頼子百万里走単騎 "Riding Alone for Millions of Miles"

環境学者・地理学者 Jimmy Laai Jeun Ming(本名:一ノ瀬俊明)のエッセイ

2020年1月北京

2020-01-27 15:50:48 | 旅行

15日
 新年以降、中国武漢での新型コロナウィルス(と後に判明)が憂慮されている。小生11月中旬の上海大連出張以降ノドを痛め、インドやバンコクでも不調が続いていた。年末年始の帰省時は普段より寒いところにいたわけであるが、いつもより部屋を暖かく(17℃→23℃)してみたらいつの間にか忘れている感じに回復。やせ我慢はよくない。重慶はつくばより暖かいと思われるが、長時間のフライトを嫌って北京に一泊させてもらうことにしたので、実家並みの寒さには気を付けなければ。
 直前までシンポジウムの詳細がわからず、(招聘基調講演の)演題登録も2日前くらいだったので講演用スライドもできていない、というか、11月の同済大学でのバージョンを90分から30分に短くするくらいしか対応できない。それなら移動中になんとかなるだろう。
 15時のフライトであったが早めにつくばセンターへ移動し、重慶へのお土産を購入。
 店主「まだお若いですよね。おしゃれでいらっしゃるから、例の有名なノーベル賞の先生かと思いました。温泉とか美術館とかの。。。」
 大村先生は確か、医学生理学か化学のはず。化学は小生の天敵である。
 (小生「いえ、Y中と申します。」とボケかましてみたらよかったか。)
 中国側負担のご招待なので、例によってCAである。今回はやや大きめの機体だが、中間の座席なのでつらい(左右3席ずつの窓側は絶対却下)。今日のフライトは、北朝鮮を大きく迂回し、ウラジオストク、延吉、通遼を経て北京に南下する4時間の珍しいコース(はじめてか)。

 空港鉄道から地下鉄2号線に乗り継ぎ、工人体育館の近くの亜州大酒店へ。大学の規定は450元以下であるが、今時Airbnbくらいしかないだろうし、決済がいろいろ面倒なのでここにした(550元と格安)。Agodaを使ったので大学の要求する通りの領収書をもらうことができず、毎回こんなんじゃ困るよな、と不安が残る(この場合ホテル自体は領収書を出せない)。
 落ち着いてから前回お世話になった日本人女性が経営するバーへ。

Faking new year gift for you.

16日
 午前中はのんびり講演スライドの準備。昨夜のバーと同じ高層の地上階は、「プーシキン文学」という名のロシア飯屋となっている。ふらっと入ってみると、フロアスタッフはロシア人の女の子が数人。ちょうど飯時で混んでいる。すぐ座れたが十分以上待機し、ロシア語で注文。いい練習の機会となった。ザクスカ、ボルシチ、シャシリック(羊の串焼き)、黒パン(自家製ジャム付きで、一部お持ち帰り)、ベリーのウォッカで227元なり(まあまあ)。晩飯は抜くとしよう。Ypa! 待合用のソファの周りはアンティークな書斎風になっていて、プーシキンの肖像や中国語版の書籍が並んでいる。よく見るとレーニン全集まで置かれている。まことに楽しい。

 重慶へのフライトは夜8時台なので荷物をホテルに預け、フォロワーのみなさんから推薦をいただいた798芸術区へ向かう。北京における現在の都市開発動向を代表する場所なので、ぜひ観察しておかねばならない。2号線、6号線、14号線と約30分で乗り継ぎ、徒歩25分で到達(立地は不便)。ここはかつての工業団地であり、蒸気配管など工場設備を残しながら再開発したアートタウンである。最近20年間で芸術家が次々と移り住み、このような街となった一種の紳士化(ジェントリフィケーション)の結果である。街中にウォールアート、美術館、カフェ、ショップがあふれている。デンマークのインテリアショップでホットワインをあおり、イラン芸術の展示即売店などを散策。街頭のオブジェも楽しい。家族連れや若者に人気のようだ。

798 Art zone. Former industrial zone.

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