渦中のユニバーサルエンターテインメント

岡田和生氏に対する責任追及のいま 〜UE社の株主総会から

2019年3月25日に開催されたユニバーサルエンターテインメント(UE社)の株主総会では、会社サイドから、岡田和生氏に対する責任追及に関して説明がありました。「出せるものは公開していく」のが会社の方針だそうです。

「正当性が証明されつつある」

株主総会では、岡田和生氏に対する責任追及について、その見通しから費用の面まで多岐に渡る説明がありました。具体的には、次のような事柄です。

規模と現況について

岡田和生氏およびその関係者を相手にして争う訴訟は、6カ国にまたがり約30件にも及ぶとのこと。ユニバーサルエンターテインメントの社長は現状について述べるなかで、「3件の民事訴訟および仮執行申請において、我々、もしくは我々の関係者が勝訴している」「フィリピンでは(岡田和生氏に対して)起訴状および逮捕状が公布」と報告した上で、「弊社の主張および行動の正当性が証明されつつある」との見解を示しました。

フィリピン
終わりのはじまりか フィリピン当局が岡田和生氏を起訴、逮捕へ

「The darkest hour is always just before the dawn.」―― 夜明け前がいちばん暗い、なんて言葉がありますが、明けない夜はない、ということなのでしょう。闇夜 ...




見通しについて

社長いわく「多くの訴訟は時間がかかる」けれども、「じょじょには収束、解決する段階にある」との話でした。訴訟の多くは、今年中に終える見込みのようです。

一方、捜査機関の動きについては、「横から口をはさむことができる立場ではない」とのこと。ただ、当局による岡田和生氏に対する捜査は続いているようです。株主総会を取材した毎日新聞の記事には、会社の見解としてこんなコメントもありました。

毎日新聞から

「『複数の賄賂』の容疑については、香港捜査当局から情報を得た事実であり、現状も当局が捜査を継続していることを確認している」

引用元:「拒まれた株主総会」パチスロ創業者が配った抗議ビラ

しばらく前に海外メディアは、岡田和生氏がすでに香港捜査当局の監視下にない旨を報じていましたが、実態は異なる可能性がありそうです。




費用について

岡田和生氏に対する責任追及にかかる費用は、なんと年間70億円近くにもなっているそう。こうした経費の増加は、過去7年間に取り組んできた効率化の効果を打ち消して、上回る規模とのことです。

このほか岡田和生氏に関連する問題は、金融機関をはじめとした取引先や、ユニバーサルエンターテインメントに投資をしようとする大手ファンドにとって、リスクファクターになっているとの話もありました。違法が疑われる行為について、会社の関与があったのかなかったのか。それらを各社は見極める必要があるものと見られます。コーポレートガバナンスやコンプライアンスの重要性が声高に叫ばれる時代ですから、もっともな話ではあります。

総じて見れば、この件がいま会社の経営に与えている影響は小さくなさそうです。しかし、問題が明確な決着を見るのなら、それは足かせが外れることを意味するわけで、ユニバーサルエンターテインメントにとっては新たな船出になるとも言い換えられるのかもしれません。

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