「涙あふれて As Tears Go by」 真摯にひたむきに生きる大切さとその姿勢の美しさ | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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クラシック音楽を中心にした好きな音楽と読書感想、日々の雑感などを思いつくまま気まぐれに書き綴ります



先日の「ヅカメン! お父ちゃんたちの宝塚」に続いて、同じ作者の「涙あふれて As Tears Go by」も読了しました。

この作品も「ヅカメン! お父ちゃんたちの宝塚」と同じように一章ごとに語り手が変わって行くという形の小説で四つの章から成っています。その四つの章にはそれぞれサブタイトルとしてローリング・ストーンズやジョン・レノンなどの懐かしい名曲のタイトルが添えられています。

「ヅカメン!」のように、読み終わって心地よい気分だけが残る作品ではありません。ここに登場するのは清く正しく美しくのタカラジェンヌたちではなく、重度の障害や難病を抱える障害者とその介護をする人や家族、そしてその周辺の人たちです。語り手にも登場人物達にも、わがままな気持ちがあったりジェラシーがあったり、意地悪な気持ちが表に出ることだってあります。時には激しく言い争いをすることも。周りからの偏見の目もありますしいじめにあったりもするのです。

しかし全編を読み終わって残るのは、障害者も健常者も同じように一生懸命生きていると言うこと。それはまた「ヅカメン!」のタカラジェンヌ達も全く同じなのです。真摯にひたむきに生きると言うことの大切さ、その姿勢の美しさ。

読んでいる間、なんどもまさにタイトルのように、涙あふれて止まらなくなりそうになり狼狽しました。これもまた多くの人に読んで貰いたい作品です。



「僕の愛した女性は車椅子生活者だった……。 
「ヅカメン お父ちゃんたちの宝塚」の作者が懐かしの名曲にのせて贈る極上のラブストーリー
第一章 満足なんて出来ないぜ  (I Can't Get No) Satisfaction
第二章 ジャングルへようこそ Welcome to the Jungle
第三章 やきもち男  Jealous Guy
第四章 涙あふれて As Tears Go By」(Amazon 商品の説明 より)


涙あふれて As Tears Go by
涙あふれて As Tears Go by
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宮津 大蔵
桐蔭横浜大学出版会 るんカンパニー (2020-03-09)


Hot Rocks (1964-1971)
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ザ・ローリング・ストーンズ
Universal Music LLC (2011-02-21)


ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル [Explicit]
ガンズ・アンド・ローゼズ
Universal Music LLC (2014-01-31)


Imagine
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ジョン・レノン & ザ・フラックス・フィドラーズ & プラスティック・オノ・バンド
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