頼子百万里走単騎 "Riding Alone for Millions of Miles"

環境学者・地理学者 Jimmy Laai Jeun Ming(本名:一ノ瀬俊明)のエッセイ

2019年12月バンコク(例年のミッション)

2019-12-16 01:10:50 | 旅行

11月29日

 つくばセンター850発なのだが、余裕でパッキングを終え、800に自宅を出る。成田の第3ターミナル前で下車した英語を介さない中国人夫妻(見送りに来ていた女子学生の両親)が何やら係員に問われ、再び乗車するもトラブっているらしい。

「どのターミナルか、航空会社はどこか?」

反射的に小生が割って入る。夫婦の携帯画面にCZとあった。南方航空だが、それすらもわかっていないらしい。第2ターミナルの可能性があるから、まずは行きましょう、と指示。いや、第2にも看板がない。つまり第1。下りてからもうろうろしていたので、「南航は星盟ではないから北翼(Beiyi)だ」と教えたがキョトンとしている。彼らはペイチーはどちらかと聞くので、中国語では北翅(Beichi)だと理解した。ミッション後半のバンコクへの土産はインドで買えばよいので、荷物はやや軽い。

 バンコクに到着して普段最初にするのはSIMカードの購入であるが、29時間後にインドへ出発なので購入は見送り。夕方例のごとくアラブ人だらけのグレースホテル(華南大酒店)へチェックイン。今回は普段より1000バーツほど高いランクの部屋が割引となっていた(5000円)ので迷わずチョイス。セキュリティも設備も例年より格上。しかし廊下でいきなりアラブ人客相手に一仕事したらしき太めのお姉さんとすれ違う。

 ナナのアラブ街の飯屋もすでに半分は開拓し尽くした。今日はまだお世話になっていない店を選ぶ。ウェイトレスはスカーフの南部風タイ人女性ばかり。マッサマンとかが本格的なのか。マトンブリヤニは肉がいまいち。インドで毎日食う羽目になるというのに、ついついここでも頼んでしまう。

Akbar!


30日

 午前中プロンポンへ行き、日本語書籍の専門店で資料収集。テナントの場所を忘れていて、お店に電話。スタッフの女性は小生の英語を聞いてアメリカ人が来ると思っていたらしい(そんな風に聞こえるか?)。インターネットでは3階と書いてあるが、例によってG(地上階)、1、2となっているので、実際は2階にあるわけだ(しばし迷った原因)。もともとサイアムにあったお店だが、どんどん東の郊外へ追いやられている。近々また引っ越すといっていた。まさしくバンコクにおける日本の地位低下の故なのか。

 インド乗り継ぎの一日。フライトが29時間開いてしまったので、バンコク市内で若干のミッションをこなし、夕方は香港をベースにハワイとバンコクで行政書士業務や「井之頭五郎」的ビジネスをされている日本人女性Lさんにインタビュー。夕食にここを提案してみた。電話(朝鮮語)で1730に予約を入れ、BTSで約2駅分歩いて向かう。

 「私たちは電話で1730に予約している二名です。イ・ジュンミョンといいます。」という感じで同務の女性に話しかける。開店直後の店内はガラガラで予約はいらなかったのだが、この同務はよく見たらタイ人。小生の話す朝鮮語に途中からついてこられなくなったらしい。すっきりしないがタイ語に戻す。もう一人の同務は平壌から派遣された女性のようだ。大連とは違って撮影禁止。客層は9割韓国人、1割地元のタイ人という感じ。

 メニューブックは薄っぺらく、タイ飯まで少し混じっている。大連の北レスのような華やかさと多様性はない。肉系と炭水化物系だけという感じ。せっかくの玉流館ゆえに冷麺は外せない。長い、切れない、と苦労していたら、あとからハサミを出してきた。委員長同士がこのありさまを知ったらさぞかしお怒りになるだろう。ビビン麺は激辛のはずだが、中途半端な甘辛。豆腐チゲ、カルビチゲ(肉が崩壊)はまあまあよし。「キムチもチヂミも、韓国や大阪鶴橋とはかなり違うが、食べなれてくるといける感じ。」とLさん。喜んでいただけてよかった。

 こっちだったらやばかった。https://www.fnn.jp/posts/00428308CX/201912031927_CX_CX

 

12月5日

 ハイデラバードからバンコクに向かう3時間半の夜行便。斜め前に座る長身長髪サイババ風白衣の老人が気になっていたが、キリスト教のインド人司祭であった。ゲーンデーンムー(赤い豚肉カレー)の夕食に食欲わかず。ひたすら寝る。

 SIMカードの購入は見送り、例のごとく早朝チェックイン。そして洗濯、荷物整理。フィールド調査があるので、寝ている暇はない。

 正午ごろ、バンコクのスクンビット通りプロンポン駅南西部出口下のコンビニ前に置かれたサイアム商業銀行(Siam Commercial Bank)ATMにて。5000バーツの引き出し手続きで、画面表示はほぼ正常だが、スリップも現金も出ず。直後に来た人が普通に引き出していたので、取り忘れはありえない。そもそもカードが入らないし、警報音が鳴ったりするはず。現金は器内にたまっているのだろうか?

 その後当該カードでは通信障害でことごとく引き出し失敗。後日つくば市内からCITIBANKに確認したところ出金となっていたので、対応を要求。通常は調査を経て、二か月後に返金されるとのこと。しかし、スリップがあれば引き出した証明になるが、引き出せなかった証明はどうすればいいのか。2004年春の西安で同じ事態が発生するも、引き出し扱いにはなっていなかった。

 日中いくつかミッションをこなした後で、夕方王宮の近くへこれを爆買い(仕入れ)に行った。仕入れ値は日本円で1000円ポッキリ。購入のご希望は小生まで。

UK army's. Discounted to 250 Bahts.

 勝利記念塔から市内バスに乗ってみたが、昨年と微妙に経路が違う。最近の地下鉄延線で、バス路線にも変更があったようだ。(店主のお薦めで、)帰りは新しくできた地下鉄駅から乗ってみた。ファランボーンから2駅先が近い。駅まではチャイナタウンの外れの華人集落を延々と歩く。日常生活がよくわかる面白いエリアだ。

 昼食のラープムーがめずらしく激辛で夕方不調。王宮地区で仲買活動のあと、アソークのMKでタイスキ。相変わらず立ちんぼが多い。

 

6日

 昨日午後に予定していたチュラロンコーン大学が本日午後にシフトしたので、今日のミッションは2か所。午前10時にAITでアポイント。830ナナ駅からBTS、900モーチット駅からタクシー、930AITのつもりが、途中の屋台朝飯(もち米に辛いチェンマイソーセージなど30バーツ)とかでちょっとずつ遅くなり、ぎりぎり5分前に到着。BTSは現在カセサート大学まで伸びているが、幹線道路から大きく外れるのでモーチット駅が下車ポイント。従前どおりタクシーが並んでいる。BTSの車内広告はBLACKPINK。とある銀行がキャンペーン中の韓流グループで、タイ人は一人だけ参加している。

BLACKPINK, a most popular group of Thailand-Korea.

 今回のアポはモンゴル人スタッフのB氏だが、昨年お目にかかれなかった日本人のT事務局長(環境省から出向)や、10年以上前にお世話になったリモートセンシングのネパール人教授M先生にもお目にかかることができ、小生らがモンゴルで同志らと準備中のプロジェクトの話を聞いていただくことができた。南インド風味の学食へ。昨年お世話になったイギリス人のS事務局次長もいらしていた。

 午後3時からチュラロンコーン大学なのだが、早めに都心へ戻れたので、MBKで少し市場調査し、気になるシャツ(タイ独特のカラー)を購入。BTS、地下鉄と乗り換え、大学南門の最寄り駅(Sam Yan)につくも、そこからが意外に遠く、10分ほどビハインド。生態学のD先生と2時間近く情報交換。5時前に南門近くの飲食街のMKで再びタイスキ。

 小生GGBの類には行かない。タイ語運用力が全くない白人日本人が醜態晒してカモられてる場面など見たくもないからである。しかし地球の縮図を見たいので、アラブ人が羽根を伸ばしに来るこのホテルは実に面白い。タイ人客しか来ないというGGBがスティサンなるエリアにあって、ここはタイ人の生態観察には持って来いのスポットだろう。料金体系はかなり違う。外国人観光客の殺到する某地区に比べると内容はえげつない感じ。OPBと表現するのが適当か。多少話せるという人は行って見るべし。

 

7日

 お昼にプロンポン(エンポリオ)のフードコートで食事。ここは高級らしく、2品目(おかず数種類乗せライスといろいろ乗ってるライスヌードル)だけでクーポンに入金した200バーツぎりぎり。

 チェックアウト後に預けたスーツケースを受け取り、グレースホテルからマッカサン駅そばのホテルへ20分歩く。歩道がスクンビットにくらべると混んでいないし平坦なので、汗もかかずに楽々到着。途中華人資本の試験管ベビー関連企業を発見。

 夕方、いつものようにピンクラオを目指すべく、パッポンからBTSに乗り換え、サトーンの船着き場に向かったが、地下鉄やBTSの延線に伴って短距離の船便は廃止され、現在は中距離の観光船だけになってしまったらしい。中国語の流暢なタイ人ガイドと話してみてわかった。小生が正確にバンコクの地理を語るので、かなり驚いていた様子。「我是地理学者。」

 ラタナコーシン(王宮)地区の最寄り駅から一昨日夕方のコースを逆に歩き、橋を渡ってピンクラオに到着。1時間近く歩いたろうか。バスルートも昨年から微妙に変わってしまった模様。愛しのピンクラオが遠くなった気分。いつものイサーン屋台で焼きナマズ。ガイヤーンは売り切れで食えず。ムーヤーン(焼き豚)で代替。

I love Pin klao. I love Isan food.

 夕食後、ピンクラオを歩いてみる。以前行ったことのあるカフェーがなくなってしまい、さらに遠くへ歩いていくと、パダデパート裏のカフェー街に到達。システムは一緒だが、次々と登壇する歌手がおばさんばっかり。客も少ない。バンコクのカフェー文化は瀕死の状態か。出番待ちの女性歌手の相席(キャバクラ式)を勧める店のスタッフがうざいので、タイ語がわからないふりをする。

 帰りにひろった511路線のバスはナナ行き(20バーツ)。ヴィクトリーモニュメント行きよりこちらが便利だ。しかしエアコンバスにTシャツで乗るのは寒い。

 

511 goes from Pin klao to Nana. 20 Bahts.

 翌朝は445起床、530の始発に乗って空港へ。ちょっとカッコ悪いがクリーニング屋の通い袋(冬の衣類)を手荷物にして、デイバックなどはスーツケースへ。目下23kgくらいか。

<完>

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4 コメント

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Unknown (本人)
2021-02-05 00:41:42
先日の報道では、BLACKPINKは世界へ最も影響を与えたXXX(歌手、女性、?)トップ100に選ばれたという。YouTube再生回数でギネス世界記録認定という。
Unknown (本人)
2022-06-28 00:16:51
なんで世界中がこの公共交通機関で盛り上がっているのか不思議だったが、BTSってこれじゃないの?
Unknown (本人)
2023-04-09 09:54:18
BLACKPINK日本に来ているらしい。
教え子とか、昨日何人か見に行ってる。
Unknown (本人)
2023-12-11 00:22:35
結局この出金記録は前夜のもので、この時は出金にはなっていなかった。

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