システムがどの程度正常に稼働しているかを、割合で表したものを稼働率という。

稼働率は高ければ高いほど良いとされ、信頼性の高いシステムといえる。

稼働率は以下の公式から求められる。

$$稼働率 = \frac{MTBF}{MTBF + MTTR}$$

MTBF

MTBF(Mean Time Between Failures)は、故障から故障までの間でシステムが稼働し続ける時間の平均をとった値で、平均故障間隔ともいう。

例として「50時間稼働・4時間故障・70時間稼働」のシステムの場合、MTBFは50と70の平均で60時間となる。

MTBR

MTBR(Mean Time Between Repair)は、故障した時にシステムの修復にかかる時間の平均で、平均修復時間ともいう。

「50時間稼働・4時間故障・70時間稼働・8時間故障」のシステムの場合、MTBRは4と8の平均で6時間となる。

直列システム

システムを構成する装置が全て稼働している時にしか動作しないシステムを直列システムという。
直列システムの場合、装置が一つでも故障するとシステム全体が停止する。

直列システムの稼働率の求め方

$$直列システムの稼働率 = 装置Aの稼働率 \times 装置Bの稼働率$$

装置Aの稼働率が0.9、装置Bの稼働率が0.8の場合、直列システムの稼働率は0.72(72%)となる。

並列システム

複数の装置で構成されるシステムのうち、一つでも装置が稼働していれば動作するシステムを並列システムという。
並列システムでは、全ての装置が故障した時のみシステム全体が停止する。

並列システムの稼働率の求め方

$$並列システムの稼働率 = 1 – (1 – 装置Aの稼働率) \times (1 – 装置Bの稼働率)$$

装置Aの稼働率が0.9、装置Bの稼働率が0.8の場合、並列システムの稼働率は0.98(98%)となる。