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エーハイム外部式フィルターのインペラーを交換する方法

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本記事はエーハイム外部式フィルターのインペラーを交換する方法を解説します。

故障が少なく、メンテナンスしやすいことに定評のあるエーハイム外部式フィルターですが、中には定期的に交換が必要なパーツもあります。

今回はその中でも特に交換頻度の高い「インペラー」の交換方法をご紹介します。

インペラーはフィルターの中でも重要なパーツで、摩耗や故障が発生すると「音が大きくなる」「水の流れる量が少なくなる」などの症状がでます。

どんなに丁寧に扱ってもいつかは寿命の来るパーツですので、長く使用している方は交換が必要になるタイミングと出会うでしょう。

初心者の方にも分かりやすいよう、たくさんの画像を使って丁寧に説明していきます。

インペラー交換の際にはぜひご覧ください。

MEMO

使っているフィルターに合うインペラーはこちらの表から簡単に探すことができます!

この記事の著者
轟元気

プロアクアリスト

轟元気

とどろきげんき

プロフィール

業界歴19年の中堅。現在は有限会社エイチ・ツーに所属し埼玉県坂戸市にあるアクアリウムショップ「e-scape」の店長をしています。本ブログ、Ordinary-Aquariumでは「水草水槽の知識」を中心に今までの経験を基にした実践的な知識、技術を初心者の方にも分かりやすく解説しています。プロフィール詳細リンク、転載、引用について

エーハイム外部式フィルター

クラシックフィルター 2213
クラシックフィルター 2213
プロフェッショナル 3 2080
プロフェッショナル 3 2080

外部式フィルターとは、ろ過槽を水槽の外に置くタイプのフィルターです。

水槽とはパイプ、ホースでつなぎ、フィルター本体が水槽の中に入らないのでスッキリとした見た目にできるのが特徴です。

セッティング、メンテナンスにはある程度慣れが必要なので、中級者、上級者向けのフィルターですが「CO2ロスが少ない」「ライトの邪魔をしない」ことから水草水槽におすすめのフィルターです。

特にエーハイム社の外部式フィルターは故障が少なくメンテナンスしやすいものが多いので、私のおすすめのフィルターの1つ。

おすすめの外部式フィルターはこちらの記事でまとめてご紹介していますのでぜひご覧ください。

インペラーとスピンドル

インペラー
インペラー
スピンドル/ラバー
スピンドル/ラバー

こんな感じのプロペラみたいなもの(インペラー)、軸、ゴムの防止のようなもの(スピンドル/ラバー)がモーターヘッドの中に入っています。

こちらは通電している間ずっと回転を続けて水を循環させているのですが、「摩耗」「接着が剥がれる」などが原因でやがては壊れてしまいます。

そこで、交換が必要になるというわけです。

元気
元気

フィルターからの音が大きくなったら交換時です!

インペラーが壊れる

壊れたインペラー
  • 徐々に駆動音が大きくなる
  • ガラガラと大きな音がする
  • 流量が大きく下がる
  • 水が動かない

このような症状が出ますよ。

どのような問題がなのかは状況によるのですが、大体はこちらの4つの症状が出るはずです。

どんな音になるの?

インペラー交換前:ガラガラと割と大きな音がしています。

インペラー交換後:新品とまではいきませんが静かになりました。

こちらは私が自宅で使っている「クラシックフィルター 2217」の稼働音です。

このようなブーという音が出ることが多いです。ひどい時はガラガラと大きな音が出ることもありますよ。

基本的には使っていると徐々に音が大きくなるケースが多いですね。

インペラーの交換方法

インペラー

それではインペラーの交換方法を1から見ていきましょう。

落ち着いて作業すれば30分程度で終わると思います。

慣れないとイライラする場面もあるかもしれませんが、ゆっくり作業してくださいね。

必要なもの、あると便利なもの

必要なもの
  • インペラー
  • スピンドル、ラバー
あると便利なもの
  • 歯ブラシ
  • ピンセット
  • ワセリン

インペラー

インペラー

今回の本丸。

交換するインペラーが無ければ何も始まりませんよね。

2213、2080など機種によって対応するインペラーがありますので、買い間違いにご注意ください。

フィルターとインペラーとの対応表は後ほどご紹介します。

スピンドル/ラバー

スピンドル/ラバー

意外と忘れがちですが、インペラーを交換する際は一緒に「スピンドル/ラバー」も交換しましょう。

スピンドルはインペラーの回転軸になる部分なのですが、摩耗、ラバーの劣化などで回転軸がブレるようになると音が出る原因になり、インペラーの寿命が短くなります。

見た目に問題無さそうでも一緒に交換したほうが無難です。

注意

スピンドル(棒の部分)はセラミック製です。過度に力を加えるとポキっと折れます。

歯ブラシ

歯ブラシ

インペラー交換時には丁度良いタイミングなので、インペラーをセットする部分をお掃除しましょう。

歯ブラシがあると簡単に掃除できますよ。

ピンセット

ピンセット
  • フィルター本体に残ったラバーを外す
  • 固くて外れないパーツを外す

などの場面であると便利です。

「固くて細い棒状のもの」であればピンセットでなくても代用できます。

ワセリン

今回の作業とは直接の関係はありませんが、Oリングなどゴムパッキンに塗ることで作業がしやすくなります。

新品の状態では塗ってあるのでフィルターヘッドをはめ込む作業などがスムーズにできるのですが、徐々に剥がれてしまうのでゴムパッキンがはめ込みづらくなりますよ。

メンテナンスのタイミングでついでにワセリンを塗っておくと作業効率がアップするのでおすすめです。

ちなみにエーハイム純正のワセリンもあります!

作業手順

モーターヘッドを外す
ピンを外す
ピン
ピンを外す
ピンを外す
ダブルタップは開けておく
ダブルタップは開けておく

まずはモーターヘッドを外しましょう。

フィルターケースとモーターヘッドを固定している金具を外しましょう。

この時、ダブルタップは開いておきます。

中が密封されたままだとモーターヘッドがなかなか外れません。

スピンドル受けを外す
スピンドル受け
スピンドル受け
スピンドル受けを回す
スピンドル受けを回す
スピンドル受けを外す
スピンドル受けを外す

スピンドル受けを回して外します。

初めて外す場合は固くて外しずらいかもしれません。

インペラーケースカバーを外す
インペラーケースカバー
インペラーケースカバー
インペラーケースカバーのつまみ
インペラーケースカバーのつまみ
インペラーケースカバーを外す
インペラーケースカバーを外す

続いてインペラーケースカバーを外します。

つまみの部分を持ちながら作業すると外しやすいです。

こちらも初めて外す場合は固くて外しづらいかもしれません。

中央の丸い穴にピンセットなどを差し入れて「テコの原理」を使って外すと良いでしょう。

インペラーを外す
インペラーを外す

まずはインペラーを外しましょう。

上に引き抜けば簡単に外せます。

スピンドルを外す
スピンドルを外す

続いてスピンドルを外します。

こちらも上に引く抜くようにすれば簡単に外せます。

ラバーを外す
スピンドル受けのラバー
スピンドル受けのラバー
インペラー下部のラバー
インペラー下部のラバー
外れた!
外れた!

スピンドルの上下に付いていたラバーを外しましょう。

スピンドル受けに付いているのは簡単に外せると思いますが、問題はインペラーの下の方に付いていたやつ。

ピンセットなどでえぐるようにすると外しやすいですよ。

掃除する
掃除する

このタイミングで歯ブラシなどを使って掃除しちゃいましょう。

画像のフィルターは実はメンテして1ヶ月くらいしか経っていないのでそこまで汚れていませんが、使用期間によってはもっとたくさんの茶色いモヤモヤで覆われているはずです。

新しいスピンドルとラバーをセット
新しいスピンドルとラバーをセット

綺麗にしたら新しいスピンドルとラバーをセットしましょう。

画像のようにスピンドルにラバーを付けた状態でセットすると簡単です。

スピンドルは折れやすいので十分に注意して作業してくださいね。

新しいインペラーをセット
新しいインペラーをセット

続いて新しいインペラーもセットします。

磁石でフィルターの壁面にくっ付くので、しっかり指でつまみながら差し込むと安心です。

インペラーケースカバー、スピンドル受けをセット
インペラーケースカバーをセット
インペラーケースカバーをセット
スピンドル受けをセット
スピンドル受けをセット

外した時と逆の手順でインペラーケースカバー、スピンドル受けをセットしましょう。

しっかりハマっていないと、音が出る原因になるのでご注意ください。

※スピンドル受けに新しいラバーをセットするのを忘れずに!

動作チェック
動作チェック

バケツに水を張ってモーター部分だけ入れて電源を入れましょう。

問題無くセットできていれば稼働するはずです。

  • 流量

こちらの2つをチェックしてくださいね。

オプション:Oリングにワセリンを塗る
Oリング
Oリング
ワセリン
ワセリン
指で塗り込む
指で塗り込む

ある程度使用しているならOリングのワセリンが剥がれているはずです。

画像のように取り外してワセリンを塗ることで滑りがよくなりセットしやすくなりますよ。

モーターヘッドをフィルターケースに付ける
モーターヘッドをフィルターケースに付ける

チェックが終わったらモーターヘッドをフィルターケースに付けましょう。

完了!

これで完了です!

印をつけると便利

養生テープを張る

エーハイムクラシックシリーズを使っているなら、このように「養生テープ」「マスキングテープ」などでモーターヘッドとフィルターケースに印を付けると便利です。

構造上、フィルターケースにどの向きでもモーターヘッドが取り付けられるようになっています。

ホースの取り回しなどで「この位置!」と決めている場合は、狙った位置にセットしたいので、印を付けておくとメンテナンス終わりの組み立てが楽になります。

元気
元気

地味に役立ちますよ!

インペラー、スピンドル/ラバー対応表

インペラー、スピンドル/ラバー交換の際に使用する現行機種対応表を作りました。

各フィルターに対応するモノの型番を一覧にしましたのでご利用ください。

注意

チェックして作っておりますが、ミスがあるかもしれませんのでお買い物際はご自身でも十分チェックして購入してください。

機種名、周波数をチェックする

機種名、周波数をチェックする
こちらは2217-NEW(50Hz)

まずはお使いのフィルターの機種名を調べましょう。

機種によっては周波数(Hz)で対応パーツが変わりますのでご注意ください。

  • モーターヘッド上部のシールをチェック
  • 商品の箱をチェック
  • 説明書
  • お買い上げ時の納品書(通販の場合)

こちらを確認すると分かります。

分かりやすいのは説明書ですので捨てずに取っておきましょう。

  • 商品の箱をチェック
  • お買い上げ時の納品書(通販の場合)

日本のコンセントから取る電気には、50Hz、60Hzという2つの周波数があります。

ざっくりとした線引ですが、関東が50Hz、関西が60Hzです。

電気機器には50/60Hzなどと表記されているものはどちらでも使えますが、中には50Hz専用、60Hz専用のものがありますよ。

ちなみに、Hzへるつと読みます。

なぜ2つの周波数があるかは、日本で電気が作られるようになった時代の事情なのですが、興味のある方はぜひ調べてみてください。

交換対応表

クラシックシリーズ、エコシリーズ、プロフェッショナルシリーズに対応するインペラー、スピンドル/ラバーをご紹介します。

注意

現行機種用ですので、数十年前の機種には適合しないものもあります。

クラシックシリーズ

2213
機種名インペラースピンドル/ラバー
221176321107433710
221376326107433710
221576331007438430
221776336007438430
2217-NEW(50Hz)76335907438430
2217-NEW(60Hz)76336007438430
2260(50Hz)76530587443100
2260(60Hz)76530687443100
EF-500(50Hz)76326007433710
EF-500(60Hz)76326107433710

エコシリーズ

エコ
機種名インペラースピンドル/ラバー
コンフォート223276004207444390
コンフォート223476004207444390
コンフォート223676004307444390
コンフォートプロ203476004207444390
コンフォートプロ203676004307444390

プロフェッショナルシリーズ

プロフェッショナルシリーズ
機種名インペラースピンドル/ラバー
207176004307444390
207376561907444390
207476032207428590
207576561907444390
207676032207428590
207876032207428590
2080(50Hz)76030587444390
2080(60Hz)76030687444390

メーカーHP

こちらからも各パーツの適合表などを確認できます。

セッティグ動画なども公開していますのでこちらもぜひご覧ください。

公式パーツ対応表

インペラーの寿命はどれくらい?

使い方にもよりますが、1~3年程度です。

私の使用状況ではこれくらいで何らかの不具合が出ることが多いですね。

フィルターの目詰まりなど、負荷のかかった状態で使用し続けるとインペラーの寿命が短くなる印象です。

元気
元気

壊れるときは壊れるので(当たり前か)、できれば予備を用意しておきましょう!

予備のインペラーとしてキープする

交換時に出た古いインペラーはひどく壊れていないなら予備としてキープしておきましょう。

万が一、水の循環ができないほどインペラー、スピンドルが壊れた時の保険になります。

元気
元気

フィルターとして機能しないより音が煩いほうがマシです!

おすすめの外部式フィルター

こちらの記事で私がおすすめするエーハイム外部フィルターを解説しています。

結論からお話すると「クラシックシリーズ」がおすすめですよ。

興味のある方はぜひご覧ください。

まとめ

今回は「エーハイム外部式フィルターのインペラーを交換する方法」を解説しました。

インペラーの交換は外部式フィルターのパーツ交換の中でも1番頻度が高いと思います。

エーハイムの外部式フィルターでしたら各消耗パーツを交換すれば長く使えますので、しっかりメンテナンスして末永くアクアリウムをお楽しみください!

元気
元気

他のメーカーの外部式フィルターも大体同じ要領でインペラーを交換できます!