次の補正は4月になりそう。

イメージ図

浜松のP技研工業が、しばらく沈黙したのち、「やっぱり出来ません」と返信してきた。
黒鍵の両サイドを削って、強い台形にして、指が入るようにしてほしいと依頼したのだが。(もちろん、すでに記したように、黒鍵の先端の面取りとポリッシュ、白鍵の長辺両サイドの面取りとポリッシュなども一緒に依頼した。)黒鍵を均一に削るためには、ジグ(jig)という装置を製作して、それに合わせて削る。そのジグは、ピアノ何百台のために製作するのなら割に合うが・・・ このエイリアン一台のためにわざわざ作るわけには行かないらしい。N氏が言うには、そもそもこのエイリアン・ピアノの黒鍵がすでに充分細くなっている。これ以上削ったら打鍵の際にヒットできなくなる恐れがある、のだそうだ。
さて困った。このままエイリアン・ピアノを弾くしかないのだろうか。それとも諦めるか。調律師ISAMU. H氏に手紙で相談。すぐに電話がきた。「白鍵を1mm高くする」のだそうだ。つまりエイリアン・ピアノの黒鍵も、かすかに台形になっているはずだから、白鍵がアップすれば、黒鍵と黒鍵のあいだが広くなるはずである、という。定規で測ってみると、なるほど黒鍵の底辺は9mmほど。上辺は8mmほどになっている。(ちなみに標準鍵盤ピアノpriviaの黒鍵の上辺は、約10mmである。)白鍵へのアクセスが近くなれば、これは黒鍵の両サイドを削って0.1mm広くするよりも、効果があるかもしれない。あれこれの面取りやポリッシュも、「紙やすりでやってあげます」という。せっかく高いお金を出して買ったピアノですから、と。有り難いことです。ISAMU. H氏はほぼヴォランティアで補正してくれている。
ただし補正は4月以降になりそう。2月は音大の学年末テスト、卒業演奏などがあるから、調律の仕事の繁忙期。さらに3月は小中高校の卒業式だから、講堂や体育館のピアノの調律がある。
メルボルンのピアニスト、ロンダ・ボイル氏からメールが来た。7/8サイズのピアノは、男性よりは子供と女性に向いています。さらに、アップライト・ピアノよりはグランドピアノに組込む方がよいです、とのこと。えーと、そういうことは、購入前に教えてくれませんかね。二重・三重に実験動物にされてしまった。このあとも何かあるかもしれない。
毎日、この7/8サイズキーボードのSteinbuhler-Walter社で弾いていると、30分もすると、背中のあたりにイヤーな疲労感が溜まってくる。黒鍵の角が当たる(面取りされていない)、白鍵の角があたる。押した鍵の音が、ほとんど出ない。ペダリングがきかない。でも、これは7/8サイズのキーボードが悪いのではなく、エイリアン・ピアノが悪いだけなのです。ヤマハかカワイが、中古のグランドピアノに7/8サイズのキーボードを組込んでくれたら、ずいぶん気持ちよく弾けるでしょう。

 

普及のためブログランキング上位を目指しています。クリックをお願いします。 にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村
こちらもよろしく。 にほんブログ村 クラシックブログ ショパンへ
にほんブログ村