コウノメソッドの体験談を効率良く参照されたい方は、「目次(時系列に読む)」で「全22話」を順に読むことをお勧めします。「余談」は飛ばして結構です。

2019年9月6日

(余談)我慢した配偶者(父)に思うこと

コウノメソッド(ウィンタミンとフェルガード)を行うまで、
前頭側頭型認知症(ピック病)の患者(母)の過度の買い物ゴミ屋敷化に悩まされた。

ただ、一番悩まされたのは、突然の激怒だった。
配偶者(父)は、一番の攻撃対象だった。
父は枯れ木のように痩せてしまった

今回は、配偶者(父)について、思い出したこと。
(今は元気に過ごしている)

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(1)父は患者(母)と二人きりで、逃げ場がなかった。
   また、父は無口な方だったので、
   患者(母)の異常な行動を家族にうまく説明できなかった。

   そこで、父と姉との連絡ノートを作り、
   秘密の隠し場所(姉の車)に置いた。
   患者(母)の異常な行動があったら、書くようにした。

(2)患者(母)からの逃げ場として家を買うことを検討した。
   
   何と、道東の町では、一軒家が300万円以下で買えた
   実際に2軒見に行った。
   患者(母)が穏やかになったので、購入には至らなかった。

(3)父は「認知症でなく、性格だ。性格だから、なおらない」と思っていた
   また「もし、認知症だとしても、対応する術はない」とも思っていた。

   父には、コウノメソッドのことを詳しくは説明しなかった。
   父は疲れていたし、父に説明するのは難しかった。

   「本州の方で行われている治療法を行う。改善される見込みがある」と伝え、
   希望を持ってもらうようにした。

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当時の父について、姉と振り返るとき、

「父だから我慢できた。真面目な父だから、子ども2人が、何とかしようとした」と、
絶賛する。

そして、あの境遇から脱した父を見て、
「真面目にしていれば、人生の終わりあたりでも、報われるんだね」と、
少し上から目線で話す。


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2019年9月4日

(余談)コウノメソッド後に家族で旅行に行った話

コウノメソッド(ウィンタミンとフェルガード)を行うまで、
前頭側頭型認知症(ピック病)の患者(母)の過度の買い物ゴミ屋敷化、突然の激怒に悩まされた。

コウノメソッド後、これらの問題行動は、なくなった。
今回は、コウノメソッド後の話。

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2013年1月からコウノメソッドを行い、概ね3ヶ月で、
患者(母)の問題行動がなくなり、家族と穏やかに過ごせるようになった。

2013年の秋頃、配偶者(父)の70歳のお祝いに、
私、姉、患者(母)、配偶者(父)の4人(+犬)で、
1泊2日の温泉旅行をした。

コウノメソッド後8カ月頃の患者(母)の様子。

(1)問題行動がなくなり、家族も忘れ始めた。
   患者(母)と、普通に話して、普通に一緒にいられる。

(2)旅行の日は、朝から、行きたくて仕方ない。
   帰る日は、朝から、帰りたくて仕方ない。
   
   ただし、家族がコントロールできる
   家族が言い聞かせると、患者(母)は、我慢できる。
   一方、コウノメソッド前は、「こだわり」のために、
   患者(母)は主張を変えることができず、家族はそれに付き合わされた。

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一時期、枯れ木のように痩せてしまった父は、だいぶ回復した。
食事も、一人前を平気で食べた。

父の70歳のお祝いの旅行だったので、
温泉旅館の入り口で、家族4人(+犬)で写真を撮った。
後日、写真を額縁に入れて、父にプレゼントした。


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2019年9月2日

(余談)コウノメソッド後に患者(母)が孫に会いに来る話

コウノメソッド(ウィンタミンとフェルガード)を行うまで、
前頭側頭型認知症(ピック病)の患者(母)の過度の買い物ゴミ屋敷化、突然の激怒に悩まされた。

コウノメソッド後は、これらの問題行動は、なくなった。
今回は、コウノメソッド後の、近況の話。

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2016年に、私たち夫婦に子どもが産まれた。私の実家にとっては初孫だった。

2016年頃には患者(母)は、穏やかだった。
そして、その頃には、家族も患者(母)の問題行動を忘れていた

初孫の誕生で、過度の買い物が復活するかと思ったが、大丈夫だった。
それなりに、孫への服を贈ってくれるが、病的ではない。
病的だった頃なら、おそらく、次のように買っていただろう。
(1)サイズを聞かず、買う
(2)着る着ないを聞かず、買う
(3)同じものを色違いで複数、買う
(4)「不要」と回答しても、買う

さて、患者(母)は年に1回、札幌に孫に会いにくる。
一人でJRに乗ってくる。その辺りの判断力もしっかりしている。

この前、札幌駅に患者(母)を迎えに行ったとき、
通路で座って疲れた顔をしていた。
仕方ないことだが「急に老け込んだ」と思い、何とも言えない感情が起きた。

そのあと、疲れながらも、孫と遊んでくれた。
意外と元気だと思ったら、患者(母)曰く、
「昨日、孫に会うのが楽しみで、一睡もできなかった」とのこと。

ただ、寝不足で疲れていただけだった。


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