不動産業者さま向けのセミナーでは日頃のお疲れからか、

睡魔に襲われる聴講者が多いのですが、

最近は居眠りをしている人が少なくなったように思います。

不動産業者さまが住宅ローンの講演を真剣に聞いて頂くのは嬉しいのですが、

ご事情がおありのようです。

 

以前よりも住宅ローンが否決になったり、減額回答されるため

不動産業者が仕入れた不動産を思うように売却出来ないのが一因です。

 

 

不動産業者さまも在庫を少なくしようと躍起になっているのです。

一時期に比べて、収益一棟アパートの値段も下がりました。

住宅も都心部を除いて値段は下がり基調ですね。

 

住宅ローン審査のどの点が以前よりも厳しいかというと、

担保評価自己資金疎明資料の原本確認の2点です。

 

まず、銀行の担保評価が厳しくなるとどうなるか?

例えばA銀行がB不動産が原価3,800万円でつくった新築戸建を4,000万円と

担保評価したとしましょう。

それをA銀行が3,200万円と担保評価したとすると、B不動産は赤字になります。

 

今までは不動産の値段が上がり基調でしたので、どの業者も利益を獲得できました。

しかし下落基調の時は、仕入れの巧拙(いかに安く不動産を仕入れ出来たか)で

不動産業者の収益が大きく変わります。

 

問題はここからです!

今までは銀行は多少難がある不動産にも銀行は片目をつぶって、

住宅ローンを融資してきました。

しかし銀行が担保評価を厳格化すると極端な話ですが多少難がある物件は

担保評価は0円になる可能性もあります。

 

不動産業者にとっては『仕入れはしたけど、住宅ローンがつかない!』という

泣くに泣けない事態に陥ってしまうのです。

ということで、一部の不動産業者さまは多少の損失が発生しても在庫を減らす

動きをしています。

 

マイホーム計画中の皆様にとっては、環境が激変している時は掘り出し物を

見つけるチャンスでもあります。