新型コロナウイルス 二つの不思議

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華やかな椿が咲いた」


新型コロナウイルスが猛威を振るっている。

 

感染者は時々刻々拡大している。

数日前まで世界の感染者数は30万人を突破と出ていたが、今日(3月25日)は世界の感染者数は175の国・地域で40万人を超えたと報道されている。

国別感染者数は中国8万人超、イタリア6万人超、米国4万人超、スペイン4万人弱、イラン、フランスが2万人超、韓国9千人超と続く(3月25日)。

 

ところが我が国の感染者数はわずかに1095人(ダイアモンドプリンセス号除く。3月24日)に過ぎない。

この数字に違和感をおぼえない人はいないだろう。

太平洋戦争の大本営発表でもこんな発表は出来なかったのではないだろうか。

もちろん国の発表が改ざんされたり、ウソを言っているというのではない。

これが科学的な調査により、ほぼ検証された数字であるなら、日本の評価は高まりコロナ対策の日本モデルが世界標準になると胸を張れるだろう。

 

でもどうしても素直に首肯できない不思議なことがある。

一つはPCR検査のことだ。

 

種々言われているように、検査対象を絞っているために検査件数が上がらず、結果として感染者数は少なくなるというのは誰でもわかる話だ。

一方で重篤者の検査を優先し入院させなければ病床がパンクし医療崩壊が起こるといい、他方では、無症状者や軽症者を把握しないで放置すると感染は拡大してしまうという。

どちらの言い分もそれぞれに理由はあるように思う。

 

ただ、世界と同じ物差しで測らなければ世界各国の数値と比べてみても意味がないのは明らかだ。

もちろん各国の検査も同一基準で行われているわけではないのだろう。

積極的に調査をするのが世界の趨勢なのだろう。

結局、積極的調査法と消極的調査法の違いなのだ。

 

ではなぜ我が国は消極的調査法を取ったのだろうと考えてみた。

その時いつも頭をもたげるのが安倍総理のやり方である。

コロナ問題が浮上したとき日本政府が抱えていた大きな案件は、中国・習近平国家主席国賓としての来日と、東京オリンピック開催の二つである。

 

主催国としてコロナウイルスの流行、拡大が好ましいわけがない。

これまでの安倍首相にまつわる数々の事件に照らしてみれば、安倍さんの言わずもがなの態度、言い回しなどから、検査の方法等に忖度が働いたのではないかと想像してしまうのだ。

 

先日テレビで、元厚生労働省の女性技官(医師)がPCR検査について、検査精度が低く、(確か6割くらいと言っていた)幅広く検査する意味がないというようなことを、かなりヒステリックに主張していた。

 

でも精度の低さがわかっているのだったら、検査結果に精度率を掛ければ統計的数値は出てくるのではないかと素人考えでは思うのだが、そんなことは学問的に認められないということなのだろうか。

 

しかし、今は、学問的というよりもこの国の感染状況が一体どのようになっているのか、世界と比べてなぜ日本で感染者が少ないのか、コロナウイルスに関する感染実態はどうなのかということを明らかにすることが急務であり、重要なのではないかと思う。

その上で必要な対策を取るというというのが正しい方法ではないかと多くの様々な専門家の意見を聴きながら思った。

 

また、日本の検査体制の能力の問題や検査費用が健保適用になったが各組織間の手続きが進まないことなどがあると様々な事情、理由が上げられていたけれど日本は医療や保険制度の先進国だと思っていた私などには、いくらお偉い人が説明してもなぜ検査が進まないのかについては腹にすとんと落ちないのだ。

 

3月17日の記事では、人口100万人当たりのPCR検査件数は1位中国32万件、2位韓国28万6千件、3位イタリア14万8千件、日本は1万6千件である。

日本医師会は3月18日、医師がPCR検査が必要であると判断し保健所に検査依頼をしたものの断られたケースが、26都道府県で290件あったと公表している。

少なくとも現場の医師が検査が必要であると判断した場合は速やかにPCR検査が実施できたらと思うし、そうすることの方がわかりやすいし納得しやすい。

こうした弁解じみた政府系の専門家の説明を聞いていたら、いつものように忖度や憶測や巨大な意思が働く何かがあるように邪推してしまう。

 

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品切れが続いていた次亜塩素酸水がやっと買えた

 

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遅ればせながらスプレーボトルに入れて玄関に配備

 

そして、二つ目はこれだけの広がりを見せるコロナウイルスなのだが、全国で発生していない県がいまだにある。

鹿児島県、鳥取県島根県富山県山形県岩手県だ。

いずれも大都会からは離れた地域だ。

それにしても江戸時代ではない。交通状況も多くの地方の各県と違わないのに、……不思議なことだと思う。

 

私の住む岡山県でも3月22日までは件数ゼロだった。

お隣の兵庫県では感染者118人、因みに大阪府は142人だ(3月24日)。

 

先日、岡山後楽園に来ていた観光客にテレビでインタビューしていた。

「どちらから来られました」と聞くと「東京から夫婦で来ました。公共交通機関を使うとコロナが心配なのでマイカーで来ました。岡山は感染者が出ていないので安心できると思いました。」との答えで、うれしくなった。

 

今回の岡山の感染者はスペイン旅行からの帰国者で感染経路は国外とはっきりしているようだ。

同行者も濃厚接触者もPCR検査結果は今のところ陰性だという。

岡山市では3月11日までに61人のPCR検査を実施したが全員陰性だったという。

こうした点から見ると3月24日の現時点ではまだ国内感染による患者は発生していないともいえる。

 

でも噂では○○病院に二人、△△病院に一人、患者が出たらしいなどともっともらしく言う輩もいる。これからいつ何時爆発するかわかったもんじゃあないよと言う者もいる。

 

一方で、この狭い日本で、山陰山陽、四国を結び、新幹線、飛行機、高速道路等々の発着往来する岡山での感染者数の少なさはそれはそれで不思議なことだ。

 

それにつけても検査や感染の本当のところを知りたい。

検査数を増やしても現在と同じような結果が出るとなると、日本国への信頼性、安全性、安心感は大いに高まるに違いないと思うのだが。

 

 

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