こんばんは、こうじです。
うつ病に関する本を紹介しています。
✓ 無視されて、心が傷ついた
✓ 大きな失敗をして、落ちこんだ
✓ 大事な人がいなくなって、つらい
◆ガイ・ウィンチ 『NYの人気セラピストが教える 自分で心を手当てする方法』/かんき出版
NYの人気セラピストが教える 自分で心を手当てする方法 Amazon |
「7つの心の傷」の手当て法
日々直面する、7つの心の傷を取りあげて、その症状と手当ての方法が紹介されている本。
《目次》
第1章 自分を受け入れてもらえなかったとき
──失敗、いじめ、拒絶体験
第2章 誰ともつながっていないと感じるとき
──孤独
第3章 大切なものを失ったとき
──喪失、トラウマ
第4章 自分がゆるせなくなったとき
──罪悪感
第5章 悩みが頭から離れないとき
──とらわれ、抑うつ的反芻
第6章 何もうまくいかないとき
──失敗、挫折
第7章 自分が嫌いになってしまったとき
──自信のなさ、自己肯定感の低下
NYの人気セラピストが、症状に応じた心の手当ての方法を伝授してくれます。
文字数やページ数はおおいほうですが、章ごとに完結しており、また症状別に分かれているため、自分の興味のある分野から読み進めてもいいと思います。
なにより、「自分で手当てする」というところが惹かれるところですが、どなたでも、かつ簡単にできる「具体的な行動」にまで書き記してくれているところが、オススメのポイントです。
まさに自分で傷を手当てする方法が書かれた「心の救急箱」です。
他人の言動などで心が傷ついた、いつもマイナス思考に陥ってしまう、過去の思い出が忘れられず後悔から抜け出せない、こんな方は、ぜひ自分で立ち直る方法を実践してみてください。
著者は海外の方ですが、TEDというトークイベントに過去に出演しているため、「どんな方かなぁ」と気になる方は、ぜひのぞいてみてください。
(ひとまず5:40まで観てください)
※ご覧になる方は、「設定」で日本語字幕を「ON」にしてください
★監修者 略歴★
ガイ・ウィンチ
心理学者。
セラピストとしてニューヨーク大学
メディカルセンターに勤務。
講演家としても定評がある。
「嫌な出来事が頭から離れない」から抜け出す方法
7つの傷の手当ての方法から、私がもっとも納得感のあった方法を一つご紹介します。
思い出しただけでイライラする、あの時の恐怖がよみがえってくる、そんな「嫌な出来事がどうしても頭から離れない」という方に、とくにオススメの方法です。
◆思考のループによる傷を手当てする方法
1.らくな姿勢で座るか、横になる。
2.目を閉じて、いやなできごとの最初のシーンを思い浮かべる。
3.視点を後ろに引いていき、視界のなかに自分の姿が入ってくるところまでズームアウトする。離れた場所が関係している場合(電話での会話など)は、画面が真ん中で分かれるイメージで、両方の登場人物を同時に視界に入れる。
4.さらにズームアウトして、遠くのほうから自分を眺めている感じにする。
5.そこで視点を固定し、距離を保ったままで、起こったできごとをリプレイする。通りすがりの他人になったつもりで、それを眺める。
6.いやなできごとを思い出したときは、つねにこの他者視点に切り替えるようにする。
この手当ては、「主観的な体験から客観的な視点へ切り替える」ところがポイントとなっています。
これだけで、トラウマのような心的外傷がすっきり治るわけではありませんが、対処療法としては効果が高い手法だと私は思います。
友人が失恋したら「また、いい人が現れるよ」と言えるのに、自分が失恋すると「あぁ、もう駄目だ」といつまでも引きずってしまいます。
これは自分がその体験から抜けられず、「その体験の中でしか生きられない」と思っているからです。
でも、そんなことはありませんよね。
失恋を乗りこえたら、「なんであんなにクヨクヨしていたんだろう」と過去をよい経験として振りかえるができることを、私たちはよく知っています。
その辛い出来事を友人から聞いたかのように、自分と出来事をぐぃーっと客観的に引き離すことで、とらわれから抜け出すことができます。
このように、この手当ては客観的に眺める必要があるため、恐怖や不快なものが「ばくぜんとしたもの」よりは、「具体的なイメージ」としてまとわりついている時に、とくに有効だと思います。
このほか、自分で手当てできる手法がたくさん紹介されていますので、より自分の症状にあったテクニックを探してみてください。
ただし、あまりにも辛い体験の場合は、逆効果になる場合もありますので、心配な方は、ぜひご相談ください。
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