「酒だ酒だ~! 酒もってこい~!」
「コラ~! 朝っぱらからうるさいぞ、女!」
※わたしは、カルーアミルクや梅酒のような甘いお酒しか飲めません。
「猫屋敷はん、酒よわいのに飲みすぎやで」
「なんなんだ! あやつ、主人公だろ!?」
※かなりの下戸なので、飲んだ翌日は一日中寝込みうなされます。
「あっはっは。お酒のプールだよごぼごぼごぼごぼ」
「コラコラ、酔って池に入るな。死ぬぞ、女っ」
…………
……
物語は。
第110話からさかのぼること、一週間ほど前
「お~い、トメごろうく~ん。きょうもお酒つきあってよ~」
リゾートホテル『猫館』の若きオーナー、トメごろうくん発見。
※わたしは洋風居酒屋でアルバイトしていたことがあるので、カルーアミルクをきれいに二層に分離させて注ぐ技術を持っています。
彼もおなじく泥酔中で、部下であるホテルのスタッフや宿泊客になんやかやと絡んでいます
「トメごろ~、トメごろ~」
※ウエイトレスとして入ったのですが、酔っ払いが苦手なのでなるべくホールには出ずにお酒作ったりお皿洗ったり裏で暗躍していました。
「わあ。ねこねこさん~、引っぱらないでくだひゃい~」
「猫屋敷様もオーナーも、ちょっと飲みすぎですよ」
「うるさいなあ、ほっといてよ~。もお~」
このマイクラ日記の主人公こと、わたし猫屋敷ねこねこは荒れに荒れていました。
…………
……
ずっと。
現実から目をそらしていたくて、毎日トメごろうくんと泥酔していました
「おっ! キツネいたよ、キツネ」
「えっ? どこ? どこですか?」
ひとりでいると落ち込むから、幸せそうな人を見ると落ち込むから……。
何も見ないようにして、何も聞かないようにして、一日が過ぎるのをふたりで待つ毎日
「あの雲とあの雲、どっちがくずれず長持ちすると思う?」
「う~ん……、むにゃむにゃ……」
わたしは……、親友の書いた“呪いの業務日報”を読んで鬱(うつ)に。
トメごろうくんは……、大好きな奥さんが牢屋に入れられて鬱(うつ)に。
…………。
働き者で、どんなことも健気(けなげ)にがんばるサチさん
今は、飛鳥Ⅱの牢屋の中……
※飛鳥Ⅱに牢屋があるかどうか乗船する取材費がないので、想像で執筆しております。
…………。
ふたりとも、素面(しらふ)でいたくなかったのです。
「トメごろうくん、おつまみ持ってない?」
「う~ん……。もう、粗塩しかないです」
「なにそれ、いいじゃん。なんか本格的」
※するめの焼き方も洋風居酒屋でおぼえました。あとオイルサーデンも。
…………
……
そんな日々を送っていた、ある日。
「猫屋敷様、ちょっとお話が……」
「え~? なに~? 面倒くさいなあ、もお~」
ホテルのマネージャーに声を掛けられたのです。
「じつは……」
…………
……
マネージャーさんの話では。
サチさんが投獄されてから、何度も武力での奪還を計画したそうです
だがしかし。
飛鳥Ⅱは日本を代表する“超豪華客船”。
乗客を守るための装甲は410mm、武装も46cm砲を9門も搭載しているとかなんとか。
ホームページに写っているクルーたちは、海軍高山流抜刀術を習得しているとかなんとか。
※乗船できる取材費がないので、想像を交えて執筆しております。
そこで。
『ホテル猫館』のスタッフを潜入させて、ヤスリで鉄格子をちょっとずつ削る作戦を立案。
うまく鉄格子を切断できれば、オーナー夫人(サチさん)を連れもどせます。
「ただ、その作戦には莫大な予算がかかるのです……」
潜入スタッフを運ぶヘリコプター代(30.000.000円)……、空から船に飛び降りるスカイダイビング代(50.000円)……、鉄格子を削るヤスリ代(598円)……
「なるほど」
というわけで。
親友であるサチさんを救出する資金集めのため、前回しもべたちを呼びよせたのです
※ようやく話がつながりました(-@ω@)φ
わたしはわたしで、“このブログのアニメ化”に向けて動くことに。
鬼滅の刃くらいヒットすれば、大金が手に入ります
果たして、来週までに資金は集められるのか……
つづく