イノシシの止め刺し

イノシシ 箱罠

色々な方法がある「止め刺し」
果たして一番ベストなのは・・・

箱罠編

箱罠にかかったイノシシの場合、成獣のやつらは檻の中で暴れており鼻やその周りから出血している。
なんとか脱出しようとして暴れたのであろう。
むしろ撃たれる寸前まで暴れている。
基本的には安全なのだが、イノシシが助走をつけて体当たりできぬように箱罠の長い辺(扉ではない方)に直角になるように近寄ると良い。
あとは銃口を檻に突っ込みつつ顔を狙って発砲するだけの簡単なお仕事。
とはいえ、初めてやる場合は緊張する。
手元が狂わないよう、しっかり狙おう。
やつらは逃げられないのだから、ゆっくり慌てずにやれば良い。周りのギャラリーは無視してよいw
さて、ほかに槍で止め刺しする方法もある。
その際は角材等を檻の中に突っ込んでイノシシの移動範囲を狭めて行く作業をやると良い。
角材が何本か必要になるが、どんどん差し込んで動けなくしてから喉めがけて槍を。
心臓を指す人が多いかもしれないが、私はハツを好むのでのどを狙うw
あとは電気槍。
電気で失神したところを刃物で止め刺し。
死んでるわけではないので良い血抜きができるそうだ。
ただ、生きているという事は檻から出した途端に暴れだしたりする可能性があることも付け加えておく。
くれぐれもご注意を。

ククリ罠編

よくもまぁこんなに暴れたなーってくらいくくり罠のワイヤーの範囲が掘り返されている。
クレーターのように。
掛かってるのを遠くから確認し、双眼鏡でイノシシの足元をよく観察。
前足に掛かっているのか後ろ足なのか?
キチンと足首より上に掛かっているか、ヒヅメに浅く掛かってるだけなのか?
よく確認してから対処を考える。
前足にしっかりかかってるのが私はベストだと思う。
助走を付けづらいし、助走を付けても前足を千切って逃げるのは難しいだろうと思うからだ。
最悪なのは後ろ足のヒヅメに浅く掛かっている場合。
この場合はサクッとワイヤーが外れたり、ヒヅメを千切ったりして突進される恐れがある。
近寄ってはいけない。
少しでも危ないと思った場合や獲物が巨大な場合は暴れない程度の距離から銃で止め刺しするのを推奨したい。
危険な目にわざわざ合うこともないし、怪我は誰しもイヤなものだ。
遠くから少しずつ近寄って行き、こちらを警戒しだす距離を見極めて、それよりちょっと離れてから三脚を立てて依託しゆっくりと発砲。慌てないでやる。
小さめのイノシシならエアライフルでも十分止まる。
ちょっとくらい大きくても25口径ならいけるはず。
ガッチリ足をくくっており、助走も付けづらく安全だと判断したならば、鼻ククリや別の足をくくってからのどを切り裂くと放血ができて良い。
慣れるまでは先輩猟師に助っ人を頼もう
きっとおいしいお肉になるはずだ。

生け捕りについて

テレビやYouTubeなんかではククリ罠で獲ったイノシシを生け捕りにして自宅や解体場へ持ち帰る人がいるようだ。
両手両足を縛り、口にガムテープを巻いて軽トラで解体場へ。
放血がうまくいき、素早い冷却と解体ができるとか。
ここからは私個人の意見なので「こんな考え方もあるのか」といった程度で右から左へ聞き流してほしい。
まず、ここを見に来る新人さんに生け捕りはおススメできない。
怪我をするのでやめておこう。
やつらは生きるのに必死だ。何が起こるか分からない
やめておいた方がいい。
あとは、アニマルウェルフェアというか・・・
外国はそのへんが進んでいるようだ。
私も賛同したい。
家畜にしろ野生動物にしろなるべく苦しまないように止め刺しを行いたい。
その「苦しまないように」には精神的なものも入るのではなかろうか?
私は両手両足を縛られ、口にテープを巻かれたことはないが、さぞかし苦痛や恐怖を感じる事だろう。
私はそれが嫌なので生け捕りはしない。
あ、決して生け捕り派を非難してるわけではないので、誤解なきよう。
生け捕りしてる人とは友達になれないとか、そういったことは全くない。
私自身がやらないというだけ。
狩猟をやらない人たちから見れば、その場でやろうが持ち帰ってやろうが一緒にされるのだから。
また、生け捕りのイノシシと、銃で止め刺ししたイノシシの味比べをしたとこがないので分からないが、恐怖と苦痛でアドレナリン全開のイノシシの肉はどうなんだろうか?
田んぼでミミズをほじくっている時に、なにがなんだか分からぬまま撃たれたイノシシの方が美味しい感じがしないべかw
色々な止め刺しがあるなかで、どれを選択するかは個人の自由。
ただ、安全第一でやるのが最も大事なのではないだろうか。

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