ひゃまの飛んでもない光論





Hyama Natural Science Research Institute

光速と時間の変化を分ける不正

2020-08-05 12:11:50 | 記事

 ここでは「時間と光速を別々に取り扱う間違い」が、ローレンツ変換にある理由を説明する。    

 
1、光速が一定な理由.

波動現象において、周期を T [s] とすると、波の周波数 f [Hz] は次のように定義される。

f₀ = 1 / T₀ (Hz)  (1).

この周期( T₀ )を波長( λ₀ )に変えると、真空中の光速度( c )になる。

f₀ = c / λ₀ (Hz)  (2).

この時間スケール( 1 )が変化するということは、( c )も変化するということである。 これは光時計( c )であろうが置時計( 1 )であろうが、時計には変わりないことから自明である。

したがって、時間が変化する( 1 )ということは光速が変化する( c )ことと同じ意味であり、その比は一定である。

 
2、ローレンツの間違い.

マイケルソン・モーリーの実験を受け、ローレンツは絶対静止座標系でc±v光速と運動の速度合成がガリレイ変換にならない理由として、物差しが進行方向に収縮する=ローレンツ収縮を考えた。

LeidenLorentz2017.jpg
By Vysotsky - Own work, CC BY-SA 4.0, Link

ここで彼は大きな間違いをする。時間と光速の変化が同じなら、時計の進み方が不変(絶対時間)で、物差しだけ変化することはない。

したがってそれによりガリレイ変換からローレンツ変換にしたところでそれは間違いである。

 
3、アインシュタインの間違い.

ローレンツと逆に光速は不変( c )、時間( t )が変化( τ )するとしたのが、アインシュタインの相対性理論である。

(ct)²-x²-y²-z²(c: 光速、t: 観測者にとっての時間、(x, y, z): 観測者にとっての物体の空間座標)はローレンツ変換に関して不変な量である(つまりいかなる座標系で物体を観測してもこの値は同じになる)。そこで、d(cτ)²=d(ct)²-dx²-dy²-dz²としてτ=∫dτとτを定義すると、このτも不変量となる。このτが固有時である。

その座標変換はローレンツ変換をなぜか採用している。

ガリレイ変換からローレンツ変換にしたところで、それも間違いである。

しかもローレンツは、アインシュタインの時間が変化する方が正しいとして、ローレンツ変換で時間が変化することを容認している?

アインシュタインは光速度不変を前提にしているが、慣性系間の光速は一定にならない。

光速度不変の原理の破れ

ローレンツが間違いであれば、アインシュタインも間違いである。 

 
4、同じ慣性系の真空中の光速は一定.

電磁気学の自由空間を絶対静止基準系にすると、全域が光速度で、時計の進み方はどこでも同じになる。

電磁気学において、自由空間(じゆうくうかん、free space)とは一切の物質が存在しない仮想的な空間である。真空中の光速および、真空の透磁率、真空の誘電率といった物理定数により定義される。

電磁気学の自由空間を観測者と同じ慣性系にすると、その慣性系の真空中の光速は一定になる。

この「観測者と同じ慣性系の真空中の光速は一定である」を、光速度の基準系にするということに反対する学者はいないだろう。 

 
5、異なる慣性系間の光速の変化.

ガリレオやニュートンの慣性系は、別に慣性系だけを言ってるのではなく、慣性系と非慣性系の区別、つまり力学的な関係を前提にしている。

その区別がなければ、何が慣性系か非慣性系かの区別もない。

したがって運動する物の時計は遅れるというのは、お互い様ではなく、観測者を加速するのか?それとも対象を加速するのか? によって運動に対する時間の進み方の符号も変わる。

 

 
6、観測者が運動する場合の速度合成.

マイケルソン・モーリーの実験で公転する地球の観測者の場合と、観測者と観測対象の両方が運動する場合の速度合成の仕方は、

 
7、ローレンツ変換とは?

この実験結果を説明するため、絶対静止座標系からの変換がガリレイ変換ではないとされ、電磁気学が共変になるような変換であるローレンツ変換が考えだされた。さらに、絶対静止座標の仮定を廃し、ローレンツ変換によって変換するあらゆる慣性系で物理法則が不変であるというアインシュタインの特殊相対性原理[2]から特殊相対性理論が生み出された。ローレンツ変換において、光速に対して慣性系間の相対速度を微小として近似したものが、ガリレイ変換になる。

マクスウェルの方程式も、絶対静止座標系の概念とは無関係である。

またニュートン力学も、

ニュートン力学では、宇宙における絶対静止座標系が存在しないので、あらゆる速度は常にその時々の観測者から見た相対速度である。

以上の古典論が絶対静止基準系だけで成り立つとしてローレンツ変換が考えられた。 しかし古典論がそれに縛られないなら、そもそも無用だったという話だ。

 

 


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