9月分(10月納付分)から厚生年金保険の標準報酬月額の等級区分が改定されます

 2020年(令和2年)9月分(10月納付分)から、厚生年金保険の算定の基礎となる標準報酬月額の上限に、第32等級(標準報酬月額:650,000円)が追加されます。これに伴い、厚生年金保険の等級は現行の全31等級から全32等級となります。
 なお、健康保険の等級区分の改定はありません。

1.改定前の等級区分

 改定前の厚生年金保険の標準報酬月額の等級区分は、下表のとおりです。

等級 標準報酬月額 報酬月額
29 560,000 545,000 以上 575,000 未満
30 590,000 575,000 以上 605,000 未満
31 620,000 605,000 以上  

2.改定後の等級区分

 改定後の厚生年金保険の標準報酬月額の等級区分は、下表のとおりです。

等級 標準報酬月額 報酬月額
29 560,000 545,000 以上 575,000 未満
30 590,000 575,000 以上 605,000 未満
31 620,000 605,000 以上 635,000 未満
32 650,000 635,000 以上  

3.影響を受ける従業員

 厚生年金保険の第31等級に該当していた従業員のうち、報酬月額が635,000円以上の従業員は、2020年(令和2年)9月から第32等級に改定されます。保険料も9月分(10月納付分)から変更になります。
 原則として、給与からの控除は翌月から反映されます。したがって、9月分保険料は10月分給与から控除されます。
 しかし、給与からの控除を当月から反映させている会社もあります。この場合、9月分保険料は9月分給与から控除されます。
 いずれの場合も、給与から控除した9月分保険料は10月末に納付します(2020年(令和2年)9月分保険料は11月2日(月)に納付)。
 給与計算担当者はご注意ください。