 

 

  阪神JFを勝った後、3年間24戦で3着1回あとは全部着外!二桁負けが14回…早熟と罵られ、いつ引退するのだと言われながらの3年間…ラストランとして選んだ日経新春杯、49キロのハンデで跨るのは、重賞未勝利の若手騎手荻野琢真…何かドラマが、と感じたファンも多かったのか、単勝は16頭立の11番人気。

 

 で、大逃げを打った荻野琢真はテイエムプリキュアに魔法をかけてしまったのです。「逃げ切りだ!
テイエムプリキュア!苦しかった3年間報われました!ハッピーエンドです!」まさかの独走逃げ切り勝ち、 いやー競馬って本当にいいもんだぁと管理人も感涙にむせんだものです(笑)

 

 おかげで、引退撤回(えーと言う感じでしたが)で続戦も、3戦とも2秒以上離された大敗。あの時に引退しておけばよかったのにとの声も聞こえたエリザベス女王杯で、またまた魔法少女はブエナビスタに先着する2着と大金星(勝ってないのに金星と言うのも変ですが)を挙げることになるのです。

 

 地味な血統ながら、近親にはスタミナ豊かな馬が多くテイエムハリアーやマイネルフィエスタなんかが弟さんだったりします。現在6番仔が元気に走ってますが、3戦0勝。早く、中央で勝ち名乗りを挙げれるお子さんが出てくるといいなぁ(了) 


                                             だから、競馬は面白い。