とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

入試改革の見直しを切に願う

2019-09-14 07:41:20 | 映画
 2020年からの大学入試の変更についての混乱が大きくなってきている。2020年から現在の大学入試センター試験に代わり大学入学共通テストが実施される。国語と数学で記述式問題が導入されるほか、英語では「読む・聞く・話す・書く」の4技能を測るため、民間試験が活用される。しかし記述式試験では採点が公平にできるのかが不透明であるし、英語の民間試験に関しては試験日や場所、大学の活用状況の多くが現在でも未定なのだ。英検では来年度の受験のために予約が必要で予約金まで要求している。しかも民間試験は高額である。住む地域や家庭の経済力による不公平さも指摘されている。

 これに対して全国高校長協会が民間試験導入の延期と制度の見直しを求める要望書を文科省に提出した。これは重大なことである。校長というのは国にやり方に意見することは少ない。それが声を上げたのだ。これだけ混乱が進んでしまっているのだ。導入してしまえば大混乱が予想されるのである。

 今回就任した萩生田光一文科相は英語民間試験の導入について「私の(就任した)時点で見直しや廃止をするというのは大きな混乱になるので、実施を前提に全力を挙げたい」と話したという。大臣の言うことも一理あるが、大学入試の混乱はずっと言われ続けてきたことであり、その不安は解消されるどころか増大し続けてきたのである。見直しをしたほうが混乱が少ないのは明らかだ。

 私は国語の記述式導入にも英語の4技能重視にも賛成である。しかし現在のやり方は無理を承知で突っ走っているだけとしか思えない。これは教育のためというよりも一部の教育産業のための改革でしかないのだ。

 入試に関しては受験生の立場を一番に考えてほしい。決して大人のメンツや損得で進めることにないようにしてもらいたい。
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