FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

未成年口座はどこがいいのか? 株主優待に家族全員の名義を活用する

株主優待取得は独特の世界で、かつ機関投資家のいない、個人投資家の世界です。そのため、さまざまな不思議があって、高いリターンを出す方法もいろいろです。その中で、最大のアノマリが、所有株式数に関係なく、名義人1人あたりとなっている点があります。

家族にも買ってもらえれば優待効果は何倍にも

多くの優待では単元となる100株の場合に、最もコストあたりのリターンが大きくなります。200株に増やしても2倍にはならないし、1000株にしても10倍の効果はありません。

 

ところが、4人で100株ずつ保有すれば4倍の優待を得られるわけです。協力してくれる家族が多いほど、有利になります。

未成年口座の取引主体は親

そして、未成年の子供でも証券口座を作ることができます。その場合、取引主体は親権者=親になります。そして、未成年であっても株主にはなれるので、株主優待も取得できるというわけです。

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※SBI証券

一時期は未成年口座を作れる証券会社は限られていたようですが、ジュニアNISAも始まったせいか、ほとんどの証券会社で未成年口座を作成可能です。たいていは0歳から作れるので、ささっと作ってしまいましょう。

現渡しではなく同時決済

通常優待クロスでは、信用売りのポジションと現物買いを両方取り(クロス)、権利確定日に現渡しすることで、両方のポジションを相殺します。手数料がかからないため、これが定番です。

 

ところが、家族に協力してもらう場合、問題が生じます。未成年口座では信用取引ができないのです。

 

つまり、親の口座で一括して信用売りを行い、権利確定日に信用売りは反対売買、現物は通常の売却をすることになります。例えば、A口座で信用売300株、A口座に現物100株、B口座に現物100株、C口座に現物100株だった場合、A口座の100株は現渡しして相殺ですが、B口座とC口座の各100株は普通に売るしかありません。また、残った信用売り200株も反対売買することになります。

この場合、現物売りに手数料がかかり、信用売りの反対売買にも手数料がかかることになります。幸い、日興証券の場合は信用取引手数料が無料なので、ここは無視できますが、他口座の現物売却手数料はかかってしまいますね。

 

というわけで、改めて主要証券会社の現物取引手数料をまとめてみました。SBIと楽天が張り合って手数料を下げているのはそうだと思いましたが、GMOクリック証券が最安値で頑張っています。

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楽天証券の大口優遇を達成すれば手数料優遇になるのですが、信用取引が使えない未成年口座での達成は至難の業です。月間平均で、貸株か投資信託残高5000万円以上の達成です。さらに、優待で頻繁に使う10〜100万円までのレンジでは、そこまで手数料も安くなりません。10万円までは無料になりますが、それ以上だとDMMのほうが安いくらいです。

ジュニアNISA必須のDMM株

最後発のDMM株が、GMOより更に下の手数料をつけてきています。ところが開設Q&Aを見ると、「ジュニアNISA前提」となっていました。

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これはちょっとハードルが高いですね。別にDMMでジュニアNISAを開いてもいいのですが、他のいろいろなサービスに多少の不安も残ります。

GMOで手数料充当の株主優待を取るのが吉か?

もろもろを勘案すると、全体的に手数料の安いGMOクリック証券で口座開設し、手数料に充当できる株主優待を取得するのが良さそうです。

 

一点、注意しておかなくてはいけないのが損益通算です。複数の証券会社で未成年口座を作ると、特定口座であっても、損益通算するためには確定申告が必要になります。配当を得た口座と、手数料をたくさんはらった口座が別だと、合算するには確定申告することになります。NISA口座は税金がかからないので気にする必要がありませんが、そのほかの取引は1つの証券会社にまとめるほうがいいですね。

 

一方で、未成年口座であっても、確定申告をすることで、おそらくほぼ配当にかかる税金の全額を取り戻せることになります。年間所得33万円以内ならば、無税であり、親の扶養に入れるからです。この点は、あとでしっかり調べてみたいと思います。