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2019年8月18日日曜日

妥協でいいと思います。楽しい介護のお手伝いをさせてください。

妥協でいいと思います。楽しい介護のお手伝いをさせてください。


Hさん 82歳 大腿骨骨折後 両膝手術後の男性の方のお話です。
Hさんと娘様ご夫婦の同居世帯です。
現在のサービスは、半日デイサービスのみの利用です。



今回、介護保険証更新の時期となり、認定調査に立会いをしました。



数ヶ月前から娘様が同居してくださるようになり、日常生活全般の介助は、娘様が行われるようになりました。





認定調査中は、Hさんに対する質問をすると、

「頑張ってるよ。」
「自分でやっているよ。」
「娘がやってくれるもんでね。」
                などなど、

Hさん自身は身の回りのことができるような表現でしたが、「最後まで」や「細かな部分までは」できないことが増加してきているようでした。



認定調査は、毎月の訪問の時に比べ、時間がかかり、細かな部分まで聴取しやすいことから立会いをさせていただいております。


Hさん自身への認定調査の後、確認作業として、娘様からもお話を聞かせていただきました。


ケアマネジャーの私は、普段できる限りラフな服装はやめており、メガネは、俳優の福士蒼汰さん」小栗旬さん」ご愛用の「プラスミックス」の物を使用しております。




ケアマネジャーは、「優しい」イメージがあると思いますが、そのな中でも、私は冷静な態度で仕事をしたいと思い、シャープ?なデザインの「プラスミックス」のメガネフレームを使用しております。←余談かも?



娘様は、Hさんと同居する前は、Hさんの日常生活について見えてない部分が多かったようです。



娘様は、数ヶ月前から同居するようになり、食事・排泄・移動など、生活全般で大変になってきていることが観察でき、お手伝いすることが増えてきているとお話でした。






娘様としては、Hさんにできることはできるだけ自身で行っていただくようにしているようですが、Hさん自身は、「娘に頼っていいんだ。」と感じている面が多いようす。


娘様の心の中は、
「そのくらいできるでしょ。」
「自分でやらないとできなくなっちゃうよ」


Hさんの心の中は、
「娘がやってくれるよ。」
「大変だからやってもらえばいいよ。」
「転んだら危ないから。」


という、お互いの思いがあるようで、お話しをされました。


娘様としては、Hさんの生活の中での課題について、「入浴の観察ができてない。」ことや「私が留守の時はどうすれば良いか?」ということが上がりました。


今までは、Hさん自身が自宅で入浴を済ませているとお話ししておりましたが、自宅内での移動動作も不安定で、一本杖を使い、やっとで移動している状態です。
Hさんの「やってるよ。」という言葉を信じて、認定調査中に、靴下を脱いでもらいましたが、足の指の間など洗いきれてない部分が見えてきました。


娘様としては、Hさんの入浴のお手伝いまでは抵抗があり、入浴の介助は不安ということで、本当は介護サービスでお願いしたいと要望がありました。


娘様の用事や泊まりの時のHさんのお世話についても「どうすればいいの?」と相談がありました。


介護保険では、ショートステイというサービスがありますが、一応、ご家族や親戚で対応できる方はいらっしゃらないか?と確認しました。


娘様は、ご夫婦でHさんのお宅に同居することとなり、普段ご主人も一緒に生活されています。
ただ、ご主人は、Hさんのことについてあまり関心がなく、娘様と同じように、「何でできるのにやらないんだ。」というお気持ちがあるようです。






来月の予定を確認した際、娘様は早速用事ができてしまい、ショートステイの利用を希望されました。
ショートステイの空き状況は確認できたため、「予約が取れました。」とお伝えすると、「安心しました。」とお返事をいただきました。


現在は、半日のデイサービスの利用で入浴介助のサービスも受けておりません。
今後は、半日のデイサービスと1日のデイサービスでの入浴介助も含め、娘様の用事の際は、ショートステイの利用も調整することでイメージを作りました。


今回、娘様のお話の中で娘様の役割として、

3度の食事の準備・片付け
薬の管理
洗濯
掃除
移動困難時の介助
着替えが不十分な時の介助
排泄の失敗があった時の介助
排泄の失敗があった時のトイレ掃除
夜間の尿器の準備・片付け   など、ありました。

娘様は今まで、
「お世話をしなくてはいけない。」
「しっかりやらなければいけない。」
「失敗してはいけない。」
のようなイメージで、Hさんの介助・お手伝いを行ってきたお話でした。


今回のショートステイの提案に対しても、「お泊りにお願いしてしまってもいいの?」と言った、娘様としての役割を他の誰かにお願いしてしまうという「無責任さ」という抵抗があったとお話でした。


私がケアマネジャーとして、ご家族に対して思うことは、
「自宅での介護、うまくできなくても良い」
「完璧にこなさなくて良い」
「忘れてしまっても良い」

と言った。「妥協案です。」

ご家族が「用事」や「たまには泊りに行きたい。」と言った時は、
「ぜひぜひ用事を済ませてください。」
「泊りに行ってください。」
「リフレッシュしてください。」

と言って、デイサービスやショートステイの調整をさせていただきます。


今回、娘様にお伝えしたこととして、
「妥協でいいと思います。」
「悩みがあったら吐き出してください。」
「全てが解決することは難しいと思いますが、解決する方法があれば提案させていただきます。」
「楽しい介護。」は難しいかもしれませんが、お手伝いさせてください。





今回の面談で娘様からは、
「いっぱい吐き出して、スッキリしました。」
「頑張らなくていいんですね。」
「父のことを、夫に頼まなくてはいけないと思い込んでいましたけど、介護サービスにお願いしていいんですね。」
「失敗してもいいんですね。」
「たまには、忘れちゃいますよね?」





と、硬い表情から、少し涙を浮かべながらも、とてもニコニコした笑顔でのお返事になりました。


面談の最後に私から、
「妥協でいいと思います。楽しい介護のお手伝いをさせてください。」とお伝えしました。




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