朽ちないサクラ  読み応えのあるエンターティメント | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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最近、テレビでもネットでもニュースを見るとコロナウィルスがらみの話題ばかり。何だか滅入ってきますね。

こんな時は小説でも読んで、と思うのですが、それも気持ちが集中できない日々です。

ちょっと前に読んだ本ですが、これは結構面白かったな。

朽ちないサクラ 」 柚月裕子著


柚月裕子と言う人は今まで「孤狼の血」や「最後の証人」などがとても面白かったのでこの作品も期待して読み始めました。

孤狼の血 いやあ、凄い


結構複雑なミステリーでなかなか読み応えのある作品でした。終盤まで充分に楽しませてくれました。

(よく考えてみるとこの結末になるならこんな犯罪をやる意味があったのかとか思ったりもしますし、「陰謀論」的な感じもあって、首をひねったりしましたが(笑) まあ、エンターティメントとして最後まで読ませてくれる著者の力量はかなりの物だと思いました。)

「私、警察官になる。」
最終章で、主人公森口泉は警察の事務職員を辞め、警察官採用試験を受けることを、この事件を調べるための協力者だった刑事川に告げます。不本意な結末の後の意外な決断でしたが、もしかすると続編もある、と言う事なのかも知れませんね。ちょっと期待、です。

朽ちないサクラ (徳間文庫)
柚月 裕子
徳間書店 (2018-03-07)
売り上げランキング: 17,232

「米崎県警平井中央署生活安全課が被害届の受理を引き延ばし、慰安旅行に出かけた末に、ストーカー殺人を未然に防げなかったと、新聞にスクープされた。県警広報広聴課で働いて4年、森口泉は、嫌な予感が頭から離れない。親友の新聞記者、千佳が漏らしたのか? 「お願い、信じて」そして、千佳は殺された――。県警広報課事務の私に、何ができる? 大藪春彦賞作家、異色の警察小説。」(読書メーター あらすじ より)