本条蔵(仮)

「読み聞かせ用の絵本を探してる!」
「どの歌集を買おうか迷ってる!」
というひとの参考になるかも、ならないかも。

『クルツのごきげんしゃしんかん』(加藤晶子)

2019-04-16 11:43:11 | 絵本
クルツのごきげんしゃしんかん (講談社の創作絵本)

どんな動物もごきげんにしてしまう、ねこのクルツの写真館。
今日のお客は、「強そうに撮ってほしい、よれよれのライオン」、「おかあさんのふくろから出てこない、甘えん坊のあかちゃんカンガルー」、それから……。

という、写真家でねこのクルツと、助手でねずみのチュータががんばるお話。
三組の悩めるお客さんが順にやってきて、ちょっと考えてサクッと解決、そんな風にテンポ良く進む。
スタジオアリスとかに行ったことのある人なら、「ああ、ほんとプロには頭が下がる……」みたいな気持ちになる、かも。

ページあたりの文章は少なめ(5行前後)で、本文はひらがなとカタカナのみ。
幼稚園生から、小学校低学年くらいがメイン層かな。
文章部分に必要な情報ほとんどすべて入っているので、読み聞かせにも良さそう。
それでいて、絵のところどころに「(一方その頃)チュータはこんなことしてる!」みたいな小ネタがあるので、ひとり読みや少数読みも楽しそう。

個人的には、助手のチュータがテーブルから落ちそうになったとき、助けに入るどころか「シャッターチャンス!」とカメラに走り寄っちゃう写真家に、ちょっとだけモヤッとしなくもないですが(笑)

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