山桜 黒ラベル

私hummingbird99、先日北へと足を運びまして、見て参りました桜を。やはり日本に生まれたからには、毎年この季節が楽しみなんですよね。ここ数年はとてつもなく忙しい期間が多くて、ゆっくり桜を観賞する時間がとれなかったためまともに桜を見たのは本当に久しぶりでした。長く寒い冬があけて、温かな春の日差しを肌に感じる季節、美しく咲く薄紅色の花はやはりとても美しく感じました。そよ風に揺れる姿に、ああ、今年も春が来たんだなあと感じることができる。桜は、古来から山々に囲まれて自然と共に生きて来た日本人が、季節の変化を感じる最たるもののひとつだと思います。

ところで、ソメイヨシノなど一般的なサクラと山桜の違いはご存知ですか？一気に花を咲かせて散り行き、その後葉桜となるソメイヨシノとは違い、古来からの山桜は開花と若葉の芽吹きが同時に起こります。そのため艶やかに咲き乱れるソメイヨシノのような派手さは無いものの、山桜の花見は長い期間、ゆっくりと楽しむことができるのです。

…もうおわかりでしょうかね(笑)本日ご紹介するウイスキーはこちら、福島県は笹の川酒造さんのつくりだす「ブレンデッドウイスキー山桜　黒ラベル」になります。

桜の名を関する以上、やはり4月中にご紹介したいと思っていたのですが、ぎりぎり間に合いました。笹の川酒造さんといえば、福島県の酒好きや株式会社ベンチャーウイスキーさんの銘酒イチローズモルトファンにはお馴染みの酒造会社ですね！元々は日本酒を醸していた酒蔵さんで、戦後からはウイスキーや焼酎の製造も行っている老舗です。会社の歴史や、他社との関わりなど興味深い話題に溢れているのですが、今回はあくまでウイスキーの紹介に留めておきたいと思います。
早速飲んでいきますよ。

香りはかなり控えめですね。燻香、というか、木の香りでしょうか。それが穏やかに感じられます。そして口に含むと甘いのですが、決して甘すぎない自然な甘さ。さらにスモーク、ビター、スパイシーさと、穏やかなピート感。なんというか、樽というか木感を強く感じる不思議な味わいです。でも、決して嫌じゃない。年数表記の無いノンエイジですが、アルコールの嫌味も無い。うん。美味しい。

ロックにすると、香りはハチミツ…柑橘か？を感じつつ、木の香りが強くなります。味わいはトーストを思わせる燻香、大人しい甘さをメインに、静かな酸味とビター、ピート感。余韻も非常に穏やかです。

派手さはありません。「うまァい！」と満面の笑みを浮かべるのではない。ただ、「うん…美味しいね。」と静かに微笑むような、そんな優しい味わいのウイスキーです。これはたしかに、春の山々を淑やかに彩る「山桜」の名が相応しいのかもしれませんね。

みなさんのご家庭のウイスキー山にこの「山桜」を植えるのも、春らしくていいのではないでしょうか…(笑)

ummingbird99の個人的評価
お酒名：ブレンデッドウイスキー山桜　黒ラベル
価格：２２００円程
アルコール度数：４０％
香り：☆☆☆（非常に穏やか。）
味：☆☆☆☆（ナチュラルな木感が感じられる、落ち着いた味わい。）
おすすめ度：☆☆☆☆（他のウイスキーと並べておきたい1本。静かに飲みたいときに。）

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