話題になっている「反日種族主義」という本を、Kindleで手に入れ、読んでみました。ちょっと前(11月の末か12月の初めくらいでした)、取りあえず実物を見てから購入するかどうか決めようと書店に行ったのですが、その時は売り切れで見ることは出来ませんでした。どうやら随分売れているようです。
なかなか読み応えのある本でした。内容は今まで知っていた朝鮮半島の歴史から大きくはずれているところはなかったと思います。しかしほとんどの項目が豊富なデーターの裏打ちと積み重ねで誠実に論証されています。だから軽く読み飛ばすことは出来ないでしょう。厚い本ですしその分量をさらに超えて充実した内容の本だと思います。このような本が韓国人の学者によって書かれたというのはちょっとした衝撃かも知れません。韓国の教科書に書かれていると言う歴史の記述との違いはまったく驚くばかりなのです。(その韓国の教科書の記述がどんな物をもとにしているかもこの本の中で証されています。それもまた衝撃なのですが・・・)
これが韓国でベストセラーになっていると言うことは、日本と韓国の関係にも少しは明るい兆しがあると言う事なのでしょうか。
まあ、それは望みすぎとは思いますが、いずれにしろこの本の登場で反日、嫌韓などどんな立場に立つにしろいい加減な知識で物は言えなくなるのではないかと思います。これだけきちんとしたデーターの積み重ねで論理的に書かれた論文を雰囲気や気分ばかりで批判しても説得力を持ちません。かといって無視を決め込もうとしたならそれだけで全面的に敗北を認めたような物です。
この本の論証を一つずつ論理的に批判する反日の本が出るならぜひ読んでみたいと思います。慰安婦問題、徴用工の問題など、韓国でも日本国内でも反日の運動を活発にやっている活動家の方たちにはぜひ頑張って欲しいものです。(かといってこの本は決してヘイト的で薄っぺらな嫌韓本を擁護する物にはならないでしょう。どんな立場に立つにしろ何かを本気で批判するなら徹底的に腰を据えてかからなければいけないと言うことです。)
この本は間違いなく日韓問題を語る時の大きな壁のような存在になると思います。
ともかく日本と朝鮮半島の関係について興味のある人は絶対に読むべき本でしょう。すべてはここから始まると言って過言で無いくらいだと思います。
反日種族主義 日韓危機の根源