乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

八犬伝英雄双六 2 一 おとね 二 与四郎 三 もとふぢ 四かぢ九郎 五 おぬひ 六 りき二  柳下亭種員 撰 : 一勇斎国芳 画

2020-08-06 | 滝沢馬琴

 

八犬伝英雄双六 2 一 おとね 二 与四郎 三 もとふぢ 四かぢ九郎 五 おぬひ 六 りき二  柳下亭種員 撰 : 一勇斎国芳 画

 

  柳下亭種員 撰 : 一勇斎国芳 画

 

八犬伝英雄双六

柳下亭種員 撰 : 一勇斎国芳 画

芝神明前三島町(江戸) : 喜鶴堂, [出版年不明]

48×70cm(折りたたみ25×18cm)

早稲田大学所蔵

早稲田大学図(デジタルライブラリー公開)

      くろ ごす うゆ いえ んで んけ ちは

      六 双 雄 英 伝 犬 八

画 中央下 (スタート)

柳下亭種員選

 里見よしだね

     杉倉かじもと

   堀内さだゆき

 

一 おとね  四 かぢ九郎

二 与四郎  五 おぬひ

三 もとふぢ 六 りき二

一勇斎國芳画里見殿の姫君達

 

一 

おとね 

於戸根 

一ひとよ

 三めうしん

  はまぢ

おとねハ 姥(おは)雪与四郎の妻(つま)武蔵 届川原(とだがハら)

に二人の子供(こども)を失(うし)ひし

後(のち)、上野國(かみつけくに)、荒芽(あらめ)

山の麓(ふもと)に住(すみ)し

が、資友(すけとも)

犬士(けんし)を

討(うた)んと

するとき、これを

防(ふせ)ぎて危(あやふ)かりしも■

 

  ■神(かみ)の守(まも)りに

   必死(ひつし)のがれ、後(のち)里見家(さとみけ)に住(すむ)

 

二 

与四郎 

二ひとよ

 四しやく八

  六おぬひ

 

姥(おは)雪与四郎ハ又の名を安平(ゆうへい)とよぶ

もとハ、練馬(ねりま)

信盛(のぶもり)の家臣(かしん)

犬山道策(どうさく)が

僕主(ぼくしゆ)

家(か)亡(ほろ)ひて後(のち)

武蔵國(むさしのくに)神宮川に

住(すみ)漁師を業(わぎ)となす、

道節忠興(どうせつただとも)のために、荒芽山(あらめやま)に討手(うつて)を

防(ふせ)ぎ、のち、里見家の扶助をうけ、安住(あんぢう)せり

 

僕主?

主僕

 主人と召使い。主従。

 

三 

もとふぢ

素藤

 

一かぢ九郎

 二めうちん

  五玉つた

 

疋田権頭(ひきたごんのかみ)、素藤(もとふぢ)ハ悪賊(あくぞく)

業因(ありよう)が倅(せがれ)なり、父は

都(みやこ)に刑罰(けいばつ)を

かうふり、わが身(み)

ハからうじて山塞(さんざい)

をのがれ、とほく東(あづま)にさま

よひ来(きた)り、姦計(かんけい)をもつて

一度(ひとたび)勢(いきほ)火を得たりしも

犬江仁(いぬゑまざし)が智勇(智勇)にくだかれ、

終(つい)に命を亡(ほろぼ)すに及(およ)べり

 

刑罰(けいばつ)をかうふり

 刑罰を被り

 

四 かぢ九郎

かぢくろう

梶九郎

 

二ふなむし

 四めうちん

  六もとふぢ

暴風かじくろう(あつしまかぢくらう)ハ

市川の里の

悪漢(わるもの)犬江

屋の母(はゝ)

妙真(めうしん)に

恋慕(れんぼ)して

これを

奪(うばハ)んため

待(まち)伏(ぶせ)なし、猶(なを)妙真(めうしん)が

 

  したがハざるを△

 

   △怒(いか)り

    孫(まご)真平(しんへい)を

    打(うち)殺(ころ)さんと

    せしに、伏姫(ふせひめ)

    神(がみ)の罪(ばつ)を

    かけ、忽(たちまち)@

 

    @引裂(ひきさき)

    すてられぬ

 

(たちま-ち)たちまち。にわかに。突然。

(ゆるが-せ)ゆるがせ。ゆるがせにする。いいかげんにする。おろそかにする。

 

五 

おぬひ

於縫

 

一ふなむし

 二角太郎

  六引く手

 

ぬひハ下総国行徳の旅店(はたごや)

古那屋文五兵衛(こなやぶんごべゑ)の女(むすめ)

にて、小文吾(こぶんご)が妹なり、

市川の船問屋(ふなとひや)

犬江屋房八(いぬえやふさはち)が

妻となりて、真平(しんへい)

を産(うむ)夫婦、節義(せつき)

に身を殺して、血汐(ちしほ)ハ我子に

異生(いせい)の兄弟、犬塚志(しの)のが必死(ひつし)の

     病(やまひ)を

        すくへり

 

六 りき二

りきじ

力二

一ふさ八 

 三ひくて

  五めうちん

 

十條(じうてう)力二郎ハ犬山の忠僕(ちうぼく)

姥(おは)雪与四郎の

長子(ちやうし)

狭気(けうき)◯

 

   ◯人にすぐれ、犬士(けんし)等(ら)を

    助けんと、戸田川(とだかハら)に追人(おつて)の勢(ぜい)を支(さゝ)へ▽

 

     ▽頭人(とうにん)丁田町之進を

      討(うち)取(とり)、きょうだい(けうだい)こゝに

      討(うち)死(じに)なす

 

りき二の抱える高札に書かれている言葉

   奉

  若王子

   納

 

 

長子(ちやうし ちょうし)

 1 最初の子。

 2 男の子のうち最初の者。長男。
 

狭気(けうき きょうき)

 弱い者を助けようとする気性。おとこぎ。「侠気に富んだ人」

 

頭人(とうにん)

 頭人(とうにん)とは、鎌倉幕府・室町幕府における職名。

 鎌倉時代中期に設置された引付方においては、3つもしくは5つの「方」と呼ばれる部局が設けられ、それぞれの「方」の長を頭人と呼んだ。

 頭人はそれぞれの方に属する引付衆や奉行人を指揮して訴訟を進行した。

頭人(とうにん)〘名〙

 ① 集団の長として、集団を代表し、統率する人。首領。頭(かしら)。とうじん。
  ※人情本・春色梅児誉美(1832‐33)後「丹次郎は衒(かたり)の頭人(トウニン)
 ② 鎌倉・室町幕府の引付の部局長。引付頭人。頭人奉行。
  ※吾妻鏡‐建長二年(1250)四月二日「引付事、巳尅以前可行之、云頭人、云奉行人、莫遅参
 ③ 室町幕府の政所・評定所・侍所などの長官。
  ※斎藤基恒日記‐文安六年(1449)四月二日「執事代事、被付玄良〈頭人真蓮代蜷新右入知温〉」
 ④ 大名の家中の常備軍である各隊の長。番頭(ばんがしら)。物頭(ものがしら)。組頭。
 ※仮名草子・浮世物語(1665頃)二「大名方に取り入り、所司代・奉行・頭人(トウニン)に目を懸けられ」
 ⑤ 歌会・詩会・茶会などの会合で、頭役をつとめる人。世話役。主人。
 ※太平記(14C後)三三「在京の大名・衆を結んで茶の会を始め、〈略〉初度の頭(トウ)人は奥染物各百宛(づつ)
 ⑥ 祭礼で、頭役をつとめる人。また、祭礼の世話役。頭屋の主人。
 ※多聞院日記‐文明一〇年(1478)八月一四日「自宮本薄縁を東九条へ二畳下行は、頭人二人に下行」
 
 
 
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