筑波山(つくばさん)という山をご存じでしょうか。関東圏の方はお分かりと思いますが、関西圏の方にはあまりお馴染みではないかも知れません。古くから「西に富士、東に筑波」と称される茨城県のシンボル的な存在で、男体山(標高871m)と女体山(標高877m)の二つの峯があります。そして、山腹にあるのが筑波山神社(つくばさんじんじゃ)で、男体山(なんたいさん)、女体山(にょたいさん)のそれぞれの山頂に筑波山神社本殿があります。
拙宅からは比較的短時間で行けるので、秋晴れの下、二つの本殿を目指して張り切って出かけた爺さんでしたが、果たしてその結果は!?
1.場所
ここです。
2.御由緒と御祭神
創建は不詳ながら、「筑波山は、関東地方に人が住むようになったころから、信仰の対象として仰がれてきました。」でHPの御由緒が始まります。そして、二峯が男女の祖神として祀られ、記紀神話の伊弉諾尊(イザナギ)、伊弉冊尊(イザナミ)の両神と仰がれるようになった。筑波山縁起では、両神が作った「おのごろ島」は筑波山のことだと言っています。
いずれにしろ、古くから信仰された山で、筑波山そのものがご神体とされています。
そして、中腹に拝殿、二峯の山頂にそれぞれ筑波男ノ神イザナギ、筑波女ノ神イザナミを祀る本殿があります。
HPはこちらです。
イザナギ、イザナミについては超入門古事記で数回に亘って書いていますので、是非お読みいただければと思います。とりあえず、最初の回を貼り付けておきます。
3.参拝
山道を走り、お土産屋さんが並ぶ門前通りの終点辺りに、神社への入口があります。
鳥居が意外とコンパクトでした。そして、鳥居の手前には牛さんが・・・。
観光案内図はこんな感じです。
鳥居をくぐると、すぐ目に入るのが神橋です。徳川家光の寄進とあります。
そして、社号碑と手水舎です。
階段を登ると随神門です。現在の楼門は文化8年(1811年)に再建されたものです。素晴らしいですね。
そして、随神ですが、倭建命と、前回お伝えした宇都宮二荒山神社の御祭神の豊木入日子命ですよ!
さらに階段を上がると、いよいよ拝殿です。
4.拝殿
階段を上ると右手に手水舎があります。拝殿は明治8年(1875年)に、神仏分離で廃された中禅寺本堂跡に造営されました。大きな鈴が特徴ですね。鈴の切れ目が猪目のハート形になっています。狛犬もコロナ予防でマスクですね。
5.境内社
拝殿は共有で、裏に本殿があります。東が日枝神社、西が春日神社で、寛永10年(1633年)徳川家光の寄進です。凄かねーっ!
〇出世稲荷神社、稲荷社
6.境内には大樹が
〇夫婦杉
随神門の手前にあります。
〇大杉
随神門の並びにあります。参拝の方と比べて、その高さが分かりますでしょうか。
〇マルバクス
拝殿に向かって右手にあります。少し離れてみるとその大きさが分かります。
7.ケーブルカーで展望台へ
ケーブルカーで山頂駅へ向かいます。するとすると、絶景かな、絶景かなー!!
8.男体山本殿へ
写真を撮り忘れましたが、ここからさらに山頂を目指す登山道?があります。
最初はこんな感じ、まぁまぁ、なんとか行けそうですね。
ところが、歩き進めるうちに次第に勾配がキツくなり、道幅が狭くなり、転がっている石の数が増えてきたりします。だんだん爺さんの息づかいも荒くなってきました。まぁ、山頂を目指す道なので平坦でないのは納得だけど、それにしてもねぇ。キツっ!
下ってくる方に聞いてみました。
「あと、どのくらいですか?」
「まだまだ20分以上はかかるよ。」
えーっ、爺さんの情報では展望台から15分のはずじゃったが・・・。
10分ほど歩いて、再び下ってくる方に聞いてみました。
「もうすぐでしょうか?」
「まもなく最後の難関に着きますよ、がんばって!」
最後の難関?なんじゃそれ?やな予感が・・・。
行ってびっくり、なんじゃこれー!!
大きめの石がゴロゴロ、ここを歩けってか? 足元がこれで、傾斜もキツく、手すりやチェーンもなく、まっすぐ立っては歩けない。そうなると、人間は必然的に四つん這いになり、手近な石に手を掛けて捕まりながら這いつくばって上るのです。「わしゃ、ロッククライミングをしに、ここに来たんじゃねぇっぺ!!」
こんな状態でも、行き交う人が結構いるんです。それも年配者が・・・。みんな元気じゃのー。それに、幼稚園の子供達の団体が、ワーワーキャーキャー言いながら爺さんを追い抜いていきます。こっちは必死なのに、ガキ(失礼!)はスゲーな!
時間を計っていたわけではありませんが、多分、15分ぐらい必死で上りました。写真を撮る余裕なんて全くありません。
ようやく傾斜も緩くなりなにやらお社が見えてきました。ひぇー、やっと着いたぞ。
これが筑波男ノ神を祀る男体山御本殿です。
当然のことながら、上ってきたら下っていかないと帰れま10! あのロッククライミングを今度は逆行です。正直、下りの方が恐い、足を滑らせたら捕まるところがない。半分、命がけで一歩一歩下りました。岩場を過ぎて、足はガクガク。這う這うの体で先ほどの山頂広場に着きました。もーっ、いや! 二度と行くもんか!!
さて、ここから山頂連絡道を通って女体山山頂へ行けるようですが、もう無理!歩けるような服装や履き物ではないし。女体山本殿への道だって平坦とはとても思えないので、今日は諦めました。
ということで、ケーブルカーで神社まで戻りました。
9.ご朱印
筑波山神社と男体山御本殿の両方をいただきました。筑波山神社は「奉拝」ですが、男体山御本殿は「登拝」です。そのとぉーり!!
10.まとめ
さぁ、いかがでしたでしょうか。最後までお読みいただき、有り難うございます。
冷静になって考えて見ると、今回は私の認識が甘かったですね。筑波山山頂を目指すわけですから、いつもの平坦な道を行く神社参りとは訳が違うのです。それにしても、山歩きがブームと言われて久しいですが、高齢者と思われる方々の団体が多かったですね。かく言う私も立派(?)な高齢者なんですが、まだまだ年寄りが元気だと言うことを再認識いたしました。
時期を見て女体山御本殿登拝に挑戦します。
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