[将棋]女流名人戦第2局、里見さん粘り勝つ | 福間香奈さんを応援するブログ!

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 本日1月24日、里見さんの地元である出雲市で行われた女流名人戦五番勝負の第2局は、153手の大接戦となりましたが、最後は超手数の詰み手順で先手の里見女流名人が勝ち切ってタイトル防衛に王手を掛けました。

 序盤は先手中飛車から里見さんの構想通りの展開で、35▲4七銀までノータイム。対する加藤さんもそこまでは消費時間1分でしたが、次の36△7四歩に28分投入され、この辺りから徐々に消費時間に差がつき始め、里見さんが最初に考慮時間を使ったのは47▲7八金。後手の加藤さんは金銀4枚の居飛車穴熊とし、その後は1筋の端も絡んだ盤面右半分での縦の戦いとなり、振り飛車がやや指せるという評判ながら、局後の感想で里見さんが81▲5四飛と飛車交換したあたりはどうだったかということで、中盤以降は(序盤の構想と比べて)上手く進められていない感じでした。その後、87▲8ニ飛と打ち下ろし、95▲4一龍と後手玉を2手隙まで追い込むものの、後手からも1筋2筋の反撃を受け、この辺りの形勢はソフトによると後手寄りでしたが、加藤さんの方が持ち時間の残りが少なく手に汗握る最終盤となりました。最後は、加藤さんの攻めをしのぎ切って123▲2九香で自玉の詰めろを逃れ、131▲1一飛からの即詰みで後手玉を仕留めました。加藤さんは最後1分将棋、里見さんは7分残しての勝利でしたので、もちろん展開が変われば途中の時間の使い方も変わったのでしょうが、序盤の研究局面までの差が最後まで響いて逃げ切った感じです。

 終局後のインタビューでは、里見さんも勝ったけど不完全燃焼的な話に聞こえましたが、そういう中でも一局勝ち切るのが凄いところだし、勝つためには踏み込むのか、ゆっくり手厚く指すのかなど、いろいろ模索されているような感じはしました。(この1局に限らず、解説の山崎八段が沢山勝っているのに、なお棋風を変えていこうという姿勢を評価されていました。)

 

 

 

棋譜はこちら

 

13:30から大盤解説会開始。初手5六歩の一手に、里見ファンなら絶対予想する一手とのお話。山崎八段の解説も初手からなんかやってくれそうな予感。聞き手の北村女流も終始、落ち着いた仕事っぷりでした。

▲4七銀と引いた局面。5六に上がった銀は普通は6五に出ていきたいもので、里見さんの棋風が、昔は攻め一本、奨励会に入った後は押したり引いたり、最近はまたよく踏み込むようで、この銀引きに対しては「得体の知れない」との評価でした爆笑

途中、清水常務理事が登場し、△1七香成の王手に、▲同玉か▲3六玉か▲3八玉か?の問いに、「私なら上を目指したい」との一言に、すかさず、やまちゃん「上を目指すとあとは会長しかないですね!?」との切れのある返し。実戦は、▲3八玉で、それがベストだったようです。(最近、時々思うんですが、世の中的に"市代命"みたいに10年、20年もしくはそれ以上、ずっと追いかけやってるファンの方っているんでしょうかね?)

終局後、大盤解説会に両対局者が登場し、終盤戦の感想戦を少し。

勝った里見さんも地元対局だったし、ホッとしたのでしょうが、どちらかというと思うように指せなかったという反省の弁に近かったかも。敗れた加藤さんも、自分の力は出せたと思うとのこと。勝ち切れなかったのが残念だけれど、五番勝負なのでまだこれからとの意気を示されました。

 

 こういう熱戦になると、冷や汗ものですが、ドキドキしながら手に汗握ってというのが将棋観戦の醍醐味かなと思います。もっとも里見さんが負けたら悔しいんですが......。

里見さん、2勝目おめでとうございます。加藤さんはお疲れ様でした。今日一日、パソコンから目の離せない熱戦でした将棋!!