子宮頸がんと軽度異形成について

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子宮頸がん検診を受けよう!

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流産や不育症から閑話休題。

わたしは結婚1年めの頃に子宮頸がんのLSIL(軽度異形成)に引っかかり、2年ほど治療を兼ねて定期的な検診を受け、現在は自然にNILM(異常なし)になりました。

こういう話題のブログを作ったのでせっかくの機会だし、同世代の女性には気軽に検診に行ってみてほしいと思うので、経緯や異常なしになるまでどのように過ごしたかを書いてみます。

 

軽度異形成ってなんだ

検診で異常が見つかった経緯は、まず夫父の急死をきっかけに健康への意識が高まったことでした。

結婚してから少し経った頃、夫の父が若くして急死してしまいました。お葬式で涙も見せず家族を支えている夫を見たとき、わたしは絶対にこんなふうに寂しそうな夫の背中をもう見たくない、家族の不幸で悲しませたくないと誓いました。

それでますます夫や自分の健康にも気を使わねばと思い、お葬式のバタバタも落ち着いた頃。

その1年前に健康診断で子宮頸がんの検診を受けており、結果は「異常なし、2年に1回の検査でOK」でしたが、「夫父のこともあるし、やっぱり今年も検診を受けてみようかな」とふと思い立って受けに行きました。

そうしたらなんと初めて子宮頸がん検査に引っかかってしまい……!

細胞診の結果、要精密検査(ASC-US、軽度異形成疑い)、という結果の紙を見たときは「ゲッ、このタイミングでか!」と本当に声が出ました笑。

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健康を誓った矢先に……!

 

そして組織を採取した精密検査の結果が、LSIL(軽度異形成)の診断でした。 

異形成とは「細胞ががんになる前の病変」で、がんではありません。軽度異形成は自然に消失する可能性もある極めて軽い程度のものです。

しかし大半の人が自然に体から追い出せるはずのHPVというウイルスが体に残って持続感染していることは確かですし、そのまま細胞ががんに進行する可能性もあります。

 

子宮頸がん細胞診の結果が異常なしの場合、将来がんになるリスクは1/10000程度ですが、異形成の場合は

軽度異形成(LSIL):将来がんになるリスク 1/100程度

中程度異形成(HSIL):将来がんになるリスク 10/100程度

高度異形成(HSIL):将来がんになるリスク 30/100程度

と、リスクはどんどん上がります。

 

わたしもこのリスクをお医者さんに説明されたときは「1/100って、けっこう多いんじゃ」とショックを受けましたが、子宮頸がんは早期発見早期治療によって予防したり治癒できるもの。

軽度でも高度でも異形成の段階で見つかることはむしろ超ラッキーなんだそうです。検診行ってよかった!

 

餅は餅屋でストレスない組織診

はじめての精密検査は、家の一番近所にあった産科のある病院が当時は対応していたのでそちらでコルポ・組織診を受けました。

コルポ診とはコルポスコープ検査のことで、酢酸をつけた子宮頸部をスコープで拡大して観察すること。組織診は、そのコルポスコープ観察下で子宮頚部の病変部を採取し(麻酔はいらないです)、病理組織検査をすること。セットで行われる検査です。

 

しかしその近所の産院では組織診で子宮頚部から細胞をパチンと切り取るときに失敗されたのか、数日消毒に通うはめになるわ痛いわ……。

さらに産科がメインだから1時間半も待たされるわ、そして異形成についての説明もおざなりだわで、ほんっと失敗しました。

すぐに別の病院を探した結果、子宮頸がんが得意そうなお医者さんを家からも通いやすい場所に見つけることができました(細胞診専門医の資格を持っているお医者さんの個人クリニックです)。同じ産婦人科医でもやはり餅は餅屋なので、病院のHPでお医者さんのプロフィールを確認しておいたほうがいいですねほんと。

新たに出会ったのは毎回嬉々として「よし、きれいに取れた取れた!」と検体を作ってくださるお医者さまで、ああ組織診が好きなのかな……と笑。

もちろん子宮頸がんや異形成についても不安なこともきちんと納得いくまでプリントを交え説明していただき、最初にLSILの結果が出てからは3ヶ月〜6ヶ月ごとにコルポ・組織診のため病院に行くことになりました。

 

組織診は大変スムーズでひどい出血やストレスもなし。しかも消毒に通わなくてもOK!

唯一、詰められた包帯をあとで自分で手品の旗のごとく抜くときが妙にせつない気持ちになるくらい……。

「コルポしてこよ〜」と軽い気持ちで受けに行くようになり、組織をガリガリ採取されながら世間話も出来るようになりました……。 

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検査結果を聞くまでの1〜2週間は悪化していないかドキドキしましたが、お医者さんが「うまく取れたよー!」と毎度言ってくれたので、検査というよりは治療をしているつもりでドンと構えて過ごすことができました。

最初の病院に通っていたままだとしんどかったと思うので、病院を変えてよかったです。

 

そして2年通っているうちに結果はNILM(異常なし)に!

組織診で悪いところが少しずつ削り取れたのか、HPVが自然排出されて自然治癒したのか、それはわかりません。

 

LSILからNILMになってからそろそろ1年10ヶ月くらい経ち、この間は人間ドックや妊婦健診の都合で3回子宮頸がん検診(細胞診)を受けていますが、今のところはずっとNILMでぶり返していないみたいです。

 

子宮頸がんの誤解 

子宮頸がんは、

・若年での性交

・不潔な性行為

・多数の男性との性交

・妊娠・出産

などが感染リスク(危険因子)として注意喚起されているので、どうにも公表しづらい病気です。

 

ただ、あくまで自分含め自分の周りの話ですが、結局パートナーが1人だろうと1000人だろうと、異形成になる人はなるし、ならない人はならない。

少なくとも上に述べられている危険因子についてわたしは心当たりはなかったです……。

わたしの母(同じく妊娠出産以外は心当たりないと思われる)も軽度異形成で数年経過観察だったらしいので、母もわたしも免疫が弱い(HPVを自然にすぐ出せない)体質なのかもしれません。

 

でもわたし自身も自分が異形成になるまで誤解をしていたし、とにかく世間からの誤解の多い病気なので、夫にも打ち明けるか迷いました。

なんというか「子宮頸がんになりやすい体質もあるかも!?」という認識がもっと広まればいいのになあと思います。

それに変に危険因子をうたうより「体質」とか「免疫力が低いと誰でもなりやすい」って漠然としたほうがみんな危機感を持って検査に行くんじゃないでしょうか。なんとなく。

 

ということで、もし将来的に娘が生まれることがあれば、きっと娘も異形成になりやすい免疫の低い体質だと思うので「"この人のためなら異形成になって組織診に通ってバッチンバッチン組織を採られてもいい"とリスクを背負えるくらいの相手に出会えるまでは慎重にしろ」と真剣な性教育をしたいと思ってます笑。もちろんワクチンも受けてもらうつもりです。

 

そうそう、誤解があるといえば「びらん」があると指摘された人は炎症を起こしがちなので、HPVにも感染しやすいみたいです(わたしもびらんがあります)。

こちらも病気ではなく生理的なもので、性行為や性病などとは全く関係ありません。なんだったら成熟女性の80%にびらんがあるらしいです。

びらんがある場所は子宮頸がんが発生する場所と同じなので、びらんがある人はない人よりは自分の体に注意しておいて損はないんじゃないかなと思います。

 

体の自浄力を期待して、試したこと

軽度異形成になり、お医者さんから言われたのは「定期的な通院が大事」ということのみで、特に生活で気をつけることなどは言われませんでした。

ということで、ここからは勝手にやったこと。

 

冷え性対策で体温を上げる 

わたしは子どもの頃から低体温気味で平熱は35℃台でしたが、「体温を1℃上げると免疫力アップ」とがん関係のサイトかどこかで読んでから悪い細胞を追い出すべく冷え性対策を始めました。 

といっても特別なことはしていなくて、温かいお茶を飲んだり、運動をしたり。 

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悪い細胞は体温が上がると弱くなるらしい

 

夫の高血圧気味もわかったので、わたしは冷え性、夫は高血圧対策をがんばりました。

試した冷え性対策の歴史は、メインの絵日記ブログのほうに書いてます。

おかげで平熱の体温は35℃台から36℃台にちゃんと上がりました。

異形成が異常なしになったのもおめでたになったのも「すっかり36℃台になったなあ」と感じ始めたあとだったので、冷え性対策は良い効果があったのかな!

ちなみに夫の高血圧もわたしがNILMになったのと同じタイミングで改善されました笑。

食べ物、サプリで対策 

冷え性対策以外には、免疫力を上げてくれそうな食べ物(キャベツやブロッコリー、にんにく、きのこ)を食べるようにしたり、子宮頸がんの予防効果があると聞いて葉酸のサプリを飲んだり、あと海外では「HPVに効果がある!」とうたわれているらしいAHCCのサプリも飲んでました。

AHCCは担子菌(キノコ類)の菌糸体を培養して得られる抽出物。

アメリカのamazonのレビューなどで「異形成が治った」と書いている人がいたりしたのでNILMになる前の半年ちょいほど飲んでいましたが、効果はあったのかな〜。

日本でも「AHCC摂取は高リスク型HPV感染を陰性化する」と研究して表彰された学者さんもいるらしく(機能性食品の分野ですが)、研究が進められてるっぽいです。

 

わたしが飲んでいたのはamazonで買ったNOWフーズのもの。

最初の1本はちょっと安かったので粉タイプにして、毎晩ティースプーン1杯を飲んでいましたがこれがむせるし味が濃ゆい(独特な甘みが……)ので飲むのがきつくて。

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あと2回分残っているくらいのところでカプセルタイプを買ってしまいました。ということでカプセルをおすすめします……。

2個セット AHCC 500mg 60粒 [海外直送品]

NOWフーズ 2個セット AHCC 500mg 60粒

やはり飲みやすい……

 

葉酸は普通にお手ごろなピジョンのサプリ!

amazonの定期便だとお店より安く買えるので、こちら↓ を飲んでいます。

ピジョン サプリメント 葉酸カルシウムプラス 60粒入

ピジョン サプリメント 葉酸カルシウムプラス 60粒

 

でも葉酸は食べ物から摂るのが大事だと思っているので、旬の時期は葉酸豊富なビーツを取り寄せています。

ビーツは健康に良いことづくめのおすすめ野菜です。

 

その後はたまたまNILMになってすぐ1回めのおめでたになって、それ以来はなんだかバタバタしちゃってAHCCのサプリはお休みしています。

もちろん葉酸は飲み続けています! 葉酸を意識したごはんも!

 

以上、長くなりましたがこのようなかんじで過ごしています。

今後も定期的に細胞診だけでなく、コルポ・組織診も受け続けていきたいと思います。

というか細胞診よりコルポして組織採ってもらったほうが検査的には信用できるし合理的な気がするので、はやくまたコルポ診に行きたい。

 

多くの自治体では無料の子宮頸がん検診もしていますし、細胞診も組織診もそんなにつらいことはないです(組織診は上手なお医者さんに当たれば……)。

 

この日記が子宮頸がんの検診に行こう! または家族にも行ってもらおう! というきっかけになれば幸いです。

 

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