おとぼけふうこ ごりごり編(10) | go!go!go!でいきましょう♪

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ガーデニングと食器集めが好きな55歳主婦の暮らしをつづります

過去ログを再掲してます

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今思い出せば、当時はまだ
部活も引退する前ではあった。
ふうこは冬には市の強化選手にも選ばれ
秋口の県大会が終わるまでは
むしろ、部活もハードな時期でもあった。
しかも部長で、後輩の
練習メニューもつくらされていた。

夏休み前にほとんどの部活で
三年生は引退し
当然、学習塾もその前提で
夏期講習プログラムをつくる。

確かに大変ではある。

でも、そんな具体的な現実的な事実ではなく

「大変だから覚悟しとけ」

この言葉にびびりあがるのだ

その証拠に、夏休みが始まってからは
大変そうだった、
という記憶が わたしにはない。

それこそ、決められたことを
ごりごりと やり通すことに
迷いはなく いっそ すがすがしいくらいだった。

それでも、夏休みも終わった秋頃
いよいよ部活の大会も近づいた頃
いや もしかしたら
それも終わったころ
何度か、やはり、真っ青な顔で
「塾を休みたい」
と言ったことがあった。

こんなとき わたしはすごく迷う。

わたしはもともとぬるい性格なので
「休んじゃえ!休んじゃえ!」
というタイプ。

でも、だからこそ こんなときは気丈に
「いまは大切なときだからいってらっしゃい」
と、言ってあげられる母でありたい

と思う。

ふうこへの同情と
自分の母としての理想の
葛藤で ふらふらし
顔色を見つめる娘の眼差しに
つぶれそうな気持ちになった


結局どうしたかは
あんまり覚えてないし
大事でもない。

受験が大変!

というのはまさしく
そういうことなのだ。

で、そんな葛藤を何度か
やり過ごすことで
強くなる。

ふうこはふうこで
そうやって
強くなっていったのだと思う

(ピエールドロンサール)


いよいよ時間がなかった大会直前
学校に迎えにいって
塾まで送って行くことがあった。

一度だけ

中学から少し離れた
作業着屋さんの斜め前の歩道のかげで
お腹空かせて
菓子パンをほおばって待ってたことがあった。
車でその姿を見つけたとき
とても切なく感じたことを
覚えてる



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