ひゃまの飛んでもない光論





Hyama Natural Science Research Institute

ガリレオの2乗3乗則による水星の近日点移動の厳密解

2022-01-17 18:35:52 | 記事

ABSTRACT。

水星の近日点運動の43秒角 / 100年の誤差は、ニュートンの力のつり合い式から厳密解が出てきます。 遠心力と万有引力のつり合い式は、GM mg / r² = mi・v² / r。 「絶対静止基準系 + ニュートン力学」の近似解は、v² = GM / r。2乗3乗の法則 + ニュートン力学」の厳密解にはスケールファクターγが入りますγ・v² = GM / r。

Perihelion precession.svg
By Mpfiz - Own work, Public Domain, Link

INTRODUCTION.

アインシュタイン選集(2): [A4]: 水星の近日点の移動に対する一般相対性理論による説明(1915年)

1つ前の[
A3]の論文で一般相対性理論はひとまず完成したのだが、その最後の部分で触れられている「水星の近日点の移動」について、具体的な計算をしてみせているのがこの[A4]の論文である。発表年としては[A3]よりも1年前の論文だ。

ご存知のとおり惑星は太陽を1つの焦点においた楕円軌道上を運動する。太陽のまわりには複数の惑星が公転しているので、実際には惑星どうしの重力の影響で、それぞれの惑星が描く楕円軌道の近日点は移動してしまい、この楕円軌道自体の回転のことを天文学では「
歳差運動」と呼んでいる。この現象はアインシュタイン以前のニュートン力学でも計算されていたことであった。しかし、実際の観測と理論的な計算結果との間にはわずかなずれがあることが、ルヴェリエという天文学者によって指摘されていた。そのわずかなずれの理論的な説明が一般相対性理論によってなされたわけである。蛇足的であるが、アインシュタインが取り扱ったのは太陽と1つの惑星で構成される「2体問題」における歳差運動の微小なずれである。

MATERIALS AND METHODS.

月の自由落下から発想したニュートン力学の遠心力と万有引力のつり合い式から、

GM mg / r² - mi・v² / r = 0  (1)。

これは、ガリレオの等価原理(自由落下の一般性)ともマッハ原理とも一致する。それを切り離してニュートンの絶対静止座標系や、アインシュタインの等価原理が独り歩きするのが間違い。
 
 
ポストニュートン近似では、

しかしながらニュートン力学(遠隔作用)はケプラーの法則(近接作用)からきているので、重量質量は万有引力定数を係数として体積に比例し、力の比例定数である慣性質量は面積に比例するというのを、言い換えればガリレオの等価原理(物体は重さに関係なく同じ速度で落ちる)なので、

また一般に、スケールの異なる物体や(システム)を比較する際には、無次元量の整合も求められる場合がある。たとえば、レイノルズ数は代表長さによって値が変わり、これも抗力や揚力に影響する可能性がある

質量等価( m= mi )は( v ≪ c )の場合の低速近似であり、運動する物体には( m≠ m)の厳密解がある。

そのため、力の定義としては、プランクが指摘したようにニュートンの最初の定義“運動量の時間的変化が力に比例する”に返るべきです。そして、“運動量は慣性質量と速度の積である”とすれば、慣性質量がその運動方向によって異なる非対称的な不条理も無くなる。この形が相対論的に適切な形でしょう。 このように考えれば別稿「アインシュタインの特殊相対性理論(1905年)」3.(5)[補足説明4]で説明した様にγmが“慣性質量”であると考えねばならない。
この慣性質量のスケールによる変化と、エネルギーの増減による重力質量の変化を区別した光の等価原理のスケールファクターは、

γ = m/ m= c / w = c / √( c² ± v² )  (2)。

従って「自由落下する物体の軌跡が物体によらない」と言う原理から重力質量と慣性質量の比 m/mが物体によらず一定である事が導かれる。この一定値を 1 となるように単位を選べば重力質量と慣性質量が同一となる。

(式2)の光速度( )の基準系を無限遠において、(式1)から水星の質量を消去すると、

γ v² = GM / r  (3)。
 
(式3)をv=2πr/Tに置き換えて

4 π² γ = GM T² / r³  (4)。

ある惑星の公転周期 P と軌道長半径 a を使ってケプラーの第3法則より日心重力定数は GM = (2π/P)2a3 として容易に計算することができる。

(式4)の左辺の無次元のスケールファクターから公転する一周の差は、

⊿φ = 4 π² ( γー1 )  (5)。

この係数 は全周の立体角に由来しており、点電荷の帯びる電気量が、有理系では全周の電束に等しく、非有理系では立体角あたりの電束に等しい。角度が無次元量であるとするならば、電磁気的な量の次元には影響しない。

(式5)を秒角にすると、

"x = ⊿φ ( 180/π )*3600  (6)。

Mercuryorbitsolarsystem.gif
Lookang many thanks to author of original simulation = Todd K. Timberlake author of Easy Java Simulation = Francisco Esquembre - 投稿者自身による作品、CC 表示-継承 3.0、リンクによる。

水星は 88 日で太陽の周りを一周するのだから、100 年で約 415 回転してきたことになるので415周回の秒角は、

"y = 4 π ( γー1 )*1803600415  (7)。

離心率にこだわる方はニュートン力学から求めた( )へ、

= GM / r = GM☉ ( 1 - e² ) / l  (8)、

など入れて計算してみるとよい。

ところが、その近日点移動の早さの評価で、「間違っている」とまでは言えないまでも、不整合と言うかわかりにくいと言うか、やはりおかしいところがありましたので、ここで解説したいと思います。

RESULTS AND DISCUSSION。

一般相対性理論でこの誤差を求めるためのパラメータは、「絶対静止基準系 + ニュートン力学」の近似解を利用しているだけで、シュワルトシルト解や測地線方程式は難しくするだけで無用です。

それらから求まる平均軌道速度( v )さえあれば、 光の等価原理(式2)によって、 光速度( c )平均波動スピード( )の比( γ )から水星の公転運動の厳密解が求まる。

CONCLUSION。

光速度( ) = 波動スピード( )重力質量( m) = 慣性質量( m)になるのは、相対速度( v = 0 )の時だけだ。これは一般相対論が言う局所慣性系から見る視点だ。しかしながらニュートン力学から求める経験値は無限遠を想定した別の視点だ。この観測者の光速度と物体の波動スピードを変換しないで、特殊相対論の光速度不変の観点から「絶対静止基準系+ニュートン力学」の近似( GM/r )へ、この誤差のために2項目を付け足す近似は、ミクロからマクロまでフルスケールでデルタ関数問題を引き起こす。

彼らは、問題のほとんどの処理は、システム内の物体を点質量として近似する方法として「デルタ関数」を使用したことを指摘しました。その結果、自身の場所で評価される身体の重力場である「自己場」は無限になります。

光の等価原理では先に「光速度の基準系+ニュートン力学」へ変換後、

w²=c²±v²。

観測者( c )から見た運動( v )する物体の波動スピード( w )=物体の時計の進み方に還元し、エネルギーや光の運動量を一項で取り扱うので、一般相対論のデルタ関数問題は生じない。

E = c |p| = h・f = mg・c² = γ・mi・w²。

光速度の基準系の等価原理。

https://www.youtube.com/watch?v=vdEcpxz8tew

つまり波動スピードと時計の進み方は同じ意味であり、波動スピードと時計の進み方が別々に変化することはない。 無次元のスケールファクターで不変性を原理にして縛っても、階層性問題がフルスケールで発生させるだけで力学にはならないでしょう。

 

Acknowledgment。

5chに寄生して反論してくれた皆様のおかげで、本論の見通しが良くなったことに感謝する。

 

Appendix。

1、GPS衛星に搭載された原子時計の、相対論による一般相対論効果+ポストニュートン近似の特殊相対論的効果は、

GPS 衛星上では相対論的効果により、時間の進み方が地表と異なるので、 あらかじめ衛星搭載時計の周波数を(-4.45e-10)オフセットして、UTC(協定世界時)と同期し ています。

一般相対論による補正(重力による赤方偏移)
地球表面と、GPS 衛星上での重力ポテンシャルの差により、GPS衛星上での時間は地表より早く進みます。その大きさは、
特殊相対論による補正(2次ドップラー効果)
GPS 衛星の速度(3.874 km/sec)により、GPS 衛星上での時間は地表より遅くなります。その大きさは、 
 
本論によるGPS衛星に搭載された原子時計と地表の時計の進み方(波動スピード)の比の厳密解は、

地表の光速度( c ) : 299,792,458 m/s。
地心重力定数( GM ) : 3.986e + 14 m³/s²。
地球半径( r ) : 6,378,000 m。 

双曲線無限の波動スピード、 w = √( c² + 2GM / r )。

GPS衛星の高度( h ) : 20,200,000 m。
GPS衛星の軌道速度( v ) : 3,874 m / s。
GPS衛星の波動スピード、 wg = √( w² - 2GM /( r + h ) - v² )。
時計の進み方の違い、  wg / c = 1 + 4.45e-10。
 
2、以下は、太陽が他の惑星の影響で公転するアニメーションです。

 


対称および非対称な時間の遅れ

2020-09-03 12:48:09 | 論文
概要。
 宇宙論的赤方偏移で見られる時間拡張は対称的ですが、ドップラーシフトと重力赤(青)シフトで見られる時間拡張は非対称的です。ローレンツ変換は、非対称現象を対称現象に変えることはできません。一方向の収縮は、等方性時間拡張の説明を妨げます。このペーパーでは、正しい等方性時間拡張のためのクロック同期方式を紹介します。
前書き。
特殊相対性理論(SR) のクロック仮説では、クロック同期という用語を使用していますが、これは光速を制限する非同期方式です。
アインシュタインは言う:対称座標変換を使用すると、クロックに同期した方法で計算を行う必要はありません。
 これはEinstein Syncと呼ばれます。 ただし、見かけ上の相対運動では、時計の非対称な進行の観測結果しかありません。
2つの相対論的仮説の意味は、それらの相反性と対称性の観点から分析されます。最初の仮説がすべてのフレームの完全な等価性を伴うのに対し、2番目の仮説は、アインシュタイン-ローレンツ方程式によって反映されるように、最初の仮説の等価性だけでなく実験の可能性とも衝突する値の(形式ではなく)非対称性を意味します、すべての検証は各具体的なケースで「非対称」です。これらの非対称性をより明確に示し、現実的な方法で4つの空間/時間変数の参照(物理)意味を解釈するために、最後に二重インデックス表記が提案されています。ローレンツとアインシュタインの相対性は対照的です。前者は非対称の実験的現実にうまく対応しているようです。
特殊相対性理論(SR)は、必然的に幾分表面的なレベルで教えられることが多く、ローレンツ変換や精巧な実験の解釈などの特定の基本的な側面に限定されます。より深い基礎的な問題のいくつかは、通常、提示されないか、簡単に説明されません。たとえば、一方向の光速の測定に伴う困難や、SRのクロック同期の慣習などです。
 このホワイトペーパーでは、ニュートンの見かけの相対時間を説明するために、次のクロック同期方法を書き換えます。
ニュートンの言葉では、絶対時間は観測者とは無関係に存在し、宇宙のどこでも一定の速度で移動します。相対時間とは異なり、ニュートンは絶対時間は数学的に理解されており、認識できないと考えていました。ニュートンによれば、人間は相対的な時間しか知覚できません。これは、知覚可能な物体(月や太陽など)の動きを測定することと同義です。物体の動きを見ることで時間の経過を知ることができます。
1、光のドップラーシフト。
1) 光源(S)が観察者(O)よりも移動している場合。 二次ドップラー赤方偏移、光源の波速度は、
w₋ = √(C ² -v₋ ² ) (1)。
w ± :波の速度、 c:光の速度、v±: 粒子の 速度 。
(S)  が 振動する2次ドップラー周波数  は、
f₋=f₀/ γ₋ =(w₋/ c)f₀  (2)。
f±:2次ドップラー周波数、f₀:オブザーバー参照周波数、γ±:スケール係数。
慣性フレーム の境界(S)から光が放射されると、2次ドップラー波長(λ₋)は、
λ₋= γ₋λ₀ =(c / w₋)λ₀ (3)。 
λ±:二次ドップラー波長、λ₀:オブザーバー参照波長。
観察者(O)から見た角度(θ)の方向に 光源(S)が速度(v₋)で移動している場合、観測周波数(f)と観測波長(λ)は、
f =f₋/(1-v₋ cosθ/ c)、λ= c / f(4)。
θ:観察者から見た光源の移動角度。


2)観察者(O)が光源(S)よりも多く移動した場合。二次ドップラーブルーシフト、  光源の波の速度と光の伝播の速度は、
w₊ = √( c²+ V ₊ ²) 、  v₊ = C √( γ₋²-1 )(5)。 
 (S)が振動する2次ドップラー周波数は、

F ₊ =f₀/ γ ₊ = (W ₊ / C)f₀  (6)。
慣性フレーム  の境界(O)に入射すると、2次ドップラー波長(λ₊)  は、

 λ ₊ = γ ₊ λ₀=(C / W ₊)λ₀ (7)。  
 観察者(O)から見た角度(θ)の方向に光源(S)が速度(v₊)で移動している場合、観測周波数(f)と観測波長(λ)は、

f =f₊/(1-v₊ cosθ/w₊)、λ= c / f(8)。
2、宇宙論的な  赤方偏移。

ローカルスケールダウン(空間方向への移動)ではなく、グローバルスケールダウン(時間方向へのスローダウン)です。
ハッブルの法則から:後退速度(v +)とスケールファクター(γ +)は、
v₊= H₀ D = CZ、   γ₊ = C /√(C ² +v₊ ²)(8)。
ここで、比例定数(H₀)はハッブル定数と呼ばれ、宇宙の現在の膨張率を決定します。ハッブル定数は、時間の逆数(T⁻¹)の次元を持ち、単位は通常、メガパーセック(シンボル:km / s / Mpc)あたりのキロメートル/秒です。
 エネルギーとスケールファクターの関係は以下の通りです。
E =hf₊ = H(γ₊ f₀ )=γ₊ m₀ C ²  (9)。   
h:  プランク定数、γ₊:スケール係数、m₀:  静止エネルギー
 波長(λ +)と赤方偏移の量(z)の関係は、
λ₊ = C /f₊、 Z = ⊿ λ/λ₀ =(λ₊ -λ₀ )/λ₀  (10)。

遠方の銀河からの光は赤方偏移しているように見えます。逆に遠方の銀河から見ると赤にシフトします。これは対称的な時間拡張です。 ただし、アインシュタインがクロック同期よりも優れていると述べたローレンツ変換は、進行方向にのみ収縮し、宇宙論的赤方偏移の等方性に違反します。

3、クロック周波数同期。
 光源または観測者の局所的な動きにより、(式3および5)のクロックドリフトが発生します。 その場合、波速度(w ±)と観測周波数(f ±)は、角度(θ)、参照周波数(f₀)、および光源の移動速度(v ±)から計算できます(式2〜5) 。 逆に、v ±およびw ±は、θ、f₀、およびf ±から計算することもできます。


たとえば、秒の定義による原子時計の基準周波数(f₀)は、


2番目の記号sは、SI時間単位です。Δセシウム周波数の固定された数値をとることにより定義されるν セシウム 、セシウム133原子の非摂動基底状態の超微細遷移周波数は、であることが  9 19 2 63 1 770  に等しい単位ヘルツで発現された場合s −1 。
 GPS衛星に搭載された原子時計の進行と地表面の原子時計の比率は、



光の表面速度(c):299,792,458 m / s。
地心重力定数(GM):3.986e⁺¹⁴m³/s²。
地球半径(r):6,378,000 m。
GPS衛星高度(h):20,200,000 m。
GPS衛星の軌道速度(v):3,874 m / s。
双曲線無限波速度:W ∞ =√[c²+ 2GM / R]。
GPS衛星の電波速度:W G =√[W ∞ ²-2GM /(R + H)-v²]。 
時計の進み方の違い:w G/c=1+4.45e⁻¹⁰。

 重力によるブルーシフトが発生するのは、観測者が落下することによって静止エネルギーを減らしますが、光源と光子のエネルギーは変化しないためです。

結論。
 クロックの進み方の違いをクロックリカバリすることでクロック同期が可能になります。クロック同期は、アインシュタインが推奨するより優れた変換よりもニュートンの見かけの相対速度の境界を正確に表します。

ニュートン力学では、宇宙には絶対静止座標系がないため、すべての速度は常にその時点で観測者から見た相対速度です。
 また、絶対フレームのような優先フレームがないため、ニュートンの見かけの相対時間のスケールダウンは常に等方的に発生します。対照的に、ローレンツ変換は、絶対時間と絶対空間の一方向への収縮を引き起こす数学的演繹です。これは非対称現象を対称的にするものではありません。
非対称現象*ローレンツ変換=非対称現象。
 特殊相対論の一方向収縮は、見かけの相対時間の変化による等方性スケールダウンを妨げるため、行き止まりです。さらに、一般相対論との関係は局所慣性系に限定されます。
一方、重力は、特殊相対論の範囲でベクトル化しようとしても、ローレンツ変換に対して不変にならないため機能しません[32]。重力に対処するには一般相対性理論が必要です。
 したがって、時間の遅れは正しいですが、ローレンツ変換との組み合わせは間違っています。見かけの相対時間の変化によって等方的にスケールダウンすると、観測者と同じ慣性フレームの真空内の光の速度が一定に保たれます。 その結果、異なる慣性システム間の光速は変化しますが、マクスウェルの方程式では、光源の動きによって光速は変化しません(c±v)。これは、光の速度が1つの慣性フレームで一定であることを意味しますが、クロックの進行が異なるフレーム間で光の速度が不変(299,792,458 m / s)である必要はありません。したがって、電磁気学でも、宇宙には絶対的な静止座標系がないため、すべての速度は常にその時点で観測者から見た相対速度になります。
了承。
 GSJ Physics Forumでより良い翻訳を教えてくれたRoger氏に感謝し、5chサイトで反論してくれた寄生虫の人々に感謝します。



光の運動量保存則

2020-08-07 02:06:27 | 記事

 前回は運動する観測者のための速度合成を説明しましたが、今回は「光の運動量保存則」です。 相対論は慣性系(特殊)か加速系(一般)で分けました。 本原理は観測者の運動を考慮した系間の統一的な保存則を、相対論と量子論へ提供します。

1、運動エネルギーが1/2な訳. 


(A), 観測者の運動を考慮しない場合, 観測対象の波動速度を時間軸に, 前進速度を空間軸に置き, 基準系の光速度をピタゴラスの定理の和に固定します. 

c² = v² + w² (1).

(B), 観測者の運動を考慮する場合, 基準系の光速度を時間軸に固定し, 後退速度を空間軸に置き, 波動速度はピタゴラスの定理の和になります. 

w² = c² + v² (2).

いずれの場合も運動に対する波動速度の変化は, ( v ≪ c )場合のルートの近似である「絶対静止基準系 + ニュートン力学」の運動エネルギーとほぼ一致します.

1 ± ( v / c )² / 2 = 1 ± β² / 2 (3).

特殊相対論による補正(2次ドップラー効果)
GPS 衛星の速度(3.874 km/sec)により、GPS 衛星上での時間は地 表より遅くなります。その大きさは、( v / c )²/2 = -8.4x10⁻¹¹です。

例えば, 波動速度の変化のGPS衛星に搭載された原子時計と地表の時計の進み方の厳密解は,

地表の光速度( c ) : 299,792,458 m/s.
地心重力定数( GM ) : 3.986e + 14 m³/s².
地球半径( r ) : 6,378,000 m. 
双曲線無限の波動速度, w = √( c² + 2GM / r ).

GPS衛星の高度( h ) : 20,200,000 m.
GPS衛星の軌道速度( v ) : 3,874 m / s.
GPS衛星の波動速度, wg = √( w² - 2GM /( r + h ) - v² ).
時計の進み方の違い,  wg / c = 1 + 4.45e-10.

2、光の運動量保存則.


光速度を基準系にする場合,  静止質量を等価にするのでは無く、光の運動量を等価にする必要があります.  しかしながら「光速度の基準系 + ニュートン力学」は光の運動量やエネルギーの表式がないため, 光速度の基準系の等価式を定義する必要があります.

絶対静止基準系 : 質量の等価

光速度の基準系 : 光の運動量の等価

アインシュタインは一般相対論を構築する前提として, 重力質量と慣性質量によるアインシュタインの等価原理を仮定しました.

アインシュタイン自身はこの二つの質量をどう考えていたのでしょう? 1948年6月19日付けでLincoln Barnettという知人に送った手紙に、「M=m/√(1-(v⁄c)^2 )を導入するのは、それに明確な定義を与えることが不可能なので、よくありません。‘静止質量’m 以外の質量は導入しない方がよい。M を導入する代りに、運動物体の運動量とエネルギーの表式を話に出す方がよいのです。」とあり、また、1989年にロシア人物理学者 Lev B. Okunは、普通に相対論的質量と呼ばれるM は使わないようにしようという提案を初めてしました。

不可能な理由は, 真空中の光速の変化を「光速度不変の原理」によって固定しているからです.  

歴史的には,アインシュタインは重力の理論として一般相対論を構築するさ い,一般相対性原理と等価原理を用いた.両者とも「原理」らしい原理ではある が,等価原理を使って局所的に特殊相対論を使うわけである.ところが上述した ように,特殊相対論は光速度不変性という原理らしからぬ原理に基づいて構築さ れたわけだから,それを引きずっている一般相対論も,この経験則的原理のうえ に立脚することになってしまった.

この相対論的質量(mr)を運動している物体のエネルギー(E)に置き換えても問題の本質は同じで、アインシュタインの『質量とエネルギーの等価性の初等的証明』からも, この質量は不変ではありません.

M' - M = E/c^2 この方程式は、エネルギーと質量の等価性の法則を表示している。 エネルギー増加 E は、質量増加、E/c^2 と結合している。 エネルギーは、通常の定義に従へば、付加定数が要らないから、E = Mc^2。

慣性質量だけにエネルギーの増減と質量のスケール変化を押し付けるは無理で、エネルギーの増減と質量のスケール変化は必ずしも一致しません.

E ≠ m₀・c² / √( 1 - β² ) (4).

mr ≠ m₀ / √( 1 - β² ) (5).

重力質量はエネルギーの増加または減少であり,

E = E₀ ± p・c = m₀・c² ± p・c = mg・c² = γ・mi ・w² (6).

慣性質量は, 運動による重力質量のスケール変化であり、

mi = γ・mg = mg / √(1 ± β²) (7).

系間の真空中の光速が変化しても, この光の運動量が不変なのです.

γ = c / w = mi / mg = c / √( c² ± v² ) (8).

スケールファクター( γ )は, 波動速度( w )に対する光速度( c )の比 = 慣性質量( mi )と重力質量( mg )の比です. 静止している場合のみ(オブザーバーと同じ慣性フレーム),

γ₀ = 1, c = w₀, mg = m₀ (9),

これが光速度の基準系になります.

3、水星の近日点移動誤差の厳密解.


したがって( mg ≒ mi )の質量等価も( v ≪ c )の場合の低速近似であり, 運動する物体には( mg ≠ mi )の厳密解があります. 

従って「自由落下する物体の軌跡が物体によらない」と言う原理から重力質量と慣性質量の比 mg/mi が物体によらず一定である事が導かれる。この一定値を 1 となるように単位を選べば重力質量と慣性質量が同一となる。

良い例として, 「光の運動量保存則」による水星の近日点移動誤差の補正は, 以下です.

43秒角 / 100年の誤差は, ニュートンの力のつり合い式の厳密解から出てきます.

ニュートン力学から水星の近日点運動の厳密解

また, 量子仮説は量子論的相対性原理( δλ・δmi = h / c ...波長と慣性質量の不確定性関係)にも関連しているため, 以下のような重力質量と慣性質量の違いによる問題は発生しません.

w = f・λ = h・f  / ( mi・c )  (11).

実はうまくいかない理由はある程度わかっています。これは質量を持つ物体の「大きさ」が一般相対論と量子力学で反対の振舞いをすることに関係しています。一般相対論によるとブラックホールの大きさは質量に比例します。一方,量子力学によると物体は波のように振舞い,その波長はその物体の質量に反比例します。つまり,物体の大きさの目安となる長さは,重力では質量に比例し,量子論では質量に反比例する,という具合に完全に反対になっていて,これが重力と量子論を一緒に考えることが難しい原因なのです。

4、お互い様の強調はわがまま.


以上のようにスケールには大小差があり、すべての物理量は連動しています。

画像2

したがって「光速度不変の原理」と「質量の等価原理」のどちらかで固定するやり方はボタンのかけ間違いで, お互い様のわがままを強要する制限にしかなりません.

マーフィーの法則:「お互い様」を強調するのは、常にわがままを押し通そうとする側である。

光速と時間の変化を分ける不正

2020-08-05 12:11:50 | 記事

 ここでは「時間と光速を別々に取り扱う間違い」が、ローレンツ変換にある理由を説明する。    

 
1、光速が一定な理由.

波動現象において、周期を T [s] とすると、波の周波数 f [Hz] は次のように定義される。

f₀ = 1 / T₀ (Hz)  (1).

この周期( T₀ )を波長( λ₀ )に変えると、真空中の光速度( c )になる。

f₀ = c / λ₀ (Hz)  (2).

この時間スケール( 1 )が変化するということは、( c )も変化するということである。 これは光時計( c )であろうが置時計( 1 )であろうが、時計には変わりないことから自明である。

したがって、時間が変化する( 1 )ということは光速が変化する( c )ことと同じ意味であり、その比は一定である。

 
2、ローレンツの間違い.

マイケルソン・モーリーの実験を受け、ローレンツは絶対静止座標系でc±v光速と運動の速度合成がガリレイ変換にならない理由として、物差しが進行方向に収縮する=ローレンツ収縮を考えた。

LeidenLorentz2017.jpg
By Vysotsky - Own work, CC BY-SA 4.0, Link

ここで彼は大きな間違いをする。時間と光速の変化が同じなら、時計の進み方が不変(絶対時間)で、物差しだけ変化することはない。

したがってそれによりガリレイ変換からローレンツ変換にしたところでそれは間違いである。

 
3、アインシュタインの間違い.

ローレンツと逆に光速は不変( c )、時間( t )が変化( τ )するとしたのが、アインシュタインの相対性理論である。

(ct)²-x²-y²-z²(c: 光速、t: 観測者にとっての時間、(x, y, z): 観測者にとっての物体の空間座標)はローレンツ変換に関して不変な量である(つまりいかなる座標系で物体を観測してもこの値は同じになる)。そこで、d(cτ)²=d(ct)²-dx²-dy²-dz²としてτ=∫dτとτを定義すると、このτも不変量となる。このτが固有時である。

その座標変換はローレンツ変換をなぜか採用している。

ガリレイ変換からローレンツ変換にしたところで、それも間違いである。

しかもローレンツは、アインシュタインの時間が変化する方が正しいとして、ローレンツ変換で時間が変化することを容認している?

アインシュタインは光速度不変を前提にしているが、慣性系間の光速は一定にならない。

光速度不変の原理の破れ

ローレンツが間違いであれば、アインシュタインも間違いである。 

 
4、同じ慣性系の真空中の光速は一定.

電磁気学の自由空間を絶対静止基準系にすると、全域が光速度で、時計の進み方はどこでも同じになる。

電磁気学において、自由空間(じゆうくうかん、free space)とは一切の物質が存在しない仮想的な空間である。真空中の光速および、真空の透磁率、真空の誘電率といった物理定数により定義される。

電磁気学の自由空間を観測者と同じ慣性系にすると、その慣性系の真空中の光速は一定になる。

この「観測者と同じ慣性系の真空中の光速は一定である」を、光速度の基準系にするということに反対する学者はいないだろう。 

 
5、異なる慣性系間の光速の変化.

ガリレオやニュートンの慣性系は、別に慣性系だけを言ってるのではなく、慣性系と非慣性系の区別、つまり力学的な関係を前提にしている。

その区別がなければ、何が慣性系か非慣性系かの区別もない。

したがって運動する物の時計は遅れるというのは、お互い様ではなく、観測者を加速するのか?それとも対象を加速するのか? によって運動に対する時間の進み方の符号も変わる。

 

 
6、観測者が運動する場合の速度合成.

マイケルソン・モーリーの実験で公転する地球の観測者の場合と、観測者と観測対象の両方が運動する場合の速度合成の仕方は、

 
7、ローレンツ変換とは?

この実験結果を説明するため、絶対静止座標系からの変換がガリレイ変換ではないとされ、電磁気学が共変になるような変換であるローレンツ変換が考えだされた。さらに、絶対静止座標の仮定を廃し、ローレンツ変換によって変換するあらゆる慣性系で物理法則が不変であるというアインシュタインの特殊相対性原理[2]から特殊相対性理論が生み出された。ローレンツ変換において、光速に対して慣性系間の相対速度を微小として近似したものが、ガリレイ変換になる。

マクスウェルの方程式も、絶対静止座標系の概念とは無関係である。

またニュートン力学も、

ニュートン力学では、宇宙における絶対静止座標系が存在しないので、あらゆる速度は常にその時々の観測者から見た相対速度である。

以上の古典論が絶対静止基準系だけで成り立つとしてローレンツ変換が考えられた。 しかし古典論がそれに縛られないなら、そもそも無用だったという話だ。

 

 


光速で移動しながら鏡を見たら

2020-08-04 15:47:24 | 記事

今回は光の等価原理で、

そのはじまりはアインシュタインが16歳のときに抱(いだ)いた次の疑問でした。「もし自分が光の速さで飛んだら、顔は鏡(かがみ)に映るのだろうか?」顔が鏡に映るには、顔から出た光が鏡に達し、反射して自分の眼にもどってくる必要があります。しかし自分が光と同じ速さで動いていたらどうでしょう? 光は前には進めず、鏡に届かないのではないでしょうか? しかしアインシュタインは「止まった光」などありえないのではないかと考え、悩みました。【『みるみる理解できる相対性理論 改訂版』ニュートン別冊/佐藤勝彦監修、水谷仁編集(ニュートン プレス、2008年)以下同】

という思考実験を「光速度基準+ニュートン力学」で考えてみましょう。

お互い様に時間が遅れる光速度不変の原理や、進行方向にだけ収縮するローレンツ変換は、全く無用で複雑にするだけなので、さっさと仮定から取り除きましょう。

^ ガリレイ変換自身は、絶対静止座標系の概念とは無関係である。

したがって、自分を加速する場合は速度無制限です。
いくらでも自分の時間を遅らせて、加速できます。
だから運動する内部の生活は、光速度のままなので鏡に写ります。

ニュートン力学では、宇宙における絶対静止座標系が存在しないので、あらゆる速度は常にその時々の観測者から見た相対速度である。 

自分の時間(観測者からみた時間を光速度基準にします。)は、光速度cで流れるのは変わりません。

外の光速(We²)=中の光速(Wi²=c²)+中から見た後退速度(Vi²)

Vi=0の時は、We=Wiで時間の流れは同じですが、
Vi>0の時は、We>Wiは超光速になり、その比Wi/Weが時間の遅れです。

たとえば、光速度の1倍の後退速度Vi=Wiで移動すると、元の光速We=√(1+1)、Wi/We=1/√2に時間が遅れます。

それは外部観測者から見た前進速度Ve=Vi(Wi/We)=1/√2倍です。

一般に加速すると自分の時間が遅れるといいますが、逆に自分の時間を遅らせることは、加速することとも言えます。

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