なんとか次の仕事も見つかり、4人暮らしの様に見える3人暮らしも安定しつつありました。
昼間の仕事のお給料は手取り12～13万円でしたが、それを全て叔母に渡して、あとは祖母の年金。
このふたつがわたしたち3人の生活費です。
わたしのお給料が振り込まれる口座のカードと祖母の全てのキャッシュカードは叔母が管理していました。
わたしのお小遣いは運送会社でバイトした分。
ですが、生活費が足りない時はこれも渡し、他にも家具や家電を買った分割払いはバイト代で支払ってきました。
...実際のところ、この生活になってから数ヶ月経った頃、わたしは少し違和感を感じていました。
たちまち今はこうしてるけど、叔母は何も考えていないのか？
このままずっとわたしはお給料を全部渡して生活してくの？
これで決定...？
この時期から叔母は、
「家族3人で助け合って頑張ろうね」
口癖の様に頻繁にこのセリフを口にするようになりました。
わたしは、2人の役に立っている事が嬉しくて、この時感じた違和感を無かった事にしました。
褒められたかった。
いい子だと言って貰いたかった。
実際にわたしがお給料全部渡すと提案した時に叔母が言ったのは
「本当？助かるわ」
でした。
まだ足りないんだ。
これはまだ褒めて貰える様な事では無いんだ。
もっと頑張らなきゃ...もっと...
サービス業の仕事で休みはシフト制だったので、曜日固定の休みのバイトをしていると丸一日の休みはなかなかありませんでしたが、休みは叔母とスーパーに行ったり銀行に行ったりゴミをゴミ処理のセンターに持って行ったりしてなかなか自分の時間は持てませんでした。
休みの日に友人と出かけるというととても機嫌が悪くなる叔母は、いつものように無視をしてきます。
新しい職場で仲良くなった人とごはんを食べに行くことも、休みの日に遊びに行くことも、わたしにはとても難しい事でした。
そんな中、ある月の固定電話の料金が突然13万円
という物凄い金額で請求書が来ました。
調べてみると、フィリピンに国際電話を頻繁にかけていたようでした。
父はそれも4人で割った分のお金しか出しません。
しかしこれは完全に父が使った料金です。
わたしたちは携帯しか使っていないから全部自分で払うよう求めましたが、喧嘩になりました。
ヤ〇ザの様に恫喝し、物を投げつけては
「なんでワシが全部払わにゃならんのじゃ！あん！？」
理性的に話し合おうとしても恫喝されるばかりでお話になりません。
ですがこれを1度許すとずっと払い続けなくてはならなくなるのが目に見えています。
何をされても何を言われても絶対に払いませんでした。
これがきっかけで、父は家を出ると言い出します。
わたし的にはその方が楽になる、というのが本音でした。
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