こぐまの日記

絵本や童話を作っている 
言の葉作家 こぐまじゅんこ
のブログです。
ほっこりしていってもらえたら、うれしいです。

「あきちゃん」 直しました!

2019-10-06 09:41:17 | お話

「あきちゃん」を童話教室でなおしてきました。

書いてみますね。

 

 

 あきちゃん

          こぐまじゅんこ

「はやくあきがこないかなぁ」

 さっちゃんのおかあさんが、すいかをたべながらつぶやきました。

 さっちゃんは、二さい。

(あきってなんだろう? どんな子かなぁ)

 さっちゃんはおもいました。

 

 ある朝、ふとんの中にいると、

 とんとん

 まどをたたく音がします。

 まどをあけると、ひんやりした風がはいってきました。

 目のまえに、女の子がたっていました。

 もみじのはっぱのもようの服をきています。

「だれ?」

「わたし、あきちゃん。いっしょにあそぼうよ」

 女の子は、さっちゃんの手をひっぱって、あるきだしました。

 あきちゃんが、口笛をぴゅーっとふくと、コスモスの花がゆらゆらゆれて、さきました。

 あきちゃんが、木の下で手をふると、どんぐりがぽとぽとおちてきました。

 あきちゃんが、スキップをすると、赤トンボが、あっちからもこっちからも、すいすいとんできました。

 さっちゃんは、うれしくなりました。

「あきちゃん、すごーい!」

 さっちゃんとあきちゃんは、コスモスの花をつんつんつんだり、どんぐりをどんどんひろってあそびました。

 赤トンボと、ぐんぐんおいかけっこもしました。

「あきちゃんのおうちはどこ?」

 さっちゃんがきくと、あきちゃんは、ちょっぴりこまったような顔をしていいました。

「なつのはずれにあるの」

「ナツノハズレ?」

 さっちゃんがつぶやいたときには、あきちゃんはすーっときえていました。

 

 さっちゃんは、目がさめました。

 ながいゆめをみていたのでしょうか?

 

 だいどころで、おかあさんが、

「水道のみずが、つめたくなってきたわ。もう秋がきたんだね」

と、うれしそうにわらっています。

 さっちゃんのパジャマのポケットから、どんぐりが、ひとつ、ころんとおちました。

 

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