京町家の造りや雰囲気などを実際に体験したくて、「無名舎(吉田家住宅)」へとやってきました。
ここは、内部を一般公開している京町家で、現在も住宅として使われています。
場所は、京呉服の問屋街「室町」の一角、新町通六角町にあります。
この建物は、白生地問屋を営んでいた商家で、1909(明治42)年の建築とか。
千本格子の外観が特徴的な建物です。
そして内部は、京都の大きな商家に見られる典型的な「表屋造り」(おもてや・づくり)となっています。
具体的には、道路側から順に、店舗棟、住居棟、土蔵と続き、それらを結ぶ「通り庭」、それに二つの中庭があります。
次の写真は、天井まで吹き抜けた構造で、風を通す「通り庭」です。
表から奥まで続く細長い土間となっていますね。
夏が暑い京都の気候に、うまく合わせた構造となっています。
でも冬場は、かなり寒そうです。
表の ”店の間” から、さらに一歩奥に入ると住居部分となります。
そこのあるのが「台所(だいどこ)」ですね。
この部分の「通り庭」は、「走り庭」とも言われるとか。
なんとなく感じが分かりますね。
次の写真は「おくどさん」を撮ったもの。
「おくどさん」とは、煮炊きをする「かまど」のことです。
とても立派な「かまど」で驚きました。
火を使うためか、神社のお札が置いてありました。
京都の商家の暮らしぶりが、何となく想像できて興味が尽きなかったです。