アルカポネ・ポケットフィルター

アンタッチャブルと言う映画をご存じでしょうか?
悪法の代名詞とも言われている禁酒法を描いた映画です。
初めて鑑賞した時、あまりの出来の良さに「このような映画がなぜ無名なのでしょう!」と息巻いていたのですが、調べてみると名作として既に世に知れ渡っている作品でした。
むしろ一般常識だそうです。

これほど有名な作品であれば敵役も有名になるのが世の理というもの。
そう! 何をした人なのか知らなくても、名前だけはどこかで聞いたことがある有名人アル・カポネです!
知らない人はいません。

そして、それだけの知名度ともなれば、その名前を拝借した商品が出てきます。
もちろんアル・カポネも例外ではありまんでした。
ふと立ち寄った煙草屋さんで見つけてしまったのです!

アルカポネ・ポケットフィルターを!

価格は10本で420円。
葉巻の中では安い方なのですが、それでも紙巻煙草や手巻煙草と比べると高いなと身構えてしまいます。
でも、普段からお世話になっている煙草屋さんでは売られていませんし、これも何かのご縁ということで勢いに任せて買ってしまいました!

外観

名は体を表すという諺がありますが、これはまさにポケットという言葉を体現しているような小ささです。

大きさはフォルテと同じくらいでしょうか?
何も分からずに「アルカポネ・ポケットフィルターを下さい」と言って、これを手渡されたら、その小ささに驚き、間違いなく戸惑います。

説明には「最高級のコニャックに浸した」と書かれていたのですが――。

そもそもコニャックを嗜んだことがありません。
過去に嗜んだことがあるのかもしれませんが、コニャックだと意識して嗜んだことがないのです。
そもそも、ブランデー自体あまり飲んだことがありません。

それを踏まえた上で香りを嗅いでみると――。
ほのかに甘いドライフルーツのような香りが鼻をくすぐります。
もちろん、これがコニャックの香りかどうか判断ができませんが、とても美味しそうな香りです。

フィルター付きの葉巻と言えばタバコシート。
そう相場が決まっているに違いないと思っていたのですが、これはしっかりと煙草葉で巻かれています。

そのせいでしょうか。
あってはならないものがそこに付いているという違和感と言いますか、なにかとても不思議な物を見ているような気持ちになります。

喫味

それでは早速、最高級のコニャックの香りを堪能してみたいと思います。

葉巻に火をつけ、軽く吸い込むと――。
上品な果実のような香りと煙草葉の香りが口の中を満たし、少したってからほのかな甘味が広がります。
もしかしたら、この果実のような香りの正体がコニャックなのかもしれませんが……。
それを確かめる術はありません。
もう、この香りがそうなのだと信じるしかないのです。
なので本当にコニャックの香りがするのどうかは分かりませんが、これだけは言えます。

とても美味しいです!

若干、最高級という言葉に踊らされているのは否めませんが、それを差し引いたとしても上品で濃厚な喫味を堪能することができます。

ただ、煙草が短いので仕方ありませんが、あともう少しと言うところで吸い終えてしまうのが残念で仕方ありません。
できることならば、あと一口。
いえ、二口ほど堪能したいなと、どうしても考えてしまいます。

もちろん、もう一本嗜むという選択肢もあるのですが、気軽に嗜める価格ではありませんし、入っている本数も少ないので、あっという間に空っぽになってしまうのです。
なので常喫する煙草には向いていないのかなと、つい思ってしまいました。

結論

今回はアルカポネ・ポケットフィルターを購入したのですが、次回は是非、フィルターが付いていないアルカポネ・ポケットを試してみたいなと思いました。
おそらく、喫味はより濃厚になり、物足りなかった満足感も満たしてくれるに違いありません!

ですが、初めて葉巻を試してみるという方には、紙巻煙草と同じような感覚で嗜むことができるフィルター付きの方がお手軽だと思います。

パッケージはとても小さいのですが、デザインも良く香りも良いので嗜むだけで少しだけ優雅な時間が過ごせる煙草でした。