Rainy Soul ~イギリス研究留学してました~

研究者がアカデミックなことなどを中心に徒然なるままに書いています。イギリスに研究留学していた際の情報も載せています。

英語教育は必修にする必要あるの?

2020-01-22 | 徒然に書きたいこと・思いついたこと
イギリスに来て1年以上が経過したわけですが(全部の滞在を合わせると2年半くらいになります)、未だに英語には苦労しています。聞く方も話す方も多少は改善していると思いますが、わからない時は全然わからないですね。ペラペラになるにはかなり長い間完全に英語漬けにならないと難しそうです。

イギリスで英語をいざ話そうと思った時に感じるのは、いかに日本の英語教育がreadingに偏っているかということです。Speaking EnglishとReading Englishは全く別物ですよね。例えば『どういたしまして』は日本では『You're welcome』で習いますが、文字通り『あなたの頼みならいつでも歓迎だよ』の意味です。実際にこちらで耳にするのは、『That's OK』・『It's all right』・『No worries』がかなり多いですね。何かを頼まれての返事なら『You're welcome』でいいと思いますが、先んじて頼まれていない何かをやってお礼を言われた時に『You're welcome』は何か変な気がしますね。

あるいは『How are you?』に対する返答として『I'm fine. Thank you.』はほぼ耳にしないですね。『最近どう?』という感じなので『最近は~』と近況の話になるのが普通の気がします。他には、『What's up?』、『How is going?』もありますが、こちらは『Hello』くらいの意味で使われているような気がするので『Good.』みたいな返しでいいような感じです。

何が問題かと言えば、教えている側・教科書を作っている側が実際の英語を知らないことではないでしょうか?最近では小学校でも英語を扱うようになって、さらに英語に慣れていない人が教えざるを得ない状況です。日本人のパスポートの取得率は25%程度と言われていますし、海外経験がある人がかなり少ないです。そもそも日本で暮らすのに英語が必要ないのです。ヨーロッパ諸国などでは英語が話せれば便利ですし、共通言語としての意義から学ぶ価値がありますが、日本ではほとんど使わなくても生活できてしまいます。このような状況で本当に英語を教える・身につける必要があるのかなという疑問を感じるようになりました。むしろ、例えば英語というスキルをもっと専門化させていいのではと思います。具体的には将来英語が必要になるであろう25%程度の人にReading・Speaking・Listening・Writingをすべてを現在よりも高いレベルで教えて、そこからの進路の1つとして英語教師があるようなイメージです。英語の指導資格にも例えば海外経験1年以上などの条件を付ける、あるいは最近ならYoutubeやSkypeでも勉強できますので、IELTSやTOEFLなどでSpeakingの要件を高めに設定するなどしてもいいのかなと思います。

言語は本来コミュニケーションのためのツールであって、使わないツールを良く知らない人が教えるのはどうなのかということですね。
日本あるいは日本の文化に興味があるから日本語を学ぶというのが本来の動機であり、そのような方にもたくさん出会いました。日本人は何のために英語を学ぶのかをしっかりと考える必要があるように思います。


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