高校二年生の8月のはじめ、夏休み中でした。
父が自殺未遂をしました。
どういう経緯だったのかはよく覚えていません。
朝起きたら置き手紙があった様な、それとも仕事から帰って来なかったのか...かまってちゃんな父の事なので置き手紙かもしれません。
父は複数の消費者金融から借金をしていたようでした。
更にそれだけにとどまらず、闇金からも借金をしており、それの返済が出来なくなっていたのです。
闇金からの借金を返済するために消費者金融から金を借り、パチンコで増やして返そうなどとバカなことを考えては負け、また消費者金融から借金をするという繰り返しで、4箇所の金融会社全て限度額まで借りていました。
もう涙も出ませんでした。
頭がカッと一瞬で熱くなり手が震えて激しい目眩がし、立っていられませんでした。
これが本当の怒りの感情というものなのだと初めて知りました。
行方の分からない父を探すきみえさん家族とあゆかさん。
自宅に何度もかかってくる怖い人からの脅迫の電話。
内容は伏せますが、テレビで見るアレと全く一緒でした。
それが何日か続き、始めは頭がおかしくなりそうでしたが、不思議なことにだんだんドラマを見ているような感覚で現実味が無くなっていきました。
激しいストレスを頭が和らげようとしているんだろうか、などとくだらない事を考えられる程に。
警察に相談すると、「警察に相談しています、とうちの署の番号を言いなさい」と言われました。
叔母はきみえさんと父を探しに出て、わたしと祖母が電話の対応をして。
警察の方に言われた通りに対応していると、しばらくして電話は来なくなりました。
怖かったし、悲しかった。
父がどこまでもクズなことが悲しかった。
世の中にはどんなに頑張っても何をしても変えられないことがあるのだ、と思いました。
それでも父を心配してしまうわたしは本当に懲りない人間で、生きてさえいてくれたらなんでもいいとまで思った当時のわたしをぶん殴りたいです。
父が居なくなってから何日後か、はっきりとは覚えていません。
夕方、きみえさんから父を見つけたと連絡がありました。
うちから車で15分のところにある総合病院の駐車場でした。
車の中で寝ていた父をきみえさんが見つけて窓を叩くと、それに気づいた父が用意していた農薬をキャップに入れ1杯飲んだ。
車のドアはロックされていなかったからすぐ開けられたし、病院の駐車場だったのですぐ診てもらえた。
ほとんど飲み込まずに吐き出していたから軽い胃洗浄で済みそうだ。
との事でした。
わたしはそれを聞いて、狂言自殺だと思いました。
本当に死ぬ気があるなら総合病院の駐車場なんかでやらない。
しかも小さなキャップ1杯も飲まずに吐き出すなんて、とんだ茶番だ。
恥ずかしい。
わたしたちに許してもらうための芝居だ。
本当にこの男はクズだと心から思いました。
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