Kurt-Weill-2 (2)


「スピーク・ロウ」 は、1943年のブロードウェイ・ミュージカル 『ヴィーナスの接吻』 の挿入歌でした。
美術館のヴィ−ナス像の薬指に、青年が婚約指輪をはめると、生身の美女に変身して、そこから恋が始まるという、
ロマンティックなコメディーです。1948年にはエヴァ・ガードナー主演で映画化もされています。

“Speak Low” とは、「ささやいて」 とでも訳せばよいのでしょうか?
インターネットで日本語詞をいくつか見かけたのですが、「ひそやかに」、「そっと低く」、「低い声で」など、
どれもピンとこない感じで、僕的には 「恋を語るときには、ささやくように」 がベストの訳詞だと思いました。
では、今日の「スピーク・ロウ」を聴いてみましょう。



『スピーク・ロウ特集』  〜3種、それぞれのアプローチが楽しい!〜


MOON1

❶ トップバッターは、韓国のジャズ&ポップ・ユニット、WINTERPLAYのヴォーカルとして注目され、
2018年2月にソロ・デビューした MOON さんです。
彼女は、日韓を中心にアジア全体でファンを増やしている注目のジャズ・シンガーです。
今回のアルバムは伊藤ゴローさんのプロデュースで、バックも日本人が務めています。

MOONさんの「スピーク・ロウ」は、ミステリアスでスローな歌いだしの一声でもう勝負あり!
そのあとに続くゆるやかなボサノヴァに、身も心もとろけてしまいそうです。
なんて、ステキな歌声なんでしょう!すごいシンガーがいたもんだ!遅ればせながらファンになりました。




Fay Claassen 2

❷二番手は、オランダのジャズ・シンガー、フェイ・クラーセン さんのスウィンギーな「スピーク・ロウ」です。
バックを務めるのは、同じくオランダのビッグ・バンド、ミレニアム・ジャズオーケストラです。
この “ささやいて” というタイトルの曲を、大声で歌っている歌詞を完全無視のアレンジが大胆不敵で笑えます!




harpersbizarre 5

❸最後は、1960年代後半に『ソフト・ロック史上最強のコーラス・グループ』と呼ばれていた、
ハーパーズ・ビザール の「スピーク・ロウ」です。
このグループは1970年に解散しましたが、その後、中心人物だったテッド・テンプルマンは、
ドゥービー・ブラザースやヴァン・へイレンなどのプロデューサーとして名を馳せます。

今回の「スピーク・ロウ」は、1976年に再結成されたときの録音です。
バカラック風のブラス・アンサンブルがステキな、ソフト・ロックの逸品に変身しています。
ポップ調にアレンジされたこの曲では、最高峰の出来栄えだと思います。


じゃあ、特選の「スピーク・ロウ」3曲をお聴きください。

MOON/Speak Low』




FAY CLAASSEN/Speak Low』




HARPERS BIZARRE/Speak Low』




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