私はもともと食べ物にはこだわりがない上に、意地汚いほうなので、出されればほとんどのものは食べる。
一般にあまりおいしくないとされる、飛行機のエコノミークラスの機内食でも、夫が「こんなもの食べたら気分悪くなる」と、パンくらいしか食べずにいる横で、全部ペロリと平らげる。
そんな私でも、デザートはおいしくないので、あんまり食べたいと思わない。
ビジネスクラスで、ちゃんとしたケーキの形をしてても、そんなにおいしくないことが多い。おそらく、生クリームや空気の多いやわらかいスポンジなんかが使えないので、どうしてもドッシリしててチョコレートやバタークリームのベトベトした感じのものになるからだろう。
まして、エコノミーのデザートは、どうしてそんなに多くない品数の中に、わざわざこれを入れるべきと思ってるのかと思うような、謎の食べ物であることがほとんどのように思う。
生ものはどうしても価格に影響するので、なんとなく材料費のかからないもので作ってるんだろうけど、何かよくわからないクリーム状のものに甘い味付けをしておけばデザートであるということになってるようで、不気味でしかない。固いブラウニーのようなものが出たら、まだまし。
ただ、こんなものを食べなれてから、ビジネスクラスに乗ると、たとえおいしくなくても、ちゃんとケーキの形をしてるというだけで、いかにも上級クラスの食事という気がするので、そのためにわざとエコノミーにはひどいものを出してるのかなという気も、しないではない。
太りそうだけど。