MTBルック車軽レストア 其の五 フロントフォーク
素人レストア! パナルックMTB
組立を始めると言ったな、あれはウソだ (ゴメンナサイ)
こんにちはyuzです。
~積年の汚れを落としてサッパリしたMさんのパナルック。さぁ交換する部品も全て揃って準備は万端、いよいよ組立が始まるかと思いきや! おっとその前にこいつを忘れていたぜ。シリーズ第5弾『フロントフォーク』~
フォークのプチオーバーホール
台湾のメーカーRSTのサスフォークで『OMNI 191 c7』というモデルです。少し動きがシブいため分解してグリスアップしてやろうと思います。
web上にはメンテの実例など全くありませんが、バネ式で調整機能も一切ないモデルです。中身もシンプルなはず。
ROCKSHOX / SECTER gold
ちなみにこちらは現在主流のエア式サスペンションです。手前の青いノブはコンプレッション調整、奥の黒いキャップの下にはエア注入バルブがあります。
ひるがえってコイツは…
黒いキャップが両側にありますが、調整ノブではありません。ダミーでしょうか。
無視します。
み~つけた
逆さにするとボルトに出会えました。
この2本を外せば、外筒と内筒が分離できるはずです。うんうん。
サスフォークを分解する際に気を付けるべき点は、ズバリ安全第一です。
内筒と外筒の縁が切れた瞬間に、一方がバネまたはエアーの力で発射されたら大事故につながりかねません。人体に当たれば軽いケガではすまないでしょう。
エアサスならば筒内の空気を抜いてやるだけですが、今回はこういった手段を講じます。極太インシュロックによる結束です。
これで安心して分離作業にかかれます。
4mmでーす
前回の清掃時このボルトのサビは落としていません。レンチのかかりが甘くなるのを恐れてのことです。
少し固かったですが、調子よくクルクルと回ってくれます。よしよしいい子だ。
と思ったのも束の間、ボルトが内部機構と供回りし始めました。これはいけん。
さぁどうだい
少しわかりづらいですが、インシュロックを2本追加しました。外筒から内筒の肩にかけています。フォークに体重をかけ、筒内のバネを目一杯縮めながらの結束です。中身をガチガチに圧縮してやることで、供回りを防げるでしょう。
目論見どうりボルトの供回りもなく、内・外分離がかないました。
この銀色の内筒の中にバネが入っているはずです。
あれ?
あれれ?
これは予想外でした。yuzの予想ではこの銀色部分は2面幅ナットのような形状で、モンキーで回して外せばバネが出てくる…はずだったのに。
どう見ても外せそうにありません。
2面幅ナット参考画像
ならばオマエか
ご名答
ダミーキャップかと思ってたらあらま。ウォーターポンププライヤーで回すとスッポリ抜けました。意外だったなぁ。
では10年間放置されたバネと対面します。ちょっとグロいですよ。
出てきましたきました。
10年の月日をかけて劣化を続けたグリスです。見た目の不愉快さは暴力的と表現したくなるほど強烈です。しかも何とも言えない異様な、胸が悪くなるようなニオいを放っています。
勇気を出してまじまじ見てみましょう。
オエー
見れば見るほどキモチわるいです。
そしてこのニオいは…あぁ思い出しました。遠い昔、中華料理店の厨房撤去工事の時に嗅いだことがあります。オイルパンの中の腐った油と同じニオいです。
洗い場へ急げ!
流水とパーツクリーナーで汚物を吹き飛ばしつつ、たっぷりのJOYで洗いました。完璧に油分を飛ばす必要もないはずです。ほどほどにします(早くやめたい)。
そこそこキレイになったところで新しいグリスをたっぷりどっぷり盛ってやります。もちろんバネだけではなく、内・外筒の内壁にもグリスを塗り込みました。
グリスは万能と言われる(書いてある)コイツです。サスフォーク専用グリスなどもありますが、yuzは持っていません。
組み上げはバラしと逆の手順を丁寧に踏んでいくだけです。ボルト類が確実にシまっているかは何度でも確認しましょう。指差呼称ですよ。ボルトよし、キャップよし。
最後にはみ出たグリスを拭き取ったらプチオーバーホールは完了です。
実際に車体に組んで走らせてみないことには正確な事は言えませんが、体重をかけてストロークさせてみた感じでは悪くないですね。シブさがなくなってスムーズに動いてくれています。
今回の作業は成功と言っていいでしょう。
後半から急に手抜きになっとるぞ
すいません両手ともグリスまみれで写真が撮れなかったんです。
記事は尻すぼみになってしまって少々不本意ですが、実作業としては満足できる結果になりました。
ひさびさに自転車イジりらしきことができましたね。
やはり楽しいもんです。
長い長い記事になってしまいました。
最後まで読んでいただいたかた、ありがとうございます。
次回はいよいよ自転車の組み立てが始まります、いや今度こそ。
どうぞ引き続きおつきあいください。
それではみなさんよき自転車ライフを!