EQの高い人ほど成功しやすい!自宅でできる訓練で子供のEQの発達を後押しできる。

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頭の賢さだけでなく人間力も備わっていることを求められる現代。一昔前と違いIQ(知能指数)よりもEQ(心の知能指数)の方が重要視されていると言っても過言ではありません。子供のためにと小さいうちからお勉強をさせることより早期から情操教育に取り組む方がはるかに重要で、子供にさせる習い事もお勉強系から情操教育へとどんどん変化しているそうです。

ところでEQって何でしょう?どのように発達させることができるのでしょうか。

IQとEQの違い

IQ (Intelligence Quotient)とは

IQは知能指数を数字化したもの。平均値を100とし、知能が高ければ高いほど数字も高く、知能が低ければ低いほど数字も小さくなります。70~130の間に95%の人が収まるとされていて、両親の学歴と子供のIQが深く関わりあっているとする説もあります。

IQは生まれながらにして持っているもの(先天的なもの)で、訓練等で数値が上がるものではありません。IQが高い人ほど成功する、というわけでもないようです。

EQ (Emotional Intelligence Quotient)とは

EQは心の知能指数と言われ、IQでは計ることのできない内面(精神のコントロール能力により引き出される人間力)を数字として表したもの。一般的なEQテストは200点を満点としていて平均値は100点。数値が高ければ高いほど人間力が高く、低ければ低いほど人間力は低いということになります。

EQは訓練を重ねることで高めることができ(後天的)、EQが高ければ高いほど成功する人が多く、この数値を高めることが人生を充実させる手段と言えます。

なぜ今EQなのか

頭がどれだけ良くても人とのコミュニケーション能力が低ければ良好な人間関係を作り上げることはできません。人は人との関わり合いの中で一生を過ごすのですから、たとえ企業に勤めたとしても、たとえ自分で会社を興したとしても、人との繋がりを上手く築けないようでは成功を手に入れることは難しいでしょう。結婚に関してもそうです。相手のことを知り、自分のことも知ってもらうには人としての魅力は必須。

EQは自己の面(自分の感情を理解しコントロールしながら行動する力)と社会的な面(他者の気持ちや行動を理解し人間関係を構築していく力)を要素とし、数値が高いと好かれる傾向に、低いと嫌われる傾向にあります。自分の感情をコントロールして適切に行動する力があり、他者の思いも汲み取ることができる人はEQが高く人からの信頼が厚く好かれやすい。反対に数値が低い人は感情的で自己中心的。信頼性が低く嫌われやすい、というのは納得です。

少し前までは学力の高さ・技術力の高さなどが求められてきましたが、それだけでは仕事は円滑に進まず、近年は人間力の高さが注目され始めました。頭は良いけどコミュニケーションが取りづらい人って確かにいますよね。小さい頃から勉強漬けで人との関わりが少なかったからなのかなぁとそういう人を見て思っていましたが、周囲から浮いた存在になりがちですごくもったいないと感じます。もしそこに高いEQスキルがあったとしたら…。

EQの高い人は高いコミュニケーション能力と協調性を持ち、自己コントロールが上手いため精神力が強い人が多い。他者の要望や期待に応えようと努力を継続するので周りからの評価も高く社会で生きていくスキルが高い傾向にあります。

様々な事業がIT化、合併、淘汰されていく中で、事業を継続・発展させていくためにより人間力の高い人材を、というのは自然な流れかもしれませんね。

EQの中身は…

EQは4つのスキルに分類することができます。

感情の識別…自分自身の感情や相手(周囲)の感情を読み取り識別する能力。これを知ることで次に自分がどう行動するのが適切か判断する材料になります。

感情の利用…目標を達成するときや困難にぶつかった時など、それを乗り越えるために必要な心の状態を作り出す力。対人関係においては相手の立場や感情に共感しながら行動をする力。

感情の理解…なぜそのような感情を持つに至ったか原因や動機を探り、自分がどう行動したら相手にどのような感情の変化があるかなどを認識する能力。

感情の調整…自分の感情をコントロールし、相手に対し適切で効果的な行動をとる能力。

これらはトレーニングにより能力をどんどん高めていくことができるので、EQスキルを上げたい方は今日から実践してみましょう。

EQスキルを高める方法

自分の感情を可視化する。子供には共感しながら気持ちを吐き出させる。

EQを高めるためには分析が不可欠。自分の気持ちを紙に書きだし(もしくはパソコンに打ち出す)、なぜそのような気持ちになったのか、ならないためにはどうすればよかったのか、この気持ちをどう処理していくのが一番適切なのか、など深く考えてみます。感情を可視化することで冷静に自己分析が可能となり、この行動を繰り返すことで自身の思考パターンが明確にわかるので問題の解決方法も自ずと見えるようになってきます。

まだ字の書けない小さなお子さんには感情の起伏があった時などに「どうしてそんな気持ちになったの?」「どうすればよかったのかな」など考えるきっかけを与え、気持ちに寄り添い共感しながら話を聞いていくことが重要です。共感をしてもらえる体験がのちに相手に共感するという行動を起こしていくのでEQスキルを上げるために欠かせない訓練です。

自分の気持ちをリセットする方法を知る

気持ちがごちゃごちゃしているときは、大人も子供も冷静になることは難しいことです。そんなときは落ち着く空間で自分の好きなことをして気持ちをリセットすることが大切。好きな飲み物を飲んだり、好きな音楽を聴いたり、自分の心が落ち着く方法をさがしだしましょう。

お子さんの場合はギュッと抱きしめてあげたり優しい言葉を掛けてあげたりして「怒ってるあなたも困ってるあなたも全て受け入れるよ」と愛情を惜しみなく注ぎ込みます。自分の全てを受け入れてくれる人がいる、ということを肌で感じることで自己肯定感が強くなり、自分のことを好きになります。自分を愛することで自分に自信を持つことができ、困難にぶつかったとしても自分自身を信じて乗り越える力に繋がります。

相手の意見と反する自分の意思を上手く伝える

人は自分の意見と違うことを言われると反射的に反論したくなるものですが、なぜ相手はそう思うのか、どうしたらお互い納得できるのか、反対意見の自分の意思をどのように伝えるのが効果的か、を考える訓練をします。子供が反論した場合は「親の言うこと聞きなさい!」となりがちですが、やりたくないことを強制しても子供にプラスにはなりません。そのようなときには「そうか。あなたはこう考えているから今のような気持ちになったんだね」と受け止め尊重することで「NO」をきちんと言える子に育ちます。人の言いなりにさせてしまうと自分の意見を言わない癖がつき、自己主張が苦手になります。相手の意にそわない自分の気持ちを主張するのは勇気のいることですが、どうすれば相手を極力不快にさせずに自分の意思を伝えることができるのか、子供のうちから訓練することが後の大きな成功に繋がっていきます。

EQを高めるためには情操教育も有効

情操教育とは心を豊かにする教育のことを言います。

情操教育は主に3つに分類されます。

道徳的情操

困っている人、泣いている人を見たら放っておけないなど、他者を思いやる心。

美的情操

目で見たもの、耳で聞いたものを素直に「綺麗」「美しい」と思える心。

宗教的情操

自分の命、他人の命、動植物の命などを尊重する心。

動植物に愛情を持つ、季節を感じる、芸術鑑賞、楽器演奏、歌を歌う、スポーツをする、歴史や文化に触れる…。近所を散歩しながら季節の花や虫に気付くこと、飼っているペットや草花のお世話をすること、展覧会や演奏会に行き一流のものを知ること、先祖のお墓参りに行くこと…。どれもが情操教育に当てはまります。絵本の読み聞かせも効果的。

ただ幼い子の場合、年齢制限を設けられている場合もあるので一流の芸術や音楽に直に触れるのは難しいこともあります。

美的情操を養うのにオススメの本を2冊ご紹介します。


これは世界の一流画家の絵の中に隠れているものを探す、という読み手を探偵と位置付けた本。「この絵の中に犬が3匹、開いた日傘が9本、釣り竿が2本あります。全部見つけられるかな?」と子供心をくすぐる内容になっていて小さな子も楽しめます。ウォーリーをさがせ!の名画バージョンというところでしょうか。モネ、ルノワール、ルソーなど世界の画家の名作21点が1冊に集められています。名画の次のページには作品や画家の説明も記載されており、子供の知識や芸術性のみならず、じっくりと観察する力、集中力、探究心を養うことを狙いとした本です。

こちらは世界の名曲にまつわる本。モーツアルト、ベートーベン、バッハ、シューベルトなどクラシックの名曲が45曲CD2枚の中に収められています。本にはその曲をイメージする物語と素敵な絵がかかれ、楽器や作曲家、作品の説明などもしっかり記載。朝ごはんの時やおやすみの前など、リラックスタイムを音楽と過ごして子供の脳を育みましょう!

まとめ

EQが人生を歩む中でとても重要だということ、その力はどんどん高めていくことができることを知り、子供だけでなくご自身も実践しようとお考えの方もいらっしゃると思います。親子で時間を共有すること、目的意識を持つことなどで「共感」が生まれ、お互いに人間力を高めあっていくことができるきっかけになり絆も深まることでしょう。

自分にも他人にも気持ちよくいられるよう、豊かな心を育てましょうね。

 

 

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