呼吸で一日のリズムを整える

yoga

私たち人間は、自然界の一部です。

そのため、日が昇って暮れ、月が昇って落ちるような、自然界のリズムに従って生活をするのが本来の人間のリズムです。

私たちも自然のリズムにのって生活する必要があります。

ヨガにおける月と太陽の関係

体内には月の気道と太陽の気道と呼ばれる2つの道があります。

体の中を通るプラーナ(生命エネルギー)は、日中には太陽の気道を通り、夜には月の軌道を通ります。

プラーナが太陽の気道を通るとき、人間の体と心はアクティブになります。

太陽の気道の特徴

・右の鼻から始まる気道(ピンガラ)

・日中に大きく開く

・体も心もアクティブに働く

それに対して、月の気道が開いている時には体はリラックスしています。

月の気道の特徴

・左の鼻から始まる気道(イダー)

・夜に開く

・体も心も休息する。

・回復をする時間。消化の力が上がる

すごく簡単にそれぞれの特徴をあげると上のようになります。

どちらか一方だけでは生きていけません。私たちは太陽と月のバランスを保ちながら生きています。

一日の中の適切な時間に、適切な方を活発にして、スムーズで快適な生活のリズムが手に入ります。

生活のリズムの大切さを思い知らされる

現代の生活スタイルは様々ですので、夜行性の人もいれば、夜勤で働いている人もいます。

しかし、人間は本来日中に生活する動物ですので、昼夜逆転の生活は本当に体に良くないです。

筆者も一時期、夜勤の仕事をしていた時期があります。その時はヨガインストラクターと掛け持ちで仕事をしていました、自分自身が一番不健康…と言いたくなるくらい、心身ともに苦しい時期でした。

  • 常に目が覚めない、頭が働かない
  • 仕事から疲れて帰ってきても上手く眠れない
  • 疲労が限界で生きているのがつらい
  • 未来に対する希望を全く感じることができない
  • あらゆることにネガティブになる

その時には目標があったため、無理をして過労だったこともありますが、実は苦しすぎて記憶がほとんど残っていません。。。

ヨガニドラやアーサナ、瞑想など、その時に必要だと思うアプローチは時間の許す限り行っていましたが、全く効果がないくらい酷い状態でした。

ヨガの練習も大切ですが、自身の生活の土台を整えることはもっと大切だと思い知らされました。

交感神経と副交感神経

一日のリズムは、交感神経(アクティブ状態)と副交感神経(リラックス状態)の2つの自律神経のバランスで決まります。

日中仕事をする時間には交感神経が働き、夜寝るときには副交感神経が優勢になるのが、私たちの体に備わっている本来の機能です。

しかし、ストレスや不摂生などで自律神経が崩れると、本来リラックスしなくてはいけないときにアクティブな交感神経のスイッチが入ってしまったままになってしまいます。

その結果、不眠は浅い眠りとなり、今度は本来集中しないといけない日中に副交感神経優勢の怠さや睡魔に襲われます。

自律神経の悩みには呼吸

無理をしてばかり、以前は頻繁に体調を崩していた私にとって最も効果があったのが呼吸法(プラーナヤマ)です。深くて長い呼吸はダイレクトに精神状態に影響します。

とにかく神経を落ち着けないといけないときに最も効果のある呼吸法は、ナディショーダナ・プラーナヤマです。ナディショーダナは、左右の尾行を平等に使って行う呼吸法です。

この呼吸法を10分行うと、どれだけ精神が不安定な時でも必ず落ち着きを取り戻すことができます。

また、眠る前には月の気道を優勢にするチャンドラ・ベーダナ・プラーナヤマも有効です。とにかく活発さを鎮めたいときに行っています。

それぞれの実践方法は、ヨガジェネレーションの記事に書きました。

左右の呼吸は月と太陽の関係。古典ハタヨガの呼吸法の仕組み | ヨガジェネレーション yogageneration
ハタヨガでは、プラーナヤマ(調気法)はとても大切な練習です。私たちの精神状態は呼吸にとても影響されています。全ての呼吸、そして左右の鼻孔の状態が、その時の心の状態を表しているので、呼吸を観察することは自分自身の心を知ることにもつながっています。今回は古典ヨガにおける、この左右の鼻孔を使った呼吸法をご紹介します。

自身のバランスを整えるのは自身の義務

体調がよくないと、どうしても癒しを外に求めがちです。

快眠枕を買ったり、マッサージに行ったりは良いですが、眠れなくてアルコールや睡眠薬に頼るようになったら最も不健康…。

どれだけお金をかけて、何かを足しても根本的な解決にはなりません。本当に改善したいのであれば、自分自身の内側から整える必要があります。

寝る前のほんの20分を呼吸法に使うだけでも、睡眠の質が格段によくなり、一日のリズムが整いやすくなります。

それぞれのライフスタイルで難しいこともあるかもしれませんが、自分の生活リズムを整える方法を考えてみましょう。

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