海外の日本人社会 | 米国公認会計士のフィリピン税金や法律のあれこれ

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こんにちは、米国会計士の橋本です。

 

今日は、海外で日本人社会が形成されているという話をしてみたいと思います。

 

海外に日本人が出た場合、大きく分けて2種類の人間に分かれます。 現地の人に溶け込もうとする人と日本人同士で固まってしまう人です。 現地の人に溶け込もうとする人は、仕事や生活をしていて日本人が自分だけという状況であってもそれなりに何とかなってしまいます。 一方で日本人同士で固まってしまう人は、仕事場でもプライベートでもいつもそばに日本人の話し相手がいないと落ち着かなくなってしまいます。

 

 現地の人に溶け込んでいるから良いとか、日本人同士で固まるから悪いとかという単純な話ではありません。 海外に来ている日本人の中にも良い人もいれば同じ日本人をだます悪い人もいます。それはどこの国に行っても同じでしょう。 私はフィリピンに滞在していますが、一番信用できる日本人というのは、日本から会社の命令や辞令で出向してきている人たちです。 彼らは海外には来ていても日本人のマインドそのものです。 また親会社の命令で来ているため現地の人をだます必要がありません。 そして信頼できない人というのは自らの意思で現地に滞在している人の中に多くいます。 彼らの中には平気で同じ日本人や現地の人をだますような人もいます。 彼らはそうやって同じ日本人を安心させてお金をだまし取って今まで生活の糧を得てきたのでしょう。

 

 ですので、私が信頼できる人の多くは日本からの出向組が多いというのは、身元がしっかりしていてお金に困っていることが少ないからということがあるかもしれません。

 

 では、自らの意思で海外に来ながらどうして同じ日本人をだますような人がいるのでしょうか。それは、彼らがそうすることでしか生きられないからでしょう。 中には何か悪いことをして日本から逃げてきた人や、日本に戻れない事情のある人などいろいろな人がいます。真偽のほどは分かりませんが、有名な日本レストランのオーナーが日本で指名手配を受けていて、ここでは偽名を使っているなんて噂も聞こえてきたりします。

 

 やはり見知らぬ土地で出会う同じ日本人というのは、心を許し勝ちである分、付け入られやすいのかもしれません。

 

 ですので私は駐在員や出向でフィリピンに来ている人以外の人で、ほとんど日本人を知りません。 中には良い人もいるでしょうし、友人になれるかもしれない人もいるかもしれません。 しかし日本とは違う国にいる以上、こちらが友達だと思っていても相手は自分のことをどう思うかは最後までわかることはないでしょう。 

 

 私は現地に来た頃は、現地のフィリピン人に何度となく痛い目を見させられました。 たとえ私が誰であろうと、お金を持っている思われる限り、おかしな輩はなくなることがないのかもしれません。

 

 私は、向こうからこちらに話しかけてくる日本人を信用しません。例えその人が善意で声をかけてくれようとしていたのであっても、こちらから近づいていくことはないかもしれません。

 

 たとえ話し相手がいなくても、たとえ寂しくても同じ日本人だからと安易に心を許せるものではないと、何度か私もフィリピンに来て初めて思い知らされました。

 

 特に気を許しがちな同じ日本人だからこそ、悪い人間でないかどうかかしかめてからお付き合いするかどうかを決めるでべきですね。

 

 今日この辺で失礼します。