「かおりん」とは、現代社会において、いわゆる、女性の名「かおり」に対する、可愛らしい愛称であるが、自称他称の場合がある。とても魅力的な響きを伴う。
って、「この爺~、違うだろ~、違うだろ~」。
これはこれは、失礼いたしました。「カオリン」とは、漢字で書くと「高嶺」となります。元々、中国語の発音から採られた名前ですね。正確に言うと、「高嶺土」です。
粘土鉱物の一つで、古くから陶磁器の原料として使用されてきました。特に有名なのが、中国江西省の「景徳鎮」ですね。一度は聞いた事があるのでは・・・。
中国で磁器が持て囃されるようになり、宋代(今から約1000年前)に官用窯が景徳鎮に造られてから現在に至っています。磁器の聖地とでも言いましょうか。
景徳鎮のすぐ近くの高嶺で産出する粘土が非常に良い粘土だったのです。いや、この粘土が取れたので、景徳鎮に官用窯が設置されたと言っても過言ではないでしょう。
こんな原料には滅多にお目にかかれない程の良質な粘土であった様です。ここで造られた磁器は国宝級ばかりです。我々庶民からしたら所詮「高嶺の花」ってとこですな。
代表的な鉱物名は、カオリナイト(Kaolinite)で、組成式は Al₂Si₂O₅(OH)₄ または、Al₂O₃・2SiO₂・2H₂O ですが、多型として 、ディッカイト(Dickite) 、ナクライト(Nacrite)があります。
多形とは、組成式は同じですが、結晶構造が異なるものを言います。例えば・・・、炭水化物と言うとグルコース(でんぷん)を思い浮かべますが、セルロース(植物繊維)も炭水化物です。
グルコースとセルロースは組成は同じでも、分子構造に違いがある為、人間はセルロースを食物としませんが、草食動物は主食としてますよね。
ヤギが紙を食べるのは、紙がセルロースであり、彼らは消化して栄養源と出来るからです。草食動物の胃の中には、セルロース分解バクテリアが存在し、消化を助けています。
肉食動物や人間にはこの機能が無いので、野菜や紙を栄養源としては、ほとんど利用できないのです。残念~(関係無いべ)。
多形関係にある、この三つの鉱物に、結晶水が2個余分についたハロイサイト(Halloysite)やエンデライト(Endelite)等を含めて、カオリン鉱物と称します。
結局、結晶構造が違う為、性質は多少違いますが、陶磁器原料、耐火物原料、製紙の表面処理、塗料や樹脂のフィラー(充填剤・増量剤)として使用されます。
特に、カオリナイトやハロイサイトは陶磁器原料としては良く話題になるところです。これはハロイサイトの比率が高いとか、カオリナイトが主体だとか言えたらツー(通)ですね。
そうそう、50歳台以上の方は、「ビスケット」を子供のころ食べてたでしょ。今では使われてませんが、増量剤としてカオリンが入っていました。土を食わされてたんですよ。
ビスケットの歌があったよね。「♬ ポケットの中にはビスケットが一つ、ポケットをたたくとビスケットが二つ ♬〽(コラ~、歌うな)」。
でもそれって、叩いて割れただけですから~、残念~。
もう一つおまけに、紙の表面処理と言いましたが、紙は植物繊維のより集まりです。表面はささくれ立っています。そこにペンを走らせると、紙が破れますから~、残念~。
そこで、表面を滑らかに、と言うより表面の凸凹を埋める為に使われるんです。そうそう、女性のお化粧みたいなものですね。というか、ファンデーションの中には・・・(それは言うな)。
うるさいな、俺の顔に泥を塗ろうって言うんか、え~(だからそれ以上言うなっての)。あ、そうそう、読者の皆さんの中には当然女性もいますよね。
これは失敬失敬(もうばれちまったよ)。何の事か分からないですよね。知らない方が良いですよ~だ。
カオリンは粘土の一種と申し上げました。粘土鉱物には色々あるのですが、ここでは詳しくは御説明致しません。長くなってしまいますので・・・。
乱暴に言うと、カオリンは長石が風化したものです。長石って何かって・・・、ですよね。
長石は花崗岩(御影石)、いわゆる、墓石を構成している鉱物の一つです。石英、雲母、長石が主要鉱物となります。その中の長石が風化したものです。
マグマが冷えて固まる過程で花崗岩が出来るのですが、条件がそろうと主要鉱物がそれぞれ、巨大に成長し、巨匠、いや違う、巨晶花崗岩(ペグマタイト)となる事があります。
山一つが長石と言う場合もあります。当然周辺では石英や雲母の鉱脈も見つけられます。それぞれが、重要な原料となるのですが・・・。
長石(Feldspar)と言っても、主なものは、カリ長石(KAlSi₃O₈)、曹長石(NaAlSi₃O₈)、灰長石(CaAl₈Si₂O₂) がありますが、多かれ少なかれ、混ざった状態(固溶体)を形成しています。
花崗岩が風化すると「真砂土」となります。近年、中国地方など各地を襲った水害で、土砂崩れを起こした原因ですね。風化の主原因は長石です。長石は風化しやすいのです。
組成式を見ていただくと、アルカリ(K,Na)、アルカリ土類(Ca)を含んでいます。雨は空気中の二酸化炭素(CO₂)を溶かし、極薄い炭酸となります。炭酸がアルカリ分を溶かすのです。
当然、有給の時間、いや違う、悠久の時間をかけて風化し、カオリンが出来上がります。また、熱水などの影響を受け、次第に粘土としての特性を備えていくのです(見たんか?ん)。
そう言えば、有給何時か取らないと、いや、もとい、五日取らないといけないんだよね。粘土末、いや、年度末までに五日取れるかなぁ~(関係ない話すな)。
磁器は中国から朝鮮に伝わり、日本で大きく花開きました。ヨーロッパにも伝わり、一世を風靡しました。世界中が良質のカオリンに魅せられたのです。
「かおりん・・・、可愛いなぁ~」(何の話じゃ・・・)。
所詮「高嶺の花かぁ~」(おめ~がモテル訳なかろう)。
そうそう、「デブで爺じゃからのぉ~」、って、「何言わすんねん!!」。
「陶器」と「磁器」の違いも御参照願います。
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