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農業者年金は不要!?年金受給と農家のメリットを活用!

こんにちは、家計の土づくりアドバイザー

西田です。

 

農業をする上でのメリットによく

「農業は長く働ける」という事を聞きます。

 

人生100年時代と呼ばれ、これからの世の中では70歳やそれ以降も働く時代になるという事が言われています。

 

農業は確かに長く働けるので、老後の対策としてはかなり有利です。

 

おそらく皆さんの中で65歳になったら年金を受け取りながら、のんびりでもがっつりでも農業をされるんじゃないかなと思います。

 

ですが、せっかくなら長く働けるというそのメリットを、年金の受給と掛け合わせるだけで、

かなりお得に年金を受け取り、さらに老後対策を強靭なものにできるオススメな方法を今回はお伝えしたいと思います!

 

目次

年金の繰り下げ受給

 

皆さんは年金の『繰り下げ受給』というのは、聞かれた事はありますか?

 

「全く聞いたことない」

「聞いた事あるけどよく知らない」

 

という方がほとんどではないでしょうか。

 

 

実はこの「繰り下げ受給」こそ、これから訪れる人生100年時代を

生き抜くために欠かせない制度なんです。

 

 

この制度は実にシンプルで

農家さんが加入する国民年金は、原則65歳から受け取りますが、

年金の受け取りを65歳より後にずらすと、年金が1カ月で『0.7%増える』という仕組みです。

 

 

 

しかも、最高で70歳まで5年間繰り下げをする事ができるので

60カ月 × 0.7% =42%となり

『42%』まで年金を増やす事ができます。

 

実際の数字で説明した方がわかりやすいですよね。

 

例えば、国民年金を受給する場合は、満額で約80万円/年を受け取る事ができます。

※サラリーマンの場合は厚生年金に加入していた分が加算されます。

 

夫婦の2人の場合は合わせて約160万円/年になります。

 

 

そして、もし2人とも年金受給を5年繰り下げた場合は、

42%増となり、受取額は

『約227万円/年』になります!

 

元の年金額からプラス約67万円/年となるので、かなり大きな差ですよね。

 

 

ただ、ちょっと待って下さい。

 

繰り下げ受給していない場合は、

65歳から70歳までは、毎年160万円の年金は入ってくるので、

70歳の時点では800万円分の年金をすでに受け取っている事になります。

 

 

なので、実際に繰り下げ受給でお得になるのは、

この本来受け取るはずだった800万円を、繰り下げ受給で増えた67万円が上回った時になります。

(上手に説明する方法がひらめかなかったので、皆さんの解釈力を信じます笑)

 

この800万円を先ほどの差額67万円で割ると、

『約12年で元が取れる』計算となります。

 

5年繰り下げした場合は、年金の受け取りが70歳からですので

82歳でトントンになり、その後は毎年約62万円の差となっていきます。

 

これは、何歳で繰り下げ受給しても、基本的には12年で元が取れます。

 

そして、繰り下げ受給をしてもし100年歳まで生きた場合は、

100歳 - 83歳 =17年

 

  ↓ ↓

 

17年 × 62万円 = 1,054万円

その差は、

なんと『1,054万円』にもなります。

 

つまり長生きした場合は、繰り下げ受給をした方がこれだけお得になります。

年金の受け取り方を変えるだけで、受け取れる年金の額が

1000万円以上も差が開いてしまいましたね。

 

人生100年時代では知っているのと知らないのでは、

こんなに大きな差になってしまうのです。

 

※繰り下げ受給について詳しく知りたいという方は、

日本年金機構のHPをご覧ください!

 

 

老後資金準備の大きな勘違い

 

皆さんの中で老後資金準備というのは、

老後までに貯まったお金をどんどん取り崩していくというイメージだと思いますが、

 

それはこれまでの寿命が80歳までの時代の話です。

これからの人生100年時代では

1、年金受給開始後に毎月足りない金額

2、繰り下げしている間の生活費

この2つを準備していく事です。

 

イメージ図

※これ以外に大きな支出や予備資金が必要な場合もあります。

 

 

普通のサラリーマンなら定年後は収入が無いので、現役時代に②の生活費も準備しなくてはいけませんが、
(もしくは、何かしらで働く)

農家さんの場合は、②の65歳から70歳までの生活費は、働いた収入で補うことができます

 

最初にお伝えしたように、農家さんの長く働けるというメリットが、年金をより有利に受給することに活用すれば、農業を引退し農業収入が無くなったとしても、

公的年金とある程度の貯蓄でもやっていけることになります。

 

 

実際の繰り下げ受給のやり方は?

 

年金受給年齢の65歳近くになると、日本年金機構から請求書などが送られてきます。

支給開始年齢に達し、特別支給の老齢厚生年金を受け取る権利が発生する方に対し、支給開始年齢に到達する3か月前に、基礎年金番号、氏名、生年月日、性別、住所および年金加入記録をあらかじめ印字した「年金請求書(事前送付用)」及び年金の請求手続きのご案内を機構からご本人あてに送付します。

日本年金機構のHPより一部抜粋

 

その時点ではまだ受け取らずに、繰り下げ受給を希望される方は、

請求をしなければ自動的に順次繰り下げ受給となります。

 

実際に繰下げ後に年金を請求を希望されるときに、「老齢基礎年金・老齢厚生年金支給繰下げ請求書」を提出するという流れになります。

 

とりあえず、年金の受給は請求次第と覚えておきましょう

 

 

それと、もちろん必ず5年も繰り下げしないといけないというわけではありません。

人によっては、早めに引退される事もあれば、そこまで年金の受給額は増やさなくてもいいという方もいらっしゃるでしょう。

その場合は、繰り下げ受給の期間を減らしてあげれば大丈夫です。

自分に必要な金額になるように、老後のライフイベントや収入と支出をしっかり計算できれば、より最適な繰り下げ受給の期間が計算できるでしょう。

1カ月ごとに繰り下げ受給できて、上昇額はひと月毎に0.7%でしたね。

気になる方はご自身で計算されてみて下さいね。

 

 

まとめ

何度も言うようですが、農家さんの最強の老後対策は「長く働く」+「年金」です。

この2つを上手に掛け合わせれば、人生100年時代でもひとまずは安心して暮らすことができるでしょう。

もちろん、働けなくなった時のリスクなどを考えある程度の貯蓄や、農業者年金に加入したりすることも余裕があれば検討した方がいいでしょう。

自分達がいつまで働けそうか、家計だけでなく体調の面などもしっかり把握して、

将来必ず訪れる老後を楽しく迎える為に早めに準備しておきましょう!

 

それと、最近のニュースで年金の受給が75歳に延びるとよく勘違いされていますが、あれはこの年金の繰り下げできる期間を75歳まで伸ばすという話です。

しかも、上昇率も0.7%→0.8%に上げるという話もあるので、

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

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