ぴんく / Boba Pink オーナー

PROFILE : ぴんく
スタートアップが盛んなシリコンバレーに興味を持ち、2011年に単身で渡米。その後、日本で結婚したのち、2013年に同じくシリコンバレーでの挑戦を志していた夫と共にご夫婦で再渡米。今はご自身が立ち上げた健康な新感覚のボバティーを提供するBOBA PINKを経営。

渡米されたきっかけは

2011年に単身で渡米しました。その時日本ではITベンチャーやスタートアップ界隈にいたのですが、その中心にいた人たちはシリコンバレーに行きたい行きたいと言いつつも、なかなか重い腰が上がらないという状況でした。だったら私が行けばよくない?と思い、ESTAで3カ月単身で来たのがきっかけです。とりあえずいろんなイベントに行ってレポートを書いていました。今ほどブログで情報発信したりする人がいなかったので、そのレポートの情報はとても重宝されました。一時帰国後に結婚し、夫もシリコンバレーで起業したい人だったので、夫婦で再渡米しました。なので、もともとIT系の仕事をしていましたし、起業家にとって刺激の多いエリアということもありシリコンバレーに興味があったのです。

日本ではどのような仕事をされてましたか

20歳くらいの頃にウェブデザイナーを育成する専門学校で講師をしており、その流れでフリーランスとしてウェブ制作を仕事に独立をしたのですが、取引先に「フリーランスだと大きなお金を渡せないから、株式会社にしてほしい。」と言われて会社を立ち上げました。会社になってからは、その時のトレンドに合わせたネットサービスを作ったり、今後当たり前に使われるだろうサービスを誰よりも早く作って普及させたり、とにかく時代の流れを見越しての事業がメインでした。振り返ると、この会社はITの会社じゃなかったのか?というほど事業内容の統一感はありませんでしたけど(笑)。

ベイエリアでの起業について、ご家族の反応はどうですか。

全然心配してないと思います。私の親含め親戚中が起業家家系だったこともあり、周りでサラリーマンを探すことの方が難しい環境だったので、無意識に自分もそうなるだろうと感じていました。成人してすぐ起業しても親も「ふーん」という反応(笑)、渡米の時も「ふーん」(笑)。全く心配していないというか、親からしたら「きっとそうだろうね」と思われてると思います。自然の流れというか、起業以外向かないことを両親ともに感じていると思います。夫も起業家で、友人も起業家ばかりなのでその環境は昔から変わらないですね。

小さい頃はどんなお子さんでしたか

可愛げがないくらい自立していたと思います。髪の毛も自分でやるわって母に触らせなかったので、今でも母に「髪の毛いじらせてくれなかったから今だに三つ編みのやり方もわからない」と言われます(笑)3歳で自分の前髪を切ったりしてましたし(笑)

子供が一般的に好きそうなリカちゃん人形やアニメや漫画も興味がなく、こどもの日におもちゃ屋さんに行こうかと誘ってくれる両親や祖父母に対しても塩対応な、可愛げのない子供でした(笑)「欲しいおもちゃないから、欲しいものでてきた時に買うからお金ちょうだい」とか言ってたらしいですよ、本当大人が言っても可愛くない(笑)

中学生の頃には家業を継ぐか継がないか考えて自分なりに結論を出していたので、小学校高学年くらいから今のビジョンがあったんでしょうね。

ボバピンクを立ち上げたきっかけは

シンプルに一言でいうと、既存のボバティーが体に良くないからです。誰もが思っていると思うんですけど、もちもちして腹持ちもよく美味しいのに、食べると太る・・・健康的なものが欲しいよね、じゃあ作るか。ないんだったら作ればいいじゃん、で、作っていたら、結果として飲食事業を立ち上げてました。(笑)

ボバピンクさんの名前の由来は?

私がピンクが好きなわけではなく、周りが決めました。(笑)本名は「ゆか」なのですが、あだ名っぽくしがちな名前ですよね、そこで周りがどんどんあだ名を勝手に進化させて言った結果、「ゆかちん、ゆかぴん、ゆかぴんく」となったわけです。いつからか「ゆか」がなくなり、ぴんくと呼ばれるように。15年以上もこのニックネームで通っていますし、今では「ゆか」で振り向ける自信がないです。

ボバピンクさんのロゴの意味は?

アメリカの手話で「MORE、もっと」という意味をロゴにしています。「もっと体や心が欲しがるようなものが出来たらいいな」という意味合いを込めています。三角と目は完全なる私個人の好みです。あんまりアジア人がやってるようなボバティーのイメージにしたくなくて、ヒップスター、いまどきのサンフランシスコ・ポートランドをイメージしたかっこいい系のロゴにしたかったんです。

ボバピンクのお茶とボバ(タピオカ)の特徴を教えてください

アレルギーやカフェインをさけることや血糖値がバーンとあがらないことを気にした、体に自然なモノを目指したボバティーです。

ボバ:健康・新鮮であることにこだわっています。ボバはそば職人のように毎朝粉から練って作っています。材料は3種類、フラックスシード、アガベの食物繊維の粉(organic agave inulin powder)、無添加タピオカの粉。成形し茹でたボバは、オーガニックアガベシロップに浸しボバがくっつくのを防いでいます。アガベシロップは血糖値の上昇を抑えてくれ、少量でも砂糖よりも甘さを感じるので、体に優しい天然甘味料です。

お茶:無添加にこだわっています。自然な甘さを出すため、フルーツティにはドライフルーツとフリーズドライのフルーツを組み合わせています。リクエストがない場合甘味料は基本ゼロでお出ししています。ミルクティーには甘さのオススメを25%(オーガニックアガベシロップを入れる)にしています。一般的にボバティと言うと甘めのミルクティを好まれそうなイメージでしたが、意外にも甘いボバティが苦手な方が増えてて、最近ではカフェインもNGな方も多くなっているので、そういった方々に合わせるべく多様な新規メニューを考えています。

どの客層をターゲットにされていますか。

既存のボバティーを飲んでいる客層ではないかもしれないですね。健康意識高めな人、例えばワークアウトの後に飲んだり、軽食の代わりにしたり、ランチ後のだらけがちな午後をすっきりしたい人をターゲットにしたいです。ワークアウト後の人向けにプロテイン入りボバドリンクも考えています。ボバだと咀嚼もしなくてはならないし、腹持ちするし、お茶の効能で心も体も嬉しくなるし、それで栄養も取れたら、最高のスーパードリンクになるなと。

今後ベイエリア以外でも展開する予定はありますか。展開したいと思いますか。

オークランドのテメスカルにあるような洗練された個性のあるおしゃれエリアに出したいなと考えています。万人受けするストアフロントではなくて、「あのエリアに行けばお洒落なものしかないし意識高い系しかない」と思える場所に出したいし、ボバピンクがそのエリアの目玉になれるように頑張りたいです。

今後の展望ややりたい事、やってみたい事があれば教えて頂きたいです。

日本人女性の活動を応援したいというか、もっと女性は表に出てもいいんじゃないかと思っていて。私の経験上、日本ではまだ男尊女卑が根付いていて女性が表で動きづらいなと思っているんですけど、ベイエリアは全然そんなことない。むしろ女だろうが若かろうが何だろうがやりたいことがあるならやればいいっていう起業家にとっては天国なところです。私もボバピンクの事業だけではなく、ゼロから何か立ち上げたいと思っている方々のサポートもしたいなと思っています。これは来年から早々にスタートさせたいなと思って動き始めたばかりですが、趣味を超えるような素敵な作品(手芸、陶芸やアクセサリー作りなど、なんでも!)をボバピンクの店舗に置くことで女性クラフト作品を見て買えるセレクトショップ的な展開をしたいなと。起業は最初の一歩が大変そうでとても勇気がいることですけど、ぜひそこを一緒にスタートできたら嬉しいです。

Jweekly読者へメッセージ

Jweekly読者の皆さん、私と一緒に何か企みませんか!綺麗事ではないですが、好きなことを仕事に。私はやりたいことをやる手段として、手に入れたいものを手に入れる手段として起業してきました。「気づいたら起業(独立・自立)してたね(笑)」と皆さんと言えるくらい楽しさが満ちる何かを一緒に企画できたら嬉しいです。

BOBA PINK bobapink.com

639 Post Street San Francisco, CA 94109
Monday-Friday : 11:00am – 4:00pm
Saturday Sunday : Closed