明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1784)新型コロナの脅威を民主主義的に越えていこう!―(1)世界と日本の現状

2020年03月30日 18時30分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20200330 18:30)

世界で猛威を振るう新型コロナウイルス

新型コロナの猛威がヨーロッパを中心に吹き荒れています。WHOが29日に発表したデータによると、この病で亡くなったと報告されている方は世界で29,957人です。内わけと情報先を示します。
最多はイタリア10,023人、スペイン5,690人、中国3,306人、イラン2,640人、フランス2,311人、アメリカ1,668人、イギリス1,019人、オランダ639人、ドイツ389人、ベルギー353人、スイス235人、韓国152人
トルコ108人、インドネシア102人、スウェーデン102人、ポルトガル100人、ブラジル92人、イスラエル82人、オーストリア68人、フィリピン68人、デンマーク65人、日本52人、以下50人未満の国は略


Coronavirus disease 2019 (COVID-19) Situation Report-69 WHO

https://www.who.int/docs/default-source/coronaviruse/situation-reports/20200329-sitrep-69-covid-19.pdf?sfvrsn=8d6620fa_2

なお30日午後2時時点では世界の死者数のトータルが33,997人に増えています。一日で約4千人の増加。
気になるのはスペインが1日で1,113人増えていること。またドイツも389人から541人へと急激に伸び始めていることです。
ともあれ世界中でそれぞれの努力が実を結び、感染がピークアウトを迎えて下火になっていくことを願うばかりです。またそれまでできるだけ死者を減らした。特にイタリア・スペインの死者の拡大が止まって欲しいです。


日本の現状をどう見るか

さてその中で日本は死者数が52名と今のところ各国と比べるとかなり低い数でおさまっています。もちろん52名の方が亡くなられたことは悲しいですが、しかし毎年の肺炎で亡くなられる方の数を考えてもとても低水準です。
しかも日本は中国や欧米各国と比べても、社会活動の制限がかなり緩い。往来の自由も保障されています。
もちろんここ数日、東京で急激に感染者が増えていて予断を許しません。緊急事態宣言や都市封鎖も近々出されるかもしれません。しかしここまでこれだけ自由を保障しながら、死亡数が低水準に保ってきているのは大きく評価すべきことだと思います。

厚労省ホームページより

しかし残念ながら評価の声は高くありません。森友、加計、桜問題で、安倍政権が不信の頂点にあり、退陣寸前とも言える状態の中で、新型コロナウイルスとの格闘が始まってしまったからです。
その意味で日本はいま「オオカミ少年」のような事態の中にあります。オオカミの正体=防がなくてはいけないのは、アウトブレイクのもとで医療崩壊が起こり、助けられる命が助けられなくなることですが、これが十分に伝わっていません。
とくに「専門家会議」を中心とする日本の医療界の方たちが、実に巧みに事態に対処し、アウトブレイクの芽を摘んでかなりの時間を稼いできてくれているのに、この意義が伝わってないように思えます。

その点で安倍政権の横暴と立ち向かってきた全国のみなさんに訴えたいです。安倍政権と、専門家会議・医療界をはっきりと分けて考えましょう。
安倍官邸は相変わらず無能です。首相会見などを聞いていても、そもそも事態の本質を理解できていないことが見えてしまいます。しかし専門家会議は、このどうしようもない政権をうまくコントロールしているのではないでしょうか。
この点をぜひきちんと評価しましょう。そもそも医療界は、新自由主義的な医療の「自由化」の流れに抗い、社会的共通資本としての医療を守ってきています。今回もそこで保ってきた力がいかんなく発揮されていると思うのです。

続く

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