どうながの映画読書ブログ

~自由気ままに好きなものを語る~

「ゾンビ」日本公開40周年!日本初公開復元版

えっ、ゾンビ公開40周年で再上映するの??クラウドファンディングとかしてたんだ!?28日はケン・フォリーゲイラン・ロス来日だとー!?

SNSやらずにボッチきめてるとこういう時に情報得られなかったりで何かと損(笑)。

でもたまたまネットで公開を知って、もう普段全然映画館にも行けてないんですが、これだけはどうにかして観たいということで、久々の遠出で観に行ってきました。

「ゾンビ」自体、7年ぶり位の鑑賞。リアルタイムで観た世代ではないので、今回のバージョンは初めて観ました。

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200席位の劇場で大スクリーンではなかったけれど、大満足!!


※以下ネタバレというものではないかもしれませんが、今回観た内容について話しています。

 


もうエジソンは偉い人位の常識かもしれませんが、「ゾンビ」には複数のバージョンが存在しています。

ダリオ・アルジェント監修版(119分)・・・短めにテンポよくまとまっている

・ディレクターズカット版(139分)・・・1番長くゆったりと終末感に浸れる

・米国劇場公開版(127分)・・・上記2つの間をとった1番観やすい感じ!?

 

どうながが高校生のときに初鑑賞したのは米国公開版。やっぱり最初に観たのを1番好きになってしまうなあ。

ディレクターズカット版は10年以上前ですが、映画館で観る機会があり(川崎チネチッタのオールナイトだったかな)モール生活がまったり長いこのバージョンもなかなか好きでした。

古参のファンの方からすると「音楽と映像のつなぎが優れているのはダントツでアルジェント版」なんてお話も伺いますが、「アルジェント版はずいぶんうるさいなー」と思っていました←(爆)

音楽も含めて時々訪れるゆるーい感じと、あの終末感と、残酷さと…。ピーターが脱出するときにかかる曲の謎のズッコケ具合も含めて味わい深いです。

 

今回の日本初公開復元版は、アルジェント版がベースということだったのですが、久々にみると「こんなだっけ?」なんて思いつつ、これはこれでいいかも、テンポいいね!と楽しんで観れました。

また残酷シーンが1部処理されているとのことで…オリジナルに馴染んだ人からすれば吹き出してしまうくらい可笑しなことになってるのかなあ、と思っていたのですが、そんなことはなく、元の作品を損なっていない編集だと自分は感じました。「えっ、そこはいいの!?」と案外しっかり残ってるシーンもあってどんな判断だったんだろう(笑)。

1番印象が違ったのは終わり方かもしれません。容赦なく置き去りにされた感じがしました。

 

冒頭の改変については、今回初めて詳しく知ってホントすごい時代だなあと驚くばかりです。

最近の作品だとジョン・ウーの「レッドクリフ」が監督に無断で三国志の簡単なあらすじ説明みたいな映像を冒頭に入れたというのが、以前話題になっていました。エイベックスなんて大胆なんだ!やるぅ~!なんて思ってましたが、「観客に受け入れてもらえるためには何でもやったる!!」がまかり通っていた時代、うらやましく思ってしまいます。

名高いテレビ放映版は未鑑賞ですが、バージョンがいっぱいあって、詳しいファンの方がたくさんおられるということも含めて楽しい作品ですね。

 


映画自体は…改めてみてもすごい社会派の作品。

物質的に恵まれた世界での閉塞感。最後に生き残るのが黒人男性と女性。

不条理で絶望的だけど、それでも生きていかねば…!の終わり方。不思議とパワーのもらえる映画でもあります。

フランが強い…!あんな状況で妊娠中って真っ先に発狂しそうだけど…。古い情報流すなと啖呵切ったり、ヘリコプターの操縦教わっとくとか地味にしっかり者だわー。

真っ先に狂気に駆られてしまったロジャーの死の哀しさ。過信して突っ走るスティーヴンの弱さ、切なさ。

初めて観たときは「誰も知ってる俳優おらんけど、どーなんの!?」と本当にドキドキでしたが、キャラクター4人とも今観てもすごくよかったです。


そしてやっぱりゆーっくり動くたくさんのゾンビがあちこちにいるというあの画の迫力が、どんな派生作品をみたあとでもピカイチで、ノロノロ具合がかなりのノロノロなのがいいですね。

走るゾンビも自分は観れて楽しめた作品もあるので否定派ではないですが、あんなにゆっくりでも、こっちがミスったら死ぬし、数の多さがひたすら怖いっていうのがリアル。

自我をなくした集団なのに、身なりは1人ひとり個性バツグンなのもみる度に面白いです。

 

劇場ではグッズ販売もしていて、パンフレットとポスターと卓上カレンダーを購入しました。

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うーん、物欲に呑まれる(笑)。Tシャツも売っててなかなかカッチョよかったです。

 

11月28日のイベントの日は残念ながら行けませんでしたし、チケットも既に売り切れていました。でもこちらの記事を読んで…

www.cinematoday.jp

フランもピーターもロジャーもみんな素敵に歳とってる!!参加できた方超うらやましい〜。

公開してくださって本当に感謝です!!! 

うろ覚えにわかファンは他のバージョンも観直したくなるなあ。