ドラクエ考察はくぶつかん

ゲーム内では語られていない疑問点について考察します。ネタバレ注意。

バシルーラの着地点はルイーダの酒場ではないことを提唱する

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ドラクエの呪文の中でちょっとユニークな立ち位置にあるバシルーラ。

ドラクエ3においては敵が使ってくると味方をルイーダの酒場へ強制送還するという場面によってはなかなかに手痛い効果を発揮。遠征中には絶対にくらいたくない呪文です。

それにしても、毎度毎度バシルーラを受けた仲間の着地点がルイーダの酒場と言うのは少し都合が良すぎないでしょうか。

そこで今回はドラクエ3におけるバシルーラの着地点について考察します。

シリーズ別に見るバシルーラの効果

本題であるドラクエ3だけでは情報が少なすぎるため、まずは他のシリーズにおけるバシルーラの情報を参考にしていきたいと思います。

外伝作品に見るバシルーラ

今回のテーマであるドラクエ3をはじめ、昔ながらのドラクエでは戦闘画面でバシルーラを使っても(使われても)いまいちどのようにキャラクターが吹き飛んでいるのか判別できません。

しかし、近年の表現力を増したドラクエシリーズではバシルーラがどのような呪文なのか明確に表現がされています。

特に分かりやすいのがドラゴンクエストヒーローズ2とドラゴンクエストビルダーズの2作品。

ドラゴンクエストヒーローズ2

ヒーローズ2では本作オリジナルの味方キャラクターの1人、ツェザールがバシルーラを使います。

その効果は竜巻の力で敵を空中へ浮かせてから横方向へ吹き飛ばし、その衝撃でダメージを与えるというもの。ドラクエ3とは違いかなり攻撃的な使われ方をしているのが印象的です。また、余りにも重いモンスターは浮かせられないという欠点も。

ドラゴンクエストビルダーズ

ビルダーズではリムルダール編のボス、ヘルコンドルが使用。ヒーローズ2と同じく竜巻でプレイヤーを上空に浮かせた後、横方向(町の外)にまで吹き飛ばしますが、天井がある場所で命中すると頭をぶつけてその場に留まることが可能です。

この辺り、ルーラと同じ挙動をしていますね。

ドラクエ3のバシルーラ

では、今回のテーマであるドラクエ3の世界におけるバシルーラはどうでしょうか。実際にバシルーラを受けるシチュエーションをイメージしていきましょう。

味方がバシルーラを受けた場合

ビルダーズと同様、ドラクエ3でも敵として出現するヘルコンドルがバシルーラを使ってきますが、彼の出現エリアは主に海上やラーミアが眠っているレイアムランドなど。

ここで仲間がバシルーラを受けた場合、アリアハンにあるルイーダの酒場まで飛ばされてしまうのでしょうか?だとすればものすごい飛距離を誇ることになります。

↑バシルーラの代名詞ヘルコンドル。そんなに遠くにまで吹き飛ばせる力が?

 

さらに言えばアレフガルドのゾーマ城にいるトロルキングや、リメイク版における謎の塔(天界)に出現するほうおうもバシルーラの使い手。

さすがにこれらの場所から物理的な吹き飛ばし効果でアリアハンへ着地させるのは無理があります。

したがって、バシルーラは味方をルイーダの酒場へ物理的に吹き飛ばしているわけではないと考えます。

敵にバシルーラを使った場合

少し考え方を変えて「対象に強制的にルーラ効果を与える」のだとしたらどうでしょう。ルーラならアレフガルドと地上世界をまたいでの移動もできるぐらい無限の飛距離を誇るので問題なさそうです。

しかし、この場合天井がある場所でバシルーラが成功するのは不自然ですし、味方が敵にバシルーラを使った場合の効果の説明がつきません。

バシルーラは例えばゾーマ城のだいまじんなどにも効きますが、このだいまじんをアリアハン・・・あるいは他のルーラポイントまで吹き飛ばすのでしょうか?もし本当にそんな効果を持つのなら最強クラスの敵を世界中にばらまいてしまう凶悪な呪文です。さすがにこの可能性は薄いでしょう。

ドラクエ11のバシルーラ

また、3DS版のドラクエ11におけるドラクエ3の冒険の書の世界ではバラモスと戦うことができますが、このバラモス戦でも仲間がバシルーラを受けることがあります。

この場合、ドラクエ3とは違い、受けた仲間は数ターン後に走って戻ってくるという演出がされています。

ヒーローズ2、ビルダーズでも具体的な距離は分かりませんが、どの作品でも走って戻ってこれる程度の飛距離であろう様子は見て取れます。

バシルーラは直接ルイーダの酒場へ飛ばされる呪文ではない

以上を踏まえた上で今回提唱したいのはバシルーラはルイーダの酒場へ直接吹き飛ばしているわけではないという説。

ゲームシステム上ではバシルーラを受けた仲間は確かにルイーダの酒場に移動しますが、実はその間にワンクッションあるのだと考えてみるのはどうでしょうか。

つまり、バシルーラを受けて適当な位置に飛ばされた仲間は、その後パーティとの合流を図るために自力でルイーダの酒場へ戻っているということ。

長旅を続けていればバシルーラに限った話ではなく仲間とはぐれるリスクは想定しておくべきですから、その集合場所をルイーダの酒場とする合意をあらかじめ仲間の間で取っていると考えれば謎の塔やアレフガルドでバシルーラを受けた仲間とルイーダの酒場にて合流できるということに合点がいきます。

バシルーラの飛距離について考察

引続き、実際に仲間が吹き飛ばされた場合の距離感や、その後ルイーダの酒場へ至るまでの道程について考えてみます。

フィールド上で受けるバシルーラ

例えばフィールド上でバシルーラを受けた時。

上述した通り、飛ばされるのは走って戻れる程度の距離だとしましょう。5~10km程度なら妥当と言えそうです。

これを高低差のある広大なフィールドで受けた場合、飛ばされた人間が元の地点を目指したとして果たして確実に仲間と合流できると言えるでしょうか?

飛ばされなかった側のパーティはモンスターとの戦闘中です。その場から動かずにいられる保証はありません。フィールド上には似たような地形も多いでしょうし、目印があるとも限りません。

そんな不確実な状況で合流を図るぐらいであれば、あらかじめ合流場所として決めておいたルイーダの酒場へ向かう方がより安全で確実に違いありません。

ダンジョン内で受けるバシルーラ

また、ダンジョン内でバシルーラを受ける場合もあります。上述したゾーマ城のトロルキングなどがそうですね。

天井がある場所で吹き飛ばされるのはおかしいのでは?という考え方もあるとは思いますが、外伝作品を見る限りバシルーラは横方向へ吹き飛ばす力も大きい呪文です。それなりの高さがある空間であればかなりの距離吹き飛ばされても不思議ではありません。

この時もフィールドの場合と同様、仲間とはぐれた状態でダンジョンを奥へ進んだり、動き回って仲間と合流しようとするのは得策とは言えません。フィールド上で仲間とはぐれる以上に危険が伴います。

バラモス戦でもバシルーラを受ける可能性がありますが、いくら最終決戦の場(勇者一行はその認識で戦闘している)と言えど飛ばされた仲間が単身バラモスのもとへ引き返すのは無謀過ぎます。

極端な話、飛ばされなかった仲間たちが既にやられてしまっている可能性もあるわけで、そんな状態で単身バラモスのもとに戻ったとあれば全滅は必至でしょう。やはりルイーダの酒場にて待つ方が賢明です。

バシルーラの着地点について考察

ちなみに、バシルーラは高い場所から地面に叩きつけてダメージを与えるという効果は持っていません。

着地の時点での安全性は保障されていると見て間違いないでしょう。この点はルーラと同じですね。

ヘルコンドルは海上でも出現するため、バシルーラで大海原のど真ん中に落とされる・・・というとてもルイーダの酒場まで生還できなさそうな凶悪な使い方もされそうなものですが、この点でも着地点の安全性は担保され、手近な陸地に落とされるのではないかと推測します。

まとめ