語学学習のやる気が上がらない時期を乗り越える5つの方法

語学学習のやる気が上がらない時期を乗り越える5つの方法

この記事では、語学学習のやる気を盛り上げる方法をご紹介します。(フランス語学習が今の中心なので、フランス語の動画多めです。)興味のある好きな国の言葉であっても、「語学試験に合格する!」と決めて目標を持って勉強しているとしても、その国に住んでいて必要に迫られているにしても、語学学習に時間をとって座ってノートや本に向かい合って勉強するのが難しい時、あったりしますよね。

さらに、ある一定期間続けると、難しくなってきて自分の上達が感じられない、不便がなくなってきてそれ以上極めなくてもなんとかなんてしまう、なんとなく勉強を中断してそのままやる気が下がってやらなくなってしまった、など、継続の難しさを感じることが多々あるのではないかと思います。

語学の上達は時間(とお金)をかけた継続があっての成果と疑っていないのですが、続けるためには本人の「モチベーション」と続けるための「仕組み」も必要です。今回は、自分のやる気を盛り上げる方法について書いています。少しでもやる気を起こすヒントの一つとして役立てれば嬉しいです。

この先、Bレベル、Cレベル、という言葉が出てきますが、これはヨーロッパ言語共通参照枠で使われる、言語使用能力のレベルを表す言葉です。Bレベルで自立した言語使用者、Cレベルで熟達した言語使用者、となっています。

 

1. ポリグロット(多言語話者)や語学学習を愛する人のTED Talks をみて語学学習自体を好きになる

やる気が出ないときに、多言語話者として活躍しているユーチューバーや有名人のTEDを見ると元気になります。かつては誰もがゼロからはじめているわけですが、語学に対する考え方、今の状態に至るまでにどんな風に勉強していったか、どのような方法で苦労を乗り越えていったかという話は、多くのインスピレーションをもらいます。 私が気に入っているTEDはこちらです。語学好きな情熱が伝わってきます。

英語の動画ですが、日本語の「文字起こし」をしてくださっている方がいるので日本語で読めるものもあります。(👍ボタンの横をずっと見ると、「…」があるのでそこにカーソルを当てると「文字起こし」を選択出てきます)

 

The secrets of learning a new language – Lýdia Machová 

他言語話者として有名な7カ国語が堪能なスロヴァキアの女性。会議通訳、語学学習メンター、起業家としていくつもの顔を持つLýdia Machová(リディア・マホバ)さんの動画。私はポリグロットの学習法を見たり、読んだりするのが好きなのですが、彼女はホント女性として多言語話者として色々素敵すぎ・・。いつか本当にお会いしてお話を聞きたい人の1人です。

私が好きな部分は、何人かのポリグロット系ブロガー・ユーチューバーの学習法を紹介した後、

語学習得のやり方は沢山あるんですよね。でも一つ共通して言えることは、みんなそのプロセスを心から楽しんでいるんです。

というくだり。彼女自身のエピソードとして、ドイツ語を勉強しているときに、全然わからないけど大好きなドラマ「フレンズ」を見続けているうちに、ある日そのドイツ語での会話が聞き取れるようになっていた、という話があるのですが、そこで「フレンズが好きな人はどんな言語でも楽しめる、って気づいたんです。」という話にインスピレーションを得ました。私もフレンズ好きなので、英語でもスペイン語でも見ていますが、フランス語でも改めて見ています (Netflixサマ、ありがとう)。次はドイツ語で見たるで・・

そして、語学学習の動画やブログを発信されている方のやり方、それはあくまでもその発信者のやり方としてとらえ、自分に落とし込むときには1つのやり方に縛られないで続けれる学習をすること、とかたよってない意見を述べられていて、共感しました。

 

Breaking the language barrier | Tim Doner | TEDxTeen 2014

ティーンエイジャーで20言語話せるというポリグロットTim Doner (ティム・ドナー)さんの話。彼の語学学習にまつわる面白いエピソードが盛り沢山です。若いのによくできた子や・・と思わずにはいられません(母さん目線)。

最後の締めくくりの言葉、「単語を翻訳するだけなら簡単だけど、それでは意味まで正しく伝えたことにはならない」。それそれ。語学学習をしっかりやりたい理由はここです。

2. ポリグロットが実際に上達のコツを話している動画やフランス語を教えている人の動画を見る。

多言語話者の動画や、やる気のある先生の動画は伝染性が強いですね。話ややり方が具体的なこともありますが、やる気のエネルギーが伝わってきて、自分も勉強やりたくなる気持ちが上がってくるのを感じます。

 

How to Overcome the Intermediate Plateau (From B to C) – 2/2

最近好きなポリグロットの1人、イタリア人のLuca Lamperiello(ルカ・ランペリエロ)さん。B2以上レベルで使える言語が8あるそうです。この「How to Overcome the Intermediate Plateau (From B to C) – 中級レベルをどう超えるのか (BレベルからCレベルへ)」の動画は2本に分かれています。1本目の動画で”fluency” と”proficiency (mastery)”の違いについて、2本目でBレベルからCレベルに上げるための方法を述べています。

最初の動画で興味深いのが、

  • Fluentといえる人の語彙はおよそ5000語、Proficient は10000語以上。

  • B2レベルの人はすでにコミュニケーションはほぼ問題なく、その言語で状況を楽しめる状態なので複雑なことでない限り苦労がほぼない。その先のCレベルを狙うなら、勉強方法を変えるべき。

という点です。確かに!で、Cレベルへ行くにはどうやるの?と期待を膨らませて、2本目の動画に入ります。

2本目の主なポイントはこんな感じです :

  •  Step out of your comfort zone : 簡単にできることではなく、できないことをやる。複雑なことを話す、普段手に取らないようなテーマの本を読む、複雑な文章を読んだり聴いたりする。

  • Follow the fun : 面白いと楽しみながらできることをやる。

  • Do things progressively : 徐々にやる。例えば読解なら、最初は訳がある本を読み、その後訳のないモノリンガルの本を読む、とか。

  • Understand deliberate vs. natural practice : 意図的な練習と自然な練習が違うことを理解する。例えば、座って勉強するのは語学学習の一部であり、ゲームをしたり、友達と出かけたりするような自然な場面での表現へどんどん慣れていくべき。

  • Be patient : 中級から上級は一番時間がかかって大変な時期。一歩ずつを楽しみ、地味に続けることでやがて頂上にたどり着く。忍耐強くあれ。

私は短期で語学がうまくなる、という方法を信じていないので、一気に高望みをしない彼の具体的なアドバイスでモチベーション出てきます。

 

🔥😝 Les MEILLEURS conseils de POLYGLOTTES pour apprendre une langue

フランス語ポリグロットユーチューバーLauriane (ロリアヌ)さんの “Marathon des langues”より、他国のポリグロット10人に語学学習にあたって3つの重要なアドバイスを、主にフランス語でもらう動画です。フランス語でない言語の場合はフランス語字幕がついているので、フランス語の勉強にもなります。

コンスタントに続けること、楽しむこと、集中すること、この辺りをあげている人が多かったです。

 

COD / COI – Un complément d’objet, c’est quoi?

以前、フランンス人教師のYoutubeフランス語授業を効果的に使う方法、という記事を書いたのですが、さらに最近Anne先生の “Parlez-vous FRENCH?” という動画を見たりしています。

例えばこの、COD / COI – UN COMPLÉMENT D’OBJET, C’EST QUOI?の動画では直接目的語と間接目的語の解説をしてくれているのですが、こういった1つの難しいポイントの解説動画、なるほどー!とわからないところがわかるようになって純粋に嬉しくなります。彼女のニコニコした感じはいいですね。勉強を続けたくなります。

 

3. 外国人がフランス語を話している動画を見て、自分もこうなりたい、とイメージトレーニングする。

外国人でフランス語をマスターした人の動画を見ると、自分の目標イメージを作れます。日本人の方が話しているのを聞くと、さらに強く自分はこういう風に話せるようになりたい、と感じることができると思います。

 

Teen Speaks Over 20 Languages

前に紹介したTEDの動画にもでている、ティム・ドナーさんのドキュメンタリー映像です。シリーズ物などを使って聴くインプットに力を注ぐ事、自分でフレーズを何度も繰り返すことが大切、とのこと。また、テレビドラマなど、そのターゲット言語でテレビを見て、10語中4か5語聴けるようになったら、会話ステップへと移行していくのが彼の勉強の仕方だそうです。テレビや映画は楽しめるのもポイントだ、と言ってます。

 

Il faut oublier! Le secret pour apprendre de nouveaux mots de façon efficace

こちらも、前に出てきたルカ・ランペリエロさんの動画。フランス語で話されています。イタリア語とフランス語が近いこともあって、「堪能レベル」に達するまでアジア人よりずっと早かったと思います。母国語に近い言語は注意深く勉強しないと母国語にひきづられるものですが、フランス人よりうまいよ、とフランス人も認めているくらい(←コメント欄)素晴らしいフランス語です。「忘れなければいけない!効果的に新しい単語を覚える秘訣」というタイトル通り、役に立つ内容だと思います。フランス語学習者はフランス語で観れるし、興味あると思います。同じ内容のビデオが英語とイタリア語でも出ていますので、ご興味ある方はどうぞ。

 

英語バージョンの動画 : https://youtu.be/XDfUzIAyzRw

イタリア語バージョンの動画 : https://youtu.be/tb0iPPl49_g

 

Prix des Libraires 2020 : Interview d’Akira Mizubayashi – Âme brisée

私がこんな風に話せたらカッチョええな・・と憧れているのが、水林章(みずばやしあきら)先生。話す内容、人柄の良さと教養の深さが滲みでる話し方、間の取り方、どれをとっても素晴らしいです。私のイメトレ具体的映像で、こんな風にフランス語で話せるようになりたいと思っています。水林先生も、ぜひいつか本当にお会いして話をお聞きしたい憧れの人の1人です。

こちらのビデオにある本は、ガリマール社から出版された水林先生の「Âme brisée」。2020年度のフランス本屋大賞(Prix des Libraires2020)を受賞しています。

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4. 自分がどんなことを目標にしたいのか、達成したいのかを書く。

こうモチベーション上げる動画を見た後に、将来学習している言語で到達したいレベルを書き、できるようになりたい具体的なことを書きとどめるとさらに盛り上がってきます。:旅行、買い物、テスト合格、就職、ネイティブと話す、日記を書く、字幕なしで映画を見る、外国へ旅行して、うまくコミュニケーションできるようになる、など、ターゲットがはっきりすると、それに向けて具体的に力を注ぐことができます。

 

5. 一日5分でいいので何かやる。

動画を見て気分を盛り上げても、自分の勉強の手が始まらない場合。まず5分だけ、と区切ってやってみることをお勧めします。Duolingo, Memrise, MosaLingua, Anki など語学学習アプリは時間も短くすむし、手軽に始められます。読むのが好きな人には、知らない単語検索がサクッとできるKindleで本を読むのもいいでしょうし、ドラマや映画好きならその学習ターゲット言語でNetflix見るのもいいでしょうし、ポッドキャスト聞くのも手軽です。こんな感じで、とりあえず何か簡単に始めれることをちょっとだけやろう、と始めてみると、次の日はもっと弾みがついてもう少し長く続き、徐々に勉強に戻れると思います。

 

今日の収穫

DELFのB2テストに受かったあと、Cレベルを目指すべく勉強をするためにテキストを買ったりして勉強こそしているものの、難しくてやる気がどうも起こらない、進んでいる感じがしない、続けてても意味あるんだろうか・・とよく凹むのですが、そんな時はご紹介したポリグロットや先生の動画を見ます。最近だと、リディア・マホバさんの「勉強するプロセスを楽しむ」、ルカ・ランペリエロさんの「その先のCレベルを狙うなら、勉強方法を変えるべき」「コンフォートゾーンから抜ける」が腹落ちしました。なんでもそうですが、その道の達人の言葉はやはり気づきをもらえますね。

 

 

 



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